【国内鉄道旅】2025年 石川県ローカル線シリーズ(2) IRいしかわ鉄道と北陸鉄道石川線<前編> 金沢市街を散策

はじめに

今回はローカル鉄道の旅記録です。2025年石川県IRいしかわ鉄道/北陸鉄道石川線の乗車記録です。

前回の北鉄浅野川線の乗車記録はこちら↓

IRいしかわ鉄道は北陸新幹線の金沢駅開通に伴い、2015年にJR北陸本線の金沢駅~倶利伽羅駅の運行を引き受ける形で発足した第3セクター鉄道会社です。2024年の北陸新幹線敦賀延伸に伴い金沢駅~大聖寺駅間も追加編入されています。

大聖寺駅~倶利伽羅駅の約64kmをIRいしかわ鉄道線と呼称して運行しています。古くは日本海縦貫線と呼ばれた大阪から青森に至る旅客・貨物輸送路線の一部を担っていますが、新幹線開通に伴い第3セクターが乱立してややこしい状況になっています。在来線で走破するのは至難な状況です。

北陸鉄道石川線は、北陸鉄道の別路線(浅野川線)と連結しない孤立路線です。金沢市の市街地にある野町駅から白山市の鶴来駅までの約13.8kmという短い運行区間です。野町駅も鶴来駅も他の鉄道路線に接続しませんが、野町駅から「シティライナー」と呼ばれる接続バスが運行されていて、列車の運行に合わせて香林坊・金沢駅・県庁方面まで乗り継ぐことができます。

北陸鉄道も地方私鉄の例にもれず、厳しい運行環境になっています。廃線論議も出ていた中で、2025年4月から、鉄道事業再構築実施計画にのっとった運営がなされています。鉄道に関連する施設の整備費用は自治体負担(石川県と沿線自治体)となり、維持管理費用も沿線自治体が支援する制度になっています。一応、北陸鉄道の所有・運行となる第一鉄道事業者ですが、かなりの行政支援が入るため、第3セクターに近い状況(みなし上下分離)になっています。

もともと鶴来以遠には能美線や金名線といった路線があったようですが、順次廃止されています。2009年に鶴来~加賀一の宮間が廃止されたのは記憶に新しいところです。

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多彩な車両が入線する金沢駅から西金沢駅へ 

スタートは北陸新幹線金沢駅です。金沢駅の兼六園口には有名な鼓門があります。

JR金沢駅の在来線改札は、2025年現在IRいしかわ鉄道の管轄になっています。ハピラインふくい(福井県内の第3セクター)と同様に、きっぷうりばの自動券売機の大部分が撤去され、切符購入に待ち列ができることもあります。

IRいしかわ鉄道のグッズが販売されているようです。

金沢駅から1区間分、西金沢駅までの切符を購入しました。ホームに入りましょう。

2010年のJR金沢駅(左からサンダーバード、寝台特急北陸、夜行急行能登)

JR時代の金沢駅は速達列車の種類が豊富で、夜行列車も複数運行されていました。

2025年現在、能登かがり火と花嫁のれんなど、限られたJR線しか入線しません。

そのかわり、多彩な会社の列車が入線してきます。こちらはあいの風とやま鉄道(富山県内の第3セクター)所属の521系電車です。JR西日本から譲渡された車両になります。

ロゴはこんな感じ。

こんなロゴマークもあります。

ハピラインふくいの車両も入線します。こちらも同様にJR西日本から譲渡された521系電車です。

そしてIRいしかわ鉄道の車両です。もちろん521系電車。

IRのロゴが入っています。

車内はJR時代と変わらないですね。

金沢駅から福井方面は1時間2本ペース、富山方面は1時間に1~2本ペース、JR七尾線は1時間に1本ペースで運行しています。都市圏ではないのでまずまずの運行本数だと思います。IRいしかわ鉄道管内では速達列車の設定がほとんどなく、各駅停車ばかりの運行になっています。

福井方面に1駅乗車し、西金沢駅で下車しました。

西金沢駅は地上駅ですが、改札は橋上にあります。

東口から出ると、北陸鉄道石川線に乗り継ぐことができます。

新幹線の路線が駅の真上を走っています。駅から出て、北陸鉄道の駅に向かいます。

北陸鉄道石川線を野町駅へ

北陸鉄道の駅は西金沢駅の目の前です。

西金沢駅東口前に線路が見えます。屋根のついた歩道を1分くらい歩くと、北陸鉄道の新西金沢駅です。

駅舎は歴史を感じますね。IRいしかわ鉄道と北陸鉄道の乗換駅になります。

石川線は全17駅の約13.8kmの全線単線電化区間です。新西金沢駅は金沢市側の始発駅「野町駅」から2駅目の駅です。石川線は1時間に1~2本の運行ペースになっていて、浅野川線より運行本数は少なく設定されています。

新西金沢駅は1面2線の駅で、車両のすれ違いが可能です。駅舎からホームに構内踏切を渡って移動します。鶴来方面に向かいたかったのですが、ちょうど本数が少ない時間帯で1時間くらいの待ち時間があります。

逆方向の野町駅行きがやってきたので、暇つぶしに?乗車してみました。

1日フリー乗車券があるので、乗り降り自由です。

東急で使用されていた7000系電車が導入されています。もともと通勤用のロングシート電車です。石川線では他に7700系(京王の3000系電車)が運行しています。

金沢市街方面に2駅乗車し、終点の野町駅に到着です。

野町駅は2面2線のホームがあります。2番線は運用を休止しているそうで、実質1つしかホームがありません。

駅舎内です。改札は列車が近づくとオープンされます。

駅前はバスターミナルになっています。列車の到着に合わせて、シティライナーと呼ばれる市街地・金沢駅西口方面へのバス(北鉄バス)に接続し、一体的に運行されています。

今回の旅で宿泊したホテルはこちら↓

まとめ

2025年夏の石川県ローカル線「IRいしかわ鉄道/北陸鉄道石川線」の旅記録でした。

ローカル路線と書きましたが、IRいしかわ鉄道はJRの幹線「北陸本線」の設備を受け継いだこともあって、駅舎などの鉄道設備は近代的で充実しています。反面、北陸鉄道はローカル色が強く、石川線は運行本数が少ないこともあって駅舎も寂しいかんじですね(それが味わい深いという方もいらっしゃいますが)。

次回も石川線の旅を続けます。

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