はじめに
今回はローカル鉄道の旅記録です。2025年石川県北陸鉄道浅野川線の乗車記録です。
北陸鉄道浅野川線は、北陸鉄道の別路線(石川線)と連結しない孤立路線です。北鉄金沢駅~内灘駅の約6.8kmという短い運行区間です。北鉄金沢駅は北陸新幹線金沢駅をほぼ直結しています。
北陸鉄道も地方私鉄の例にもれず、厳しい運行環境になっています。廃線論議も出ていた中で、2025年4月から、鉄道事業再構築実施計画にのっとった運営がなされています。鉄道に関連する施設の整備費用は自治体負担(石川県と沿線自治体)となり、維持管理費用も沿線自治体が支援する制度になっています。一応、北陸鉄道の所有・運行となる第一鉄道事業者ですが、かなりの行政支援が入るため、第3セクターに近い状況(みなし上下分離)になっています。
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金沢駅から北鉄金沢駅へ
スタートは北陸新幹線金沢駅です。金沢駅の兼六園口前に大きな鼓門と呼ばれる門があります。
Google mapで検索すると駅前に北鉄金沢駅の駅舎があると勘違いしていしまいますが、この鼓門横にあるバスターミナルの地下になります。
地方ローカル私鉄としては珍しい地下駅です。もともと地上駅だったそうですが、2001年に地下化されています。
浅野川線は全部で12駅あり、全ての列車が各駅停車になっています。地下区間(北鉄金沢駅ー七ツ屋駅間)があるので気動車が使えないため全線電化単線です。途中の三ツ屋駅と北鉄金沢駅以外はホームが1つしかありません。
全線走破すると6.8kmで400円かかります。かなり高額の設定で、たとえばJRの地方交通線と比較すると倍くらいの設定です。これは、バスの並行路線(北陸鉄道バス:内灘駅→金沢駅西口410円)に合わせているのでしょう。
北鉄金沢駅は1面2線です。東京メトロで使用されていた03系が導入されています。
元々地下鉄車両ですから、ロングシートになります。
さて、内灘駅に向かって出発です。
浅野川線の旅
地下区間は短く、600m先の隣駅「七ツ屋駅」ではもう地上に出ています。
浅野川線は金沢市街を流れる浅野川に沿って海に向かって進んでいきます。浅野川の堤防が車窓から見えますが、浅野川自体はちょっと見えませんね。浅野川線の前身は浅野川電気鉄道で、戦時中に北陸鉄道に編入されています。
途中駅はほぼ全て1面1線の単線ホームですが、浅野川線の真ん中あたりに位置する三ツ屋駅は列車の行き違いのために2面2線になっています。
蚊爪駅を過ぎると車窓から田園風景が見えてきます。
さらに大野川を渡ります。天気が悪いのが残念ですね。大野川を越えると金沢市から内灘町に入ります。
終着駅 内灘駅に到着
20分も経たない乗車時間で内灘駅に到着です。
内灘駅は1面1線しかホームがありませんが、側線が車庫になっています。1974年まで、内灘駅からさらに海岸方向に路線が伸びていたそうです。2025年現在、内灘駅が終着駅になります。
内灘駅には駅舎があり、駅員が配置されている有人駅になっています。
待合室も広めです。列車が来るまで改札はクローズしています。
内灘駅まで来たときに1日フリー券というのがあることに気づき、帰りはフリー券を購入しました。1,100円ですから1往復半すれば元が取れます。この日は北陸鉄道の別路線にも乗車予定だったので、まあいいかなと。
内灘駅の前には、レンタサイクル店舗もあります。
レンタサイクル割引も付いたお得な切符も設定されています。
内灘駅から先の散策 内灘海岸へ
内灘駅の先は海になっています。
金沢医科大学病院
のと里山海道という能登半島を縦断する自動車道の入り口や、夏には海水浴場となる内灘海岸、金沢医科大学病院などがあり、ある程度人の流れがある地域です。
内灘駅前にはバス停があります。
内灘町のコミュニティバス(千鳥台周辺)や、北陸鉄道バス(金沢医科大学病院方面や金沢駅方面行き)などの路線があります。特に、病院へのアクセス路線になっているようです。
北鉄バス向陽台停留所(特急バス金沢駅方面)
内灘駅から400mくらい歩くと、向陽台という北鉄バスの停留所があります。能登半島(金沢駅西口~穴山駅~のと里山空港~輪島駅)を縦断する特急バスの停留所になっています。盲腸線の終着駅ですが、さらに別方面へ向かう交通手段はいろいろあります。
私は内灘海岸を目指してみることにしました。駅から1km以上ある上にアップダウンがあるので、徒歩だとそこそこ大変です。海水浴客は自家用車でくることが多いようです。
レンタサイクルという手もありますが、雨天なのでちょっと厳しそう。頑張って歩くことにしました(駅前にタクシーが停車していることもあるようです)。
内灘海岸に向かう途中に、のと里山海道の入り口がありました。自動車専用道路なので、歩行者は入れません。
コンフォモール内灘
さらに海岸方面に向かうとイオン(コンフォモール内灘)があります。
内灘駅からコンフォモール内灘までは地域のコミュニティバスが運行されています。日中であれば、こちらを利用すれば内灘海岸に近づくことができます。
内灘海岸
コンフォモール内灘から100mほど歩き、のと里山海道の高架をくぐると、ようやく内灘海岸に出ました。夏季の訪問ですが、あいにくの雨で人影はまばらです(この日は遊泳禁止になっていたようです)。駐車場は砂浜の上になっています。
この後、内灘海岸を後にして内灘駅から金沢方面に引き返しました。
今回の旅で宿泊したホテルはこちら↓
まとめ
2025年夏の石川県ローカル線「北陸鉄道浅野川線」の旅記録でした。
ローカル路線と書きましたが、浅野川線は1時間に2本程度の設定はありますし、全線走破しても6.8km17分程度なので、途中下車の旅も簡単な部類です。ただ、盲腸線なので、往路と帰路が同じ車窓になってしまうのが残念なところですね。