【世界一周2024旅行記17】アメリカ・ニューヨーク(JFK)から羽田へ帰国フライト JL5便 エアバスA350-1000 ビジネスクラス JALの新フラッグシップ機材ですが涙のダウングレードです

ワンワールドファーストクラス世界一周の旅。前回までの記事で羽田から出発し、シンガポール、香港、スペイン・マドリード、カタール・ドーハ、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨークとフライトを乗り継いで観光を続けてきました。

今回の記事は日本へのラストフライト。もちろん、帰国にはJAL便を選択しましたが、ここには涙の物語が。2024年世界一周航空券最後の記事です。

前回の記事はこちら↓

JALのA350-1000のファーストクラス席は世界一周航空券で予約するのが難しい

ワンワールド世界一周航空券のファーストクラス旅ですが、ファーストクラスに空きがないと予約できません。

JALの国際線新型機エアバスA350-1000は、ファーストクラスの特典航空券枠が少ないことで有名です。もともと6席しかないのもありますし、人気が高いことや航空会社側が枠を制限していることもあります。予約開始直後に予約しないと確保できません。他の航空会社や他の機材のファーストクラスより抑えるのが難しくなっています。

A350-1000のファーストクラスは予約のハードル高い
①座席数が少ない
②特典航空券枠が制限されている
③人気がある

ワンワールド世界一周航空券は有償チケットなので、本来は特典航空券より予約枠が広くなっています。正規のチケットに比べると若干予約が難しいですが、予約が取れないというほどではありません。

ただし、JALのA350-1000は違います。特典航空券枠が埋まってしまうとワンワールド世界一周航空券でも予約が難しくなっています。正確に言うと、ワンワールド世界一周航空券の予約サイトで席があるのですが(検索で選択肢に出てきて予約可能なのですが)、決済の段階ではじかれてしまいます。したがって、予約センターに電話するのですが、もちろん予約できません。ただでさえ面倒な世界一周航空券の予約ですが、さらにハードルを上げてきます。

世界一周航空券ファーストクラスの有償チケットでもJAL A350-1000ファーストクラスは予約困難

絶対に予約できないかというと、乗り継ぎ便だと予約可能なことがあります(たとえばダラスからニューヨーク経由など)。どうすれば予約できるかはワンワールドサイトのプログラム次第です。

ファーストクラスは予約できませんが、ビジネスクラスなら予約可能です。もちろんダウングレードの扱いです。チケットはビジネスクラスですが、運賃はファーストクラスです。そのため、ビジネスクラス席を抑えた状態でファーストクラスのキャンセル待ちが可能です。

世界一周航空券ファーストクラスの有償チケットで、予約時にファーストクラスの予約ができない場合、ビジネスクラスにダウングレード予約可能。その際、ファーストクラスのキャンセル待ちができる。

このファーストクラスキャンセル待ちはかなり面倒です。予約待ち期限はフライトの約1月前です。その後も予約待ちは可能ですが、有効期限が2~5日程度で切れるため、そのたびに電話予約が必要になります(LINEでの申請も可能みたいです)。フライト出発の直前まで可能ですが、旅行に出発しているので電話が大変です(海外では日本と時差があるので深夜にせっせと電話していました)。

海外電話窓口でもOKのようですが、期限切れのたびに何度も電話しなければいけないのは大変です(JGC用でも電話がつながるまで15~30分くらいかかるし)。それに、期限が切れるたびに、順番待ちの順位が最後尾に回されます。

世界一周航空券のダウングレードからのキャンセル待ちと、通常のビジネスクラスチケットのアップグレード待ちで、どちらが優先されるのでしょうか。公式には明らかにされていませんし、予約センターでもわからないそうです。

今回の場合、空席は2席ありましたが、最後まで私に用意されることはありませんでした。すなわち、「キャンセル待ちの方が優先度が高いということはない」といえます。差がないなら、キャンセル待ちは数日で期限が切れるので常に順位が最後になります。いずれにしてもアップグレード待ちの方が順位は上になるので、ダウングレードからのキャンセル待ちが成功する目はほぼありません(ダウングレードからのキャンセル待ちなんてレアな状態の方が他にいるとは思えないし)。

JALの立場からすると、キャンセル待ちに席を用意しても収益になりませんが、アップグレード待ちならマイルが回収できます。本来は有償運賃優先でしょうが、「釣った魚に餌はやらぬ」ということかな。

JAL A350-1000のファーストクラスキャンセル待ちは、ビジネスクラスのアップグレード待ちに勝てない。

最後まで粘ってみましたが残念ですね。世界一周航空券でJALのA350-1000ファーストクラスに乗るのは無理と断言していいでしょう(乗れたらラッキーぐらいの気持ちで)。特典航空券で予約する方がまだ可能性があります。

特典航空券のファーストクラスも大きな落とし穴があるんですよね。JAL側の都合による機材変更でファーストクラスが無くなるとビジネスクラスにも乗れない(特典航空券PLUSになるので、必要マイル数がビジネスクラスの方が圧倒的に上になるため)んです。私も一度やられました。代替ルートも提案してくれないんで、泣く泣くキャンセルしたことがあります。わりとドライな航空会社です。

前回のワンワールド・世界一周(2016年)でもニューヨークから日本に帰国しましたが、成田便でしたね。2023年5月に成田便は廃止になっています。もちろん旧機材B777ですが。

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ニューヨークJFK空港の第8ターミナルへ

さて、旅行記の続きです。

ニューヨーク・タイムズスクエアからニューヨークJFK空港に向かいます。往路と同じくLIRRを利用しました。まずはグランド・セントラル駅を目指します。

LIRRのグランド・セントラル駅ホームはかなり深部の地下にあります。ホームはメインの駅舎より北側にあるので、47thあるいは48th Street沿いにも出入口があるようですが、見つけるのが難しいですね。ホームから地上に出るのはできるでしょうが、一見さんが地下ホームへの入り口を利用するのは無理です。

グランド・セントラル駅を北側(パーク・アベニュー)から眺める

私もタイムズスクエアから47th Streetを東に向かい、グランド・セントラル駅の北に位置するパーク・アベニューを南下しながら入り口を探しましたが、まったく見つけられません。結局、42nd Street(駅舎の南入り口)まで南下して駅舎に入ることになりました。

メインコンコースに入ります。

LIRRのホームは地下深くにあります。もともとあった駅舎に追加されたホームなので、アクセスはかなりわかりにくいです。メインコンコースから西に向かって歩き、エスカレータをいくつか乗ってどんどん地下に向かいます。

北方向に歩きます(北から来たので、戻っている感じ)。

チケット券売機はあるのですが、目的地(Jamaica)が表示されなかったので、有人のチケット売り場で購入しました。チケット購入列はありませんでした。

プラットホームに降ります。列車はすでに止まっていましたが、発車まで時間があるからなのか、車内は真っ暗です。

2列+3列の自由席です。出発が遅延して10分くらい余計に時間がかかりました。

Jamaica駅に到着です。JFK空港のエアトレインに乗り換えます。

JAL便は第8ターミナル発着です。2024年の訪問当時、Jamaica方面からすぐに第8ターミナルに向かう路線は運行されておらず、第1→4と順に回って第8ターミナルに向かう必要があります。遠回りするので時間がかかります。

ニューヨークJFK空港第8ターミナルを散策

ニューヨークJFK空港の第8ターミナルに戻ってきました。グランドセントラル駅から40分くらいかかっています。タイムズスクエアのホテルからだと、駅までの徒歩や乗り継ぎ時間などを合わせて1時間50分くらいかな。

公式HPによるとチェックインは出発の3時間前からとのことでした。3時間10分前くらいに着きましたが、すでにチェックインカウンターはオープンしていました。

ビジネスクラスにダウングレードなので、チェックインカウンターもビジネスクラス用の列に並びます。10組以上並んでいたので、チェックインが終わるまで20分くらいかかりました(運賃はファーストクラスなんだけどなあ)。

保安検査場はビジネスクラス以上でファストトラックが利用できます。といっても、列は別ですが保安検査場自体はエコノミークラスも一緒なので、通常列と所要時間にあまり差がなさそうでした。こちらでも通過に20分程度かかりました。

搭乗まで1時間30分くらいあるので、ラウンジを利用したいと思います。

2025年現在ニューヨークJFK空港 第8ターミナルのラウンジは以下の通りです。

ニューヨークJFK空港 第8ターミナル ラウンジ(2025年)
航空会社ラウンジ(アメリカン航空・ブリティッシュ・エアウェイズ共用)
アドミラルズクラブ
チェルシーラウンジ
ソーホーラウンジ
グリニッジラウンジ
プライオリティ・パス対応店舗
ボビー・ヴァンズ・ステーキハウス

2022年にアメリカン航空とブリティッシュ・エアウェイズの共同運用航空会社ラウンジが設置されました。チェルシーラウンジ、ソーホーラウンジ、グリニッジラウンジの3ラウンジで、アドミラルズクラブより上位に位置するラウンジです。

チェルシーラウンジはアメリカン航空あるいはブリティッシュ・エアウェイズの国際線や大陸横断路線のファーストクラス搭乗客のみが利用可能です。ヒースローのコンコルドルームに相当するハードルの高さです。他のワンワールド・ファーストクラス便(JAL便を含む)の搭乗客やエメラルド会員はソーホーラウンジになります。

で、私はビジネスクラスですし、ワンワールド・サファイア会員なので、さらに下のグリニッジラウンジしか利用できません。

まずはボビー・ヴァンズ・ステーキハウスを訪問しました。プライオリティ・パスが利用可能です。クレジットカード付帯のプライオリティ・パス利用制限が続いているので、日本のメジャー系だとJCBか三井住友VISAくらいしかレストラン利用できなくなっています(2025年現在)。

モーニングですが、朝からがっつりステーキをいただきました。アメリカにありがちな大味ではなく、おいしくいただけましたよ。

そのあと、指定の航空会社ラウンジへ。

グリニッジラウンジを訪問しました。ビジネスクラス相当ラウンジになりますね。シャワーやビュッフェ、ちょっとしたオーダー料理もあります。

シャワーを使いたかったのですが、ラウンジ内のスタッフさんに訊くと、受付方法をだれも教えてくれない(なぜかシャワールームを案内されてばかり)んですよね。予約してなくてもいいのかと訊いても、シャワールームはあっちだから行けの一点張りです。シャワールームに行くんですけど、当然利用できるわけでもなく右往左往です(泣)。

シャワールームに来ていた清掃の方が受付に行くように教えていただいて、ようやく利用予約できました。が、いろいろ時間が経ったので出発までに利用できず、残念。

さて時間になったので搭乗です。羽田行きJL5便です。

JL5便 ニューヨーク(JFK)発 東京(羽田)行き エアバスA350-1000 ビジネスクラスに搭乗

北アメリカ大陸と太平洋を一気に横断する長距離路線に搭乗です。所要時間が13~14時間かかります。2020年以降は世界情勢の変化で東京ーロンドン便の方が14~15時間と所要時間が長くなっていますが、以前は欧米路線より所要時間が長く設定されていた路線です。

ギャレーは和風にデコレートされてお出迎えです。

A350-1000のビジネスクラスは1列1-2-1の4席で、54席あります。シート幅はサイドテーブルがあるので56㎝になっていますが、各席が個室にようになっていて、広い空間を占有できます。中央部の頭上に収納スペースがないので、意外に早い者勝ちの取り合いになります。

窓側席です。頭上に収納があるので、中央部より空間は狭くなります。扉で通路と仕切ることができ、ビジネスクラスなのに個室間が楽しめます。上部はオープンになっているので、安心しているとCAさんにのぞき込まれます(笑)。

サイドテーブルとその上に収納があります。

アメニティキット、スリッパ、ベッド用の枕・掛け布団・敷布団、ヘッドホン、ミネラルウォーターが用意されています。シートの耳元がスピーカーになっているので、ヘッドホンはいらないかもしれません。

サイドテーブルではワイヤレス充電も可能です。USB充電ポート(通常とtype-C)、ヘッドホンポート、ユニバーサルタイプコンセントがあります。

正面の足元は荷物の収納が可能です。その上にはベッドにしたときに足を伸ばすスペースがあります。

ディスプレイは24インチ4Kモニターです。上着を収納できるクロークスペースもあります。

スマホとモニターをリンクさせる機能があるようですが(JALアプリが必要)、日本時間設定にしていると日本時間で翌日になってしまうので、スマホアプリのリンクボタンが消えてしまいます(ニューヨーク時間にしておけばできたのかどうかは確認していないので不明)。

席の入り口には靴を収納するスペースもあります。

A350-1000では、ビジネスクラスでもUCHINOのリラクシングウェアが貸し出されます。アメニティはHERALBONY(ヘラルボニー)です。

アメニティポーチには歯ブラシキット、耳栓、アイマスク、ティッシュ、USB充電コードとスマホスタンドが、入っています。

シートがフルフラットになるとこんな感じです。

もちろんフルフラットシートになります。縦に198㎝あるそうです。12:50発で翌日17:15着の、フライト時間14時間25分の長距離路線です。寝る時間はたっぷりありますから、ゆったり寝れることは大事ですね。

ウェルカムドリンクにリンゴジュースをいただきました。

JAL JL5便 ビジネスクラスのお食事

離陸後すぐに食事の提供です。和食と洋食がありますが、和食を選択しました。

彩御膳
里芋・ミモレットチーズ和え
リンゴとルッコラのお浸し
牛タン・大根煮込み
まぐろ・割りポン酢蒸し
酢ゴボウ・海老艶煮
鯛とイクラの小茶碗蒸し
台の物
牛すき焼き 玉ねぎ、長葱、椎茸
鰤照り焼き ミニパプリカ、しめじ
ご飯(こしひかり)
味噌汁
香の物
甘味 かぼちゃのムース グラノーラ添え
緑茶

まずはアミューズから。飲み物はお茶をいただきました。日系航空会社ですから、ひさびさのお茶はうれしいですね。

彩御膳です。いろいろな食材をいただけます。和食をいただくのも久しぶりです。

メインのすき焼きとぶりです。

デザートをいただいて〆です。

食事を終えたのですが、まだお昼過ぎです。まったく眠くないですね。とりあえず映画でも見ながら時間をつぶしていました。

アラカルトメニューはいつでもいただけます。

アラカルトメニュー
Hideki Matsui カレー(ビーフ)
サンドイッチ ポークカツサンド
トマトとケールのオルゾパスタ リゾット風
国産じゃがいもと玉ねぎをつかった野菜カレー
「九州じゃんがら」こんこつ風みそラーメン
各種チーズの盛り合わせ
抹茶ムース アズキのせ
フレッシュフルーツ
アイスクリーム
フミコの和食
・北米産銀鱈の西京焼き
・春菊とカリフラワー
・ロブスターと紫キャベツの黄身酢
・ご飯 味噌汁 香の物
洋食
・ホタテのソテーとフライドライス スイートチリソース
・ヨーグルト ラズベリーソース

途中で小腹がすいたのでラーメンを選択。ヴィーガンメニューのようです。アラカルトはモニターで注文できます。

そのあといったん仮眠をとりました。

到着3時間くらい前に「フミコの和食」を注文しました。まだ機内は消灯しているので、写真が暗くなってしまいます。うん、やっぱり和食が一番ですね。

到着前2時間くらいになると機内が明るくなります。機内が明るくなった後はモニターで注文できないので、CAさんに直接オーダーする必要があります。コーヒーと抹茶ムースをいただきました。

羽田に到着

JL5便はお昼すぎに離陸した後、太陽をずっと追いかけていくフライトです。機外は常に明るい状態でしたが、日本が近づくと日没を迎えます(冬なので日没が早い)。

首都圏を見下ろすころには、太陽の姿はありませんでした。

定時より少し早く羽田空港に到着しました。私は関西在住なので、もう1つフライトに乗ります。2024年の世界一周航空券の旅はこれで終了になります。

2024年世界一周航空券の旅(ワンワールド・ファーストクラス) まとめ

ワンワールドファーストクラス世界一周の旅が終わりました。

羽田から出発し、シンガポール、香港、スペイン・マドリード、カタール・ドーハ、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、そして羽田に戻ってきました。

搭乗したフライトはファーストクラス5便(JAL、キャセイパシフィック航空、カタール航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、アメリカン航空)とビジネスクラス4便(キャセイパシフィック航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、イベリア航空、JAL)の計9便です。

最大16便利用可能ですが、休みも多くないので、このくらいが限界ですね。2024年の価格アップ前に予約できたのは幸いでした。JALのA350-1000ファーストクラスを利用できなかったのは残念ですが、ビジネスクラスにも乗ってみたかったのでまあいいかなと。

今回の旅でマイルとJALのFOPがかなり加算されました。JALマイル約5.5万マイルとJALのFOP約5万ポイントくらいでしょうか。最終便がビジネスクラスにダウングレートされた影響で、目標のJGP(JGCプレミア)には2,000ポイントほど不足しました。慌てて年末に国内線を追加しました(こちらの弾丸国内旅行は後日追記します)。なんとかJGP到達です。

今回の旅は、ホリデーシーズンのクリスマスデコレーションを楽しむことが目的でした。初めて訪問したマドリード、ドーハ(クリスマス関係ないけど)、ニューヨークはやはり新鮮でしたね。

ドーハはウーバーが安いのと、治安がいいので観光しやすくて快適でしたね。ニューヨークの物価高は、日本人旅行客にはとてもつらいです。それでも観光客が多いので、さすがニューヨークといったところでしょう。

欧米のクリスマスデコレーションは華やかで、見ていてテンションが上がります。まだ訪問していない国や都市のクリスマスも見てみたいですね。冬季は雪でダイヤが乱れることもあるので、ちょっとびくびくしてしまいますが。

フライトの感想です。JAL A350-1000ビジネスクラスがかなり快適でした。いままでのJAL SKY SUITEシリーズは比較にならないです。ANAのThe Roomと甲乙つけがたいですね。いずれも個室間のあるシートでゆったりくつろげるので、ファーストクラスと遜色ないと思います。今度はファーストクラスに乗ってみたいですが・・・お金はないのでマイルを貯めてなんとか予約したいですね。

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