はじめに
前回に引き続き2023年夏の滋賀~京都の鉄道旅の続きです。比叡山を横断するルート(出町柳=八瀬比叡山口=叡山ケーブル=叡山ロープウェイ=比叡山内シャトルバス(江若交通)=坂本ケーブル=江若交通バス=坂本比叡山口=京阪石山)の公共交通を滋賀県側から乗り継いでいきます。

前回までの記事で京阪石山寺駅から京阪石山坂本線で坂本比叡山口に向かい、日吉神社観光などをしながら徒歩でケーブル坂本駅に移動、坂本ケーブルでケーブル延暦寺駅まで昇りました。延暦寺東塔エリアを観光してから、延暦寺バスセンターで昼食をいただき、叡山ロープウェイでロープ比叡まで降りてきました。
今回の記事は叡山ケーブルに乗るところからです。
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叡山ケーブルでふもとまで下山

叡山ロープウェイでロープ叡山まで降りてきました。ここから叡山ケーブルに乗り換えです。

階段を昇って叡山ケーブル乗り場に移動します。

かなり年季の入った建物ですね。

建物内はちょっとした博物館のようになっていました。

ケーブル比叡のりばに移動します。
叡山ケーブルの正式名称は京福電気鉄道鋼索線だそうです。その名の通り京福電気鉄道の子会社になりますが、京福電気鉄道が京阪ホールディングスのグループ会社なので、まるっと京阪電車のグループ会社です。

叡山ケーブルはケーブル比叡~ケーブル八瀬を1.3km約9分で結びます。私の訪問時は1時間に2本しか運行していなかったのでちょっと待ち時間がありましたが、2025年現在土日に限り1時間4本運行になっています。

坂本ケーブルは1列2-2席でしたが、こちらは1列1-2席ですね。乗客を多く詰め込めるためでしょうか。

ロープウェイと違い両側から木々が迫っているので景色を楽しむ路線ではありません。途中で対向車両と行き違いがあります。

ケーブル八瀬に到着です。

のりばから上を見上げるとこんな感じです。平均勾配約400‰の路線です。

建物から出ましょう。

ケーブル八瀬のりばの外観です。比叡山のふもとまでやってきました。ここから叡山電車に乗り換えです。

ケーブル八瀬のりばの前に高野川があり、橋を渡ると国道367号線に突き当たります。国道367号線は古くは鯖街道とも呼ばれた道(若狭街道)で、右に向かうと大原ですね。叡山電鉄に乗るには左に曲がります。

左に曲がると、ここに八瀬駅前のバス停があります。大原~京都駅間のバスがたくさん運行しているので、京都駅に向かうならここでバスに乗った方が楽で早いです。バスは京都バスの運行なので比叡山フリーパスの対象外になります。

バス停のすぐ先に叡山電車の看板があるので左に曲がります。

八瀬比叡山口駅に到着です。叡山電車の駅舎の中では一二を争う立派な構えです。ケーブル八瀬から300m徒歩5分くらいで、意外に距離があります。
叡山電鉄 叡山本線で出町柳へ

開業当初は八瀬駅だったそうですが、変遷ののちに現在の駅名になったそうです。

駅は3面2線のくし形ホームになっています。

ここから出町柳行きの列車が出ています。すべて各駅停車です。700系1両編成電車に乗ります。

本来は無人駅です。利用客が多いと人が派遣されるようです。
叡山電車は京阪ホールディングスの傘下にあります。車両にも京阪のマークが入っています。

叡山電車は京都の出町柳から八瀬比叡山口を結ぶ比叡本線(5.6km)と、比叡本線の宝ヶ池から鞍馬を結ぶ鞍馬線(8.8km)からなります。本線より鞍馬線の方が長く、鞍馬線のほぼ全列車が出町柳まで乗り入れることや、出町柳発の列車が八瀬叡山口行きより鞍馬線乗り入れ列車の方が多いなど、出町柳~鞍馬の路線がほぼ本線の扱いになっています。
叡山本線がほぼ1両編成の列車なのに対し、鞍馬線は2両編成が主体で、輸送量は明らかに鞍馬線が上回っています。

八瀬比叡山口から2駅で鞍馬線と合流する宝ヶ池駅です。八瀬比叡山口からの列車が本線なので直進となる線路です。
宝ヶ池駅は京都市営地下鉄の国際会館駅まで1kmの距離にあります。徒歩アクセスが可能な距離で、京都駅に早く出るには国際会館駅へ移動も検討していいと思います(バスも本数が少ないですがあります)。

約15分で出町柳駅に到着です。4面3線のくし形ホームです。1番線(写真一番右)は1両編成しか利用できないため、叡山本線の発着ホームになります。

叡山本線はグリーンの駅票です。

出町柳駅は叡山電車の駅の中で数少ない有人駅です。こちらの駅でも比叡山フリーパスが購入できます。
比叡山フリーパスは出町柳駅より南(京阪電車など)では利用できません。比叡山横断ルートもここで終着になります。

叡山電車出町柳駅の目の前に京阪電車出町柳駅があります。

京阪電車で大阪淀屋橋や中ノ島まで行くことができます。市街地に戻ってきた感がありますね。
まとめ
2023年夏の滋賀・京都・比叡山横断ルートの旅記録 第4回でした。ケーブル叡山のりばから叡山ケーブルでケーブル八瀬まで降りてきました。叡山電車に乗り換えて、八瀬比叡山口駅から出町柳駅に向かい、これで比叡山横断ルート走破は達成しました。
今回利用した鉄道は叡山ケーブルと叡山電車です。いずれも京阪ホールディングスの傘下の鉄道になります。叡山ケーブルは平日1時間2本と少ない運行になっているので、接続する叡山電車、叡山ロープウェイは1時間4本運行ですから、乗客の流れのボトルネックになります(ボトルネックというほど乗客は多くありませんが)。
比叡山経由で京都市街と滋賀坂本方面を往来する選択肢はあまりないと思いますし、明らかに観光路線ですが、たまにはこういった旅もありかと思います。立山黒部アルペンルートの立山~信濃大町に比べるとかなり所要時間が短く予約も不要なので、気軽に走破することもできますよ。
次回は出町柳から鞍馬方面へ旅します。

