【世界一周2025準備編1】いざ5度目の世界一周へ 2025年世界一周航空券を発券 ルート設定は楽しみましょう

2025年も世界一周旅行の季節?がやってきました。また地球をひとまわり。5度目の世界一周航空券発券です。

ちょっと世界一周航空券のおさらいを。世界一周航空券は、お得な運賃でフライトを乗り継いで世界一周できるチケットです。同じアライアンス(航空会社同盟)に属するフライトを乗り継ぐことができます。

マイルやマイレージポイントも大量に獲得できるので、私は何度も利用してきました。その世界一周航空券も、コロナ禍を経て取り巻く環境が様変わりしてきました。

2023年 スカイチームの世界一周航空券が運用中止
2024年 ワンワールド世界一周航空券の価格が大幅アップ
2025年 スターアライアンス世界一周運賃のエコノミークラス最低旅行日数が10日に

全体的に改悪傾向です。特にスカイチームの世界一周航空券終了が衝撃的でしたね。スカイチーム系航空会社の上位クラスに搭乗してみたかったのですが、かなり難しい状況になりました(提携航空会社のマイルで発券することは可能ですが、かなり狭き門です)。

利用が難しくなってきたとはいえ、世界一周航空券は通常航空券に比べて圧倒的にお得です。海外旅行で特定の場所に長期滞在する旅には向きませんが、複数の目的地を渡り歩くには便利です。世界中の街を観光し、空港を歩き、ラウンジやフライトを体験することができます。

2025年現在、インバウンドと円安の影響で、海外フライトの価格は爆上げ中です。

ヨーロッパ旅行(7日間)の予算(一都市のみ/FSC直行便)
・往復 20~40万円(エコノミー) 75~100万円(ビジネス)
・宿泊 1泊平均3万円×5泊 15万円
・その他 食費・雑費など
世界一周航空券(10日間として)の予算
・2.9万マイル 40万円(エコノミー) 90万円(ビジネス)
・宿泊 1泊平均3万円×8泊 24万円
・その他 食費・雑費など
ヨーロッパツアー旅行(10日間として)の予算
・50万円~100万円(エコノミー) 90~140万円(ビジネス)

ヨーロッパの1都市だけを訪問する旅行をするなら、世界各地を楽しめる世界一周航空券が非常にお得です。ヨーロッパの観光地数都市を巡るエコノミークラスのツアーに参加するなら、同額で世界各地を楽しめるビジネスクラス世界一周の方が楽しいです(添乗員付きのツアーの方が安全で楽ですけどね)。

今回私が旅する2025年の世界一周は、スターアライアンス・世界一周運賃を利用しました。

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旅の目的に合わせてルート設定

通常、旅行は観光を目的にしていると思います。世界一周航空券の場合、世界中の興味のある目的地をピックアップして、それらをつなげてルート設定をするのが基本です。

これまで旅した4回の世界一周は、もちろん観光も目的としていましたが、航空会社のステータス獲得を優先していました。航空会社ステータスを獲得するためにはマイレージポイント獲得が必要です。

日系航空会社のANAの場合、プラチナ会員(マイレージポイントを年間5万ポイント獲得必要)になれば、SFC(スーパーフライヤーズカード)獲得資格を得ることができます。SFC対象のクレジットカードの会員資格を維持するだけで、ビジネスクラス相当の航空会社サービスを半永久的に享受できるステータス会員になれます。

JALの場合、2024年以降のSFC相当ステータス会員獲得のハードルが上がったため、1年で資格獲得はほぼ無理です。2024年以降、継続的に維持可能な航空会社ステータスを目指すなら、ANAのSFC一択でしょう。

獲得マイレージポイントはのべフライト距離に比例するため、世界一周航空券でステータス会員を目指す場合、「一見無駄な」長距離フライトも必要でした。日本発着便では、ステータス獲得を目指す航空会社の運航便を優先的に利用する必要がありました。

今回の旅行はステータス会員取得は全く考慮しないことにしました。となると、無駄なフライトは極力避けることができ、便名に縛りも発生しません(たとえば、ANAのSFCを目指す場合、ANA便搭乗を優先する必要があります)。世界一周航空券発券5回目にして初めて、真の意味で自由にルート設計に取り組んでみました(航空券自体の縛りはあります)。

今回発券するのは、スターアライアンス世界一周航空券です。

まずは、世界一周運賃(スターアライアンス)の特徴(2025年現在)です。

1.最低2回のストップオーバー(24時間滞在)が必要、最大16フライトまで
2.最低旅行日数は10日(出発日~帰国便出発日までの日数)
3.365日間旅行できる
4.価格は、フライトのクラスと行程の延べマイル数で決定される
5.太平洋と大西洋をそれぞれ1回横断必要で、戻るのは不可
6.最終的に出発した空港(都市)に戻ることが必要
7.同じ都市のストップオーバーは1回のみ、経由と乗り換えは3回まで

ほかにも細かいルールがありますが、大雑把にいうとこんなものです。

日本発だとお値段は下記の通り。海外発だと為替レートでかなり変動しますが、円安の影響に本発券がかなり有利です。

料金 エコノミー プレエコ ビジネス ファースト
2.9万マイル以下 354,000円 553,800円 705,500円 1,141,000円
3.4万マイル以下 422,700円 632,300円 822,000円 1,344,000円
3.9万マイル以下 494,600円 734,800円 958,900円 1,504,800円
予約クラス M(100%) E(100%) D(125%) A(150%)

燃料サーチャージ、空港使用料、税金、etcが別途必要です。予約クラスは代表的なもので、マイル加算率は航空会社によって異なります。

2.6万マイル以下のスペシャルという運賃もあるようです。その場合、最低ストップオーバー回数が3回に設定されています。

<参考>ワンワールドのマイル制世界一周航空券

料金 エコノミー ビジネス ファースト
2.9万マイル以下 390,100円 設定なし 設定なし
3.4万マイル以下 460,700円 936,500円 1,419,000円
3.9万マイル以下 533,500円 設定なし 設定なし
予約クラス L(50%) D(125%) A(150%)

ワンワールドのマイル制チケットは、2024年に価格改定されて少し高い印象になっています。ワンワールドの大陸制チケットも値上がりしましたが、大陸性の方がフライト距離の制限が無いのでお勧めです。

ほかにも細かいルールがありますが、大雑把にいうとこんなものです。以前利用した、ワンワールド・エクスプローラー(大陸制チケット)の世界一周運賃と比較すると、下記の違いがあります。

1.ワンワールドは大陸制なので、飛行距離(マイル)を気にしなくてよいが、スターアライアンスは距離制限がある
2.ワンワールドは設定した大陸にしか行けないが、スターアライアンスは世界中どこでもOK
3.エコノミークラスの場合、ワンワールドよりスターアライアンスの方がマイルやマイレージプログラムポイントの加算率がいい(だいたい50%対100%)
4.ワンワールドは運航便ではなくチケット記載の便名によって獲得マイルが決定するが、スターアライアンスはチケット記載便に関わらず運航便で獲得マイルが決定する。

2024年9月までだと、値段と獲得マイル数だけを考えるとワンワールドに分がありました。ワンワールドの場合、とにかく距離を飛べばマイルを獲得できましたし、渡航できる大陸数を絞れば安くできました。スターアライアンスの利点は、距離制限があるものの、どこでも飛べるということです。距離制限があるので、効率よくルート設定をしなければなりません。

2024年10月の価格改定で、スターアライアンスの29,000マイル以下のチケットが、ワンワールドの3大陸のチケットより安くなりました。とにかく世界一周の旅をしたいならスターアライアンスの方がお得になっています。

今回、私が旅行する条件は以下の通りです。

1.メインは10日前後の日程
2.可能な範囲で安く
3.世界のクリスマス・マーケットを巡る

2024年アメリカ・ニューヨーク・ブライアントパークのウィンタービレッジ(クリスマスマーケット)

最近のマイブームは、世界中のクリスマスマーケットを巡る旅です。最近は特定の宗教に限らない位置づけとなり、ホリデーマーケットやウインターマーケットといった名称で開催されていることも多いですね。

最低旅行日数の10日制限があるので、有給5日+前後週末4日の休みだけだと期間が足りません。3連休を利用しても10日になるのでかなり厳しい日程です。有給が名ばかりの準ブラックな職場で、これ以上の連続休暇は無理です。

最低旅行日数の障害をクリアするための手段は3つです。

①日本国内でストップオーバー(取りあえず国内のどこかで滞在していることにする)
②世界一周の旅程で日本を経由するルート設定としてストップオーバー
③世界一周中に海外でストップオーバーして別途用意したチケットで帰ってくる

どの方法も使ったことがありますが、①>②>③の順でおすすめです。
※私は関西在住なので関西視点で旅程を作成します。

①は大阪→東京→海外の旅程として、海外に向かう1週間以上前に大阪から東京に行って帰ってくればいいです。東京→伊丹出張のついでとかいろいろ応用が効きます。

②は東京→海外→大阪→海外→東京の旅程を作成して、大阪でストップオーバーする形で旅程を前後に2分割する方法です。最初と最後の東京・大阪間は別途移動手段が必要です。

③はソウルや台北などの日本に近い都市でストップオーバーするように旅程を組んで、旅程を2分割します。滞在都市から日本に戻るチケットが別途必要なので、少しお値段がかかります(ピーチなどのLCCを利用すると安く済みますが荷物は少なくまとめましょう)。

今回の旅では②を選択しました。旅程を2分割します。

クラスはビジネスクラスです。お値段はかかりますが、マイルががっつり入るので別の旅行にも使えますし、旅も楽ちん。正直、エコノミークラスチケットよりお得だと思います。

スターアライアンス・世界一周運賃は太平洋や大西洋を横断するルート以外は行き来が自由です。搭乗距離は価格に直結するので、ルート設計に頭を悩ます必要があります。マイレージポイント獲得を優先するなら、欧州便やニューヨーク便に加えて、アジア・オセアニアの長距離ANA便を混ぜるのがおすすめです。ワンワールドと違い、エコノミークラスでもマイル/マイレージポイントを多く獲得できます。

フライオンポイント計算式
区間基本マイレージ(搭乗距離マイル)×予約クラス換算率×路線倍率+搭乗ポイント
・予約クラス換算率
A(ファーストクラス)150%  D(ビジネスクラス)125%
M(エコノミークラス)100%など
・路線倍率
ANA国内線 2倍  ANAアジア・オセアニア路線 1.5倍  その他 1倍

フライト乗継時間にはある程度余裕を持たせる方が安心です。世界一周航空券で乗継の失敗は致命的です。欲張ってしまって、タイトな時間設定で乗り継ぎの繰り返しとなる旅程を設定すると、一度遅延が発生すれば、旅先で日程がガタガタになります。海外で便の変更などを交渉するのは大変ですから、ある程度余裕をもった旅程を設定するほうがいいですね。最低乗り継ぎ時間をクリアしている程度では、余裕がありません。6-8時間くらいの余裕のある乗り継ぎを、全部とは言わないですが、ときどき挟んでいくのがいいと思います。

アメリカは乗継だけでも必ず入国審査が必要です。アメリカの入国審査は時間がかかりがち(1時間以上)なので、乗継の時間設定に余裕を持たせましょう。

2023年以降、羽田空港のフライト遅延が常態化しています(特に国内線)。30分前後の遅延は普通で、それ以上の遅延の可能性を見込んで旅程を組みましょう。羽田に向かう便も遅延しがちなので、世界一周旅行の最初の乗り継ぎを躓かないように余裕をもったスケジュールが必要です。

ちなみに、世界一周航空券は出発国の価格設定と通貨で決済されます。必ずしも日本発にする必要がはありません。韓国、台湾、タイなど、近隣国発の旅程も検討してみたのですが、私の発券時は日本発が一番安かったです。

2023年~2025年にかけて、外貨に対して円安状態が続いている影響もあるでしょう。一昔前では、シドニー発券なんかも流行りましたが、隔世の感があります。

世界一周航空券に関する詳しい解説は下記記事などを参考にしてください。

こうやって試行錯誤しながらルートを決定しました。

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