【世界一周解説編1】世界一周航空券の種類ー初級編ー

世界一周解説編では、私が世界一周旅行に出かけるにあたって収集した情報に関して、解説していきたいと思います。

 

まず、世界一周するのに必須アイテムともいうべき世界一周航空券ですが、いったいどういうものなのでしょうか。

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世界一周航空券とは

世界一周航空券とは、その名の通り地球を一周して出発地に戻ってくることのできる航空券です。地球は球体なので、どのように一周するか問題になります。一般的には、太平洋と大西洋を一方向に横断する必要があります。

それは、言い方を変えると、①アジアかオセアニア、②ヨーロッパかアフリカ、③南北アメリカの3地域に最低1回は降り立つことになります。そして、別の地域に移動すると、戻ることはできず、一方向に進み続けることになります。

 

イメージとしては上の図のようになります。そして一方向にしか進めません。同じ地域内では何回か乗り降りできます。最終的に出発した空港に戻ってくればいいわけです。

アライアンスについて

一つの航空会社だけで世界一周をすることは(たぶん)できません。もしかしたら、共同運航便(他社の航空会社運航便の一部を自社の運航便として販売すること)を使えば、一周できるかもしれませんが、純粋に一つの航空会社だけでは無理だと思います。

じゃあどうやって世界一周するかというと、同じアライアンスの便を使用します。アライアンスとは、日本語にすると「同盟」です。お互いに協力して、お客さんの融通をする航空会社同盟です。自前の路線を持っていない手薄な地域は、アライアンス仲間の航空会社にお願いするということです。

例えばJALの場合、本拠地(ハブ空港といいます)は日本なので、日本発着の路線しか持っていません。そうすると、直行便の無い都市へ行くには、または到着先からの移動には、別の会社の路線を使用することになります。その際、お互いの会社同士で「うちの路線を優先的につかってくれ、安くしとくよ」というのが、「提携」です。そういった利害関係の一致した提携航空会社の集合体を「アライアンス」といいます。

世界には3大アライアンスがあります。ワンワールド、スターアライアンス、スカイチームです。ANA便に乗ると「本日はスターアライアンスメンバーANAにご搭乗いただき~」とアナウンスが入ると思われますが、ANAはスターアライアンスに属しています。JALならばワンワールド、スカイチームに属する航空会社は日本にはありません。 

たとえば、スターアライアンスの世界一周旅行券だと、羽田→フランクフルト(ANA)、フランクフルト→ニューヨーク(ルフトハンザ航空)、ニューヨーク→羽田(ユナイテッド航空)の最短3便で世界一周が可能です。

世界一周航空券の種類

世界一周航空券の話に戻りますが、そういった同一アライアンス便を乗継ぎ、世界を一周する航空券です。ですから、アライアンスの数だけ航空券の種類があるとすると3種類あるわけです。ワンワールドは2種類ありますから、合計4種類の世界一周航空券があります。

トータルで飛行機に乗っている距離(マイル)に応じて、値段が変わります。距離が長くなれば、当然、値段が高くなります。購入は、各アライアンスの総合サイトから行えます(うまく注文完了までいけない場合も多いので、その時は航空会社に直接電話を)。基本的には「○○マイル分を××円で」という注文方式「マイル制」です。まずは何マイル分購入するか決定し、そのマイルの範囲内で航空券を予約します。

アライアンスによって、飛行機の搭乗回数やストップオーバー(24時間以上の滞在)回数に制限があります。詳しくは各アライアンスの公式ホームページで確認してください。

世界一周航空券は26000マイルからです。26000マイルでの世界一周は、決してぎりぎりではありません。先ほどの羽田→フランクフルト→ニューヨーク→羽田だと、5928+3840+6723で約16000マイルです。ある程度の余裕はあります。ヨーロッパ内やアメリカ国内で少し周遊することができます。南半球まで足を延ばすとなると、少し厳しいです。いろいろ回りたければ、39000マイル(スカイチームは38000マイル)まで距離を増やすことができますが、その分値段が上がるため、痛しかゆしですね。

私が選んだのはワンワールドです。なぜかというと、ワンワールドは3大アライアンスの中で、唯一「大陸制」を採用している航空券があるからです。大陸制だと、世界を6大陸にわけて、訪問する大陸の数で料金が決定します。一番安いのは3大陸制で、「アジア」「ヨーロッパ」「北米」の3大陸を訪問でき、全16路線まで搭乗できます。大陸制だと距離の制限がないため、とにかくお得に距離を稼ぎたい場合におすすめです。

例えば

大阪→ニューデリー(印)→インチョン(韓国)→ロンドン(英)→ドバイ(UAE)→マドリード(スペイン)→サンフランシスコ(米)→トロント(カナダ)→ニューヨーク(米)→シンガポール→大阪」

という、はちゃめちゃで遠回りな行程も可能です。有効期限は1年間。同一路線であれば、便の変更も無料です。

世界一周航空券はお得?

世界一周航空券が設定されたマイルや大陸数内で、自由に航空券を設定することができるのは理解していただけたと思います。ですが、これが普通の航空券より高ければ意味がないですよね。一般的にLCC以外の航空券は往復で購入しないと普通運賃しかありません。一部周遊するような航空券も設定されていますが、いろいろ制約が多いです。

スターアライアンスで考えてみましょう。エコノミークラスで世界一周航空券(29000マイル)は約36万円+諸費用(税金、施設利用料、燃料サーチャージなど)です。羽田→フランクフルト(ANA)、フランクフルト→ニューヨーク(ルフトハンザ航空)、ニューヨーク→羽田(ユナイテッド航空)だと、1便あたり12万円+αなので、あまりお得ではありません。

最大16便まで増やすことができるので、トータル29000マイル以内に抑えることができれば、エコノミークラス1便あたり2.5万円ぐらいになります。短距離便の繰り返しだったとしても、1区間2.5万円ならお得感がありますね。お好みで周遊ルートを作成し、お得に旅行しましょう。

これがビジネスクラスだったらどうでしょうか。29000マイル以内なら約71万円+αになります。3区間だとすると1便あたり24円万程度、16区間だとするとビジネスクラス1便あたり約4.5万円と激安です。ちなみに羽田・ニューヨーク間の往復だと安くても43万円程度はするので、便数が多くなればなるほどお得になります。

そして、ファーストクラス。29000マイル以内なら約115万円+α!!。さすがに目が飛び出るお値段ですね。でも、16区間だとすると1便あたり約7.5万円。ちなみに羽田・ニューヨーク往復のファーストクラスは200万円ぐらいはするので、実はかなりお得なんです。

世界一周航空券は出発する国の通貨で決済されます。国ごとに物価や為替が違うため、発券する国によってお値段が違ってきます。2015年ごろは円高の影響で海外発券もお勧めできたのですが、2023年現在では急激な円安の影響により日本発券が最も安いです。ファーストクラス世界一周だと、日本で120万前後、海外だと140~180万円くらいになります。

世界一周航空券はどこで購入できるのか

実際に世界一周航空券を購入したいと考えた場合、どこで購入することができるのでしょうか。ANAのホームページにもJALのホームページにも購入できるページはなさそうです(正確には、リンクが貼られていますが)。

一番簡単なのは航空会社の国際線予約センターに電話をすること。これはアライアンスに加盟しているどこの航空会社でもいいですが、マイルを貯めることや上級会員を目指しているなどがあるのなら、普段から最も利用する航空会社を選びましょう。ただし、便の運航具合や空席の有無などがわからないため、非常に時間がかかります(電話代もかさみます)。発券手数料が必要になるケースも多いです。なので、後述のホームページである程度ルート確定させてから電話することをお勧めします。

電話は嫌いという方もいらっしゃいますよね。それでしたら、各アライアンスが運営するホームページで購入しましょう。世界一周航空券の専用システムが構築されていますから、気楽にルートを組み立てることができます。便や空席の有無、シートクラスの設定などもわかります。ただし、決済時につまづくことも多いので、その場合はルート確定後に航空会社で予約するほうがいいでしょう。また、スカイチームのファーストクラス航空券はホームページで購入できません。直接航空会社にコンタクトをとりましょう。

あとは空港のカウンターや街中の店舗(例えば有楽町のJALプラザ)で購入する方法です。これも時間がかかりますので、あらかじめホームページでルートを確定させてから行きましょう。どこも混みあってますから、他のお客さん(特に搭乗前で時間に追われている方)の迷惑にならないように、時間を選んで申し込むといいと思います。

最後に、旅行会社経由で申し込むこともできます。おすすめは世界一周堂さんでしょうか。世界一周に関する知識が豊富で、いろいろ相談に乗っていただけると思います。当然手数料はかかるでしょうが、万全のプラニングをして後悔しない旅行にするのも大事です。

次も世界一周航空券について解説していきます。

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