2016年はワンワールドファーストクラス世界一周、2018年はスターアライアンスビジネスクラス世界一周、2023年はスターアライアンスファーストクラス世界一周と、世界一周航空券の旅を満喫してきました。世界中の街を観光し、空港を歩き、ラウンジやフライトを体験してきていますが、まだまだ興味が尽きることはありません。
2023年の世界一周旅行記の最後に告知した通り、2024年も世界一周の旅に出ることにしました。今回はワンワールド世界一周航空券(ワンワールド・エクスプローラー)の世界一周旅行です。
スポンサーリンク
JALのJGP会員を目指してルート設定
2024年からJALのステータス会員であるJGCの承認要件が変更になり、JGC獲得ハードルは異常に高くなりました。JGCは空港でJALビジネスクラス搭乗客相当のサービスを受けられる資格で、混雑する空港ではかなりの威力を発揮します。
JGC:JALグローバルクラブ
JALマイレージバンク会員がLife Statusポイントを1,500ポイント獲得すれば取得できる資格。ワンワールドのサファイア会員資格も附帯するため、ワンワールド系航空会社を利用する際には、ビジネスクラス客相当の空港サービスを享受できる。JGC会員になってJALカードを継続的に所持すれば、半永久的に資格が維持される。
私は2016年にJGCを取得済みですが、今私がJGCを持っていなかったら、取得ハードルが高すぎて獲得に挑戦することはありませんね。2024年に継続的に維持可能な航空会社ステータスを目指すなら、ANAのSFC一択でしょう。
JGCを持っている私がさらに上のステータスを目指すメリットはあまりありませんが(1年程度の期間限定ステータスです)、せっかく世界一周の旅に出かけることですし、JGPに挑んでみることにしました。
JGP:JGCプレミア
JGC会員がJALのFLY ON POINTを80,000ポイント獲得すれば取得できる資格(ただしJAL便名で40,000ポイント必要)。ワンワールドのエメラルド会員資格も附帯するため、ワンワールド系航空会社を利用する際には、ファーストクラス客相当の空港サービスを享受できる。取得翌年の3月末に資格が失効する期間限定資格。
2024年はFLY ON POINTのキャンペーンがほぼ無かったので、ハードルは高めです。JALカード所持者が初回搭乗時に5,000ポイントだけですね。残り75,000ポイント(うちJAL便名で35,000ポイント)を稼ぎ出す必要があります。今回の旅行に出かける前の時点で30,000ポイントくらいあったので、残り50,000ポイントですね。運よく70,000ポイントくらい稼げるとさらに上のダイヤモンド会員を目指すことができます(そこまではなかなか難しい・・・)。
まずは、ワンワールド・エクスプローラー(ワンワード世界一周航空券)の特徴(2024年現在)です。
1.最低2回のストップオーバー(24時間滞在)が必要、最大15フライトまで
2.最低旅行日数の設定は無し
3.365日間旅行できる
4.価格は、フライトのクラスと周遊する大陸数で決定される
5.太平洋と大西洋をそれぞれ1回横断必要で、戻るのは不可
6.最終的に出発した空港(都市)に戻ることが必要
ほかにも細かいルールがありますが、大雑把にいうとこんなものです。
日本発だとお値段はこんな感じです。海外発だと為替レートでかなり変動します。
2024.10~ | エコノミー | ビジネス | ファースト |
---|---|---|---|
3大陸 | 368,500円 | 787,600円 | 1,204,000円 |
4大陸 | 390,100円 | 936,500円 | 1,419,000円 |
5大陸 | 460,700円 | 1,074,300円 | 1,644,300円 |
6大陸 | 533,500円 | 1,173,900円 | 1,794,200円 |
予約クラス | L(50%) | D(125%) | A(150%) |
燃料サーチャージ、空港使用料、税金、etcが別途必要です。予約クラスは代表的なもので、マイル加算率は航空会社によって異なります。
実は2024年10月に価格改定され、10~20%程度の価格引き上げになっています。エコノミーはほとんど変わりませんが、ファーストクラスは20%くらいアップです。急激な円安の影響もありそうですね。
<参考>
2024.9まで | エコノミー | ビジネス | ファースト |
---|---|---|---|
3大陸 | 335,000円 | 656,300円 | 1,003,300円 |
4大陸 | 354,600円 | 780,400円 | 1,182,500円 |
5大陸 | 418,800円 | 895,200円 | 1,470,200円 |
6大陸 | 485,000円 | 978,200円 | 1,495,100円 |
予約クラス | L(50%) | D(125%) | A(150%) |
予告なくやってきた価格改定なので、衝撃を受けた方も多いかもしれません。幸い、私は改定前に発券していました(グッジョブ、私)。
ほかにも細かいルールがありますが、大雑把にいうとこんなものです。以前利用した、スターアライアンスの世界一周運賃と比較すると、下記の違いがあります。
1.ワンワールドは大陸制なので、飛行距離(マイル)を気にしなくてよいが、スターアライアンスは距離制限がある
2.ワンワールドは設定した大陸にしか行けないが、スターアライアンスは世界中どこでもOK
3.エコノミークラスの場合、ワンワールドよりスターアライアンスの方がマイルやマイレージプログラムポイントの加算率がいい(だいたい50%対100%)
4.ワンワールドは運航便ではなくチケット記載の便名によって獲得マイルが決定するが、スターアライアンスはチケット記載便に関わらず運航便で獲得マイルが決定する。
2024年9月までだと、値段と獲得マイル数だけを考えるとワンワールドに分がありました。ワンワールドの場合、とにかく距離を飛べばマイルを獲得できましたし、渡航できる大陸数を絞れば安くできました。スターアライアンスの利点は、距離制限があるものの、どこでも飛べるということです。距離制限があるので、効率よくルート設定をしなければなりません。
2024年10月の価格改定で、スターアライアンスの29,000マイル以下のチケットが、ワンワールドの3大陸のチケットより安くなりました。とにかく世界一周の旅をしたいならスターアライアンスの方がお得になっています。
今回、私が旅行する条件は以下の通りです。
1.10日前後の日程。
2.可能な範囲で安く
3.JALのJGP会員をゲットする
なんとかしてFLY ON POINTを50,000ポイント程度稼ぐ必要があります。価格を考えると3大陸が最もお得なので、3大陸1択です。せっかくですから、JALの最新機ファーストクラスに搭乗したいので、ファーストクラスチケットを選択しました(後日、この夢は儚く消えます(泣))。
ワンワールドは最低旅行日数や搭乗距離に頭を悩ます必要が無いので、比較的ルート設定は楽です。3大陸にすると、アフリカ、オーストラリア、南アメリカに訪問することはできませんが(アフリカは頑張れば可能ですが、ヨーロッパ訪問を諦める必要があります)、制限はそのくらいですね。
フライオンポイント計算式
区間基本マイレージ(搭乗距離マイル)×予約クラス換算率×路線倍率+搭乗ポイント
・予約クラス換算率
A(ファーストクラス)150% D(ビジネスクラス)125%
L(エコノミークラス)50%など
・路線倍率
JAL国内線 2倍 JALアジア・オセアニア路線 1.5倍 その他 1倍
・搭乗ポイント
フレックスやJALカード割引など 400 セイバーなど 200
私は関西在住ですが、アジアでの便数を減らすために羽田発で世界一周航空券を設定しました。少しでもフライオンポイントを多く獲得するために、無駄に行ったり来たりするような旅程を設定します。
フライト乗継時間にはある程度余裕を持たせる方が安心です。世界一周航空券で乗継の失敗は致命的です。欲張ってしまって、タイトな時間設定で乗り継ぎの繰り返しとなる旅程を設定すると、一度遅延が発生すれば、旅先で日程がガタガタになります。海外で便の変更などを交渉するのは大変ですから、ある程度余裕をもった旅程を設定するほうがいいですね。最低乗り継ぎ時間をクリアしている程度では、余裕がありません。6-8時間くらいの余裕のある乗り継ぎを、全部とは言わないですが、ときどき挟んでいくのがいいと思います。
アメリカは乗継だけでも必ず入国審査が必要です。アメリカの入国審査は時間がかかりがち(1時間以上)なので、乗継の時間設定に余裕を持たせましょう。
2023年以降、羽田空港のフライト遅延が常態化しています(特に国内線)。30分前後の遅延は普通で、それ以上の遅延の可能性を込みで旅程を組みましょう。羽田に向かう便も遅延しがちなので、世界一周旅行の最初の乗り継ぎを躓かないように余裕をもったスケジュールが必要です。
ちなみに、世界一周航空券は出発国の価格設定と通貨で決済されます。必ずしも日本発にする必要がはありません。韓国、台湾、タイなど、近隣国発の旅程も検討してみたのですが、私の発券時は日本発が一番安かったです。
2023年~2024年にかけて、外貨に対して円安状態が続いている影響もあるでしょう。一昔前では、シドニー発券なんかも流行りましたが、隔世の感があります(2024年10月以降でも、円安の影響で日本発がまだまだ安いです)。
こうやって試行錯誤しながらルートを決定しました。さて、JGP会員になれたのでしょうか。