【国内鉄道旅】2016年 能登半島鉄道旅(1) 金沢から穴水駅へ JR・のと鉄道の旅

はじめに

今回の記事は2016年に乗車した、石川県のJR七尾線とのと鉄道の旅です。

石川県能登半島を縦断する鉄道路線は、JR七尾線(津幡ー和倉温泉)とのと鉄道(和倉温泉ー穴水)になります(穴水より北は廃線)。

2024年1月の震災によりかなり能登半島の鉄道路線にはかなりダメージが出たようですが、JR七尾線は2月中に全線復旧し、のと鉄道も4月に復旧しました。のと鉄道の路線はJR所有なので、JRがかなり本気で頑張ったようです。

2024年末現在、金沢方面から穴水駅まで電車でアクセスできるようになっています。

2024年の震災の影響や2024年秋の豪雨の影響もあり、能登半島の一部の地域では観光宿泊ができないようです。のと里山空港のANA路線も1日1往復と削減されたままで、バス路線も平常に戻ったとはいえません。観光訪問がしづらい(というか、情報が錯綜していて訪問していいのかどうかわからない、県などの公式HPを見ても詳細が不明)状況です。

2024年12月25日から、のと里山空港のANA路線は1日2往復に増便が決定しています

今回の記事は、2016年夏に訪問した際の、能登半島鉄道旅の記録です。

JR金沢駅から七尾線に乗車

今回のスタートはJR金沢駅です。2016年時点では北陸新幹線は東京ー金沢間が開通していました(2015年に金沢まで開業)。金沢以西の北陸本線はJR所属で、大阪駅から運行される特急サンダーバードが金沢駅を経由してJR七尾線の和倉温泉駅まで乗り入れていました。

JR七尾線は正式には津幡駅ー和倉温泉間です。金沢駅ー津幡駅の区間は、第三セクターのIRいしかわ鉄道線です。北陸新幹線開通時にJRから移管されています。JR七尾線の普通列車は、全て金沢駅まで乗り入れています。

※2016年当時、JR金沢駅在来線はJRの管理下にあったため、JR乗車券で金沢駅以西のJR北陸本線駅ー津幡駅以北のJR七尾線駅間の特例乗車が可能でした(金沢ー津幡間で途中下車不可)。青春18きっぷもOKでした。
2024年現在、金沢駅JR管轄ではなく、金沢以西の北陸本線はIRいしかわ鉄道に移管されました。それに伴い、青春18きっぷで金沢ー津幡間の特例乗車ができなくなっています(津幡駅以北のJR七尾線駅ー高岡駅以外のJR氷見・城端線駅間の特例乗車ができます)。ややこしいですね。

2016年当時、金沢駅在来線構内もJRの列車が多数発着していました。高架駅で在来線ホームは3面7線もあります。

七尾線の普通列車に乗ります。415系(113系改造車)だと思われます。輪島塗をイメージした朱色の塗装車両です。2021年には現役を引退しています(全車両廃車となったようです)。

415系は直流交流の両方に対応可能な電車です。金沢駅ー津幡駅間はIRいしかわ鉄道線(旧北陸本線)なので交流、津幡駅から以北のJR七尾線は直流なので、双方に対応する必要があります。

2016年当時、能登半島の観光に便利な周遊きっぷ「北陸トライアングルルートきっぷ」が販売されていました(2015年~2020年頃販売)。似たような名前のコミックがあるようで、なんらかの関係があるのでしょうか。

別途特急券を購入すれば特急列車も乗れるので、かなりお得なキップでした。IRいしかわ鉄道線も組み込まれているので、JR線の特例乗車区間とかいろいろ悩む必要もありません。ありがたく使わせていただきました。

1時間30分前後の所要時間で、JR七尾駅に到着です。

七尾線はさらに1つ向こう側にある和倉温泉駅までですが、普通列車は七尾駅で全て折り返しになります。のと鉄道の普通列車が、和倉温泉駅から七尾駅まで乗り入れています。実質、七尾駅で運行系統が分断されています。

七尾市は能登半島を代表する中核都市で、JR七尾駅は七尾市のターミナル駅です。

七尾駅は多数の留置線を持っていますが、ホームは2面4線のみで、JRは3線、のと鉄道は1線で運用されています。

のと鉄道のホームは、七尾駅駅舎正面のJR1番線の右手にある切り欠きホームです(JR構内を経由しない独立した改札もあります)。普通列車の乗り換えは歩く必要があってちょっと面倒です。

JR七尾線の七尾駅から和倉温泉駅間はJR線なのにJR普通列車は運行していません。JRには普通列車が運行していないと特急列車に乗れるという特例があるのですが、のと鉄道の普通列車があるので特例が適応されていません。

重ねて書きますが、七尾駅から和倉温泉駅間はJR所有のJR線です(JRも特急列車を運行しているので第一種鉄道事業者)。
のと鉄道は鉄道路線を所有していません。和倉温泉駅ー穴水駅間はJRが所有しています(JRが第三種鉄道事業者)。のと鉄道はJR線を借りて鉄道を運行しています(のと鉄道は第二種鉄道事業者)。
JRが第三種鉄道事業者になっているきわめて稀有な路線です。

JR乗車券でのと鉄道運行の普通列車に乗って和倉温泉まで行けます。青春18きっぷは和倉温泉まで有効です(やっぱりややこしいよね)。

のと鉄道で穴水駅へ NT203「花咲くいろは」3号車

のと鉄道は石川県が筆頭株主の第三セクターです。JRから七尾線の一部路線を借りて運行しています。

もともとの国鉄七尾線は穴水駅の向こう側の輪島までのびていました。また、穴水駅から分岐した能登線もありました。国鉄民営化でこれらを引き受ける形でのと鉄道が発足し、能登線や穴水ー輪島間の廃線を経て、現在の七尾ー穴水間を運行しています。

のと鉄道のホームにはラッピング列車が停車していました。のと鉄道NT203「花咲くいろは」3号車です(2014~2016年運行)。「花咲くいろは」とは、石川県を舞台にしたアニメだそうです(詳しくないのですみません)。

NT203を反対側から見ています。写真写りのせいか、ボロボロの車両のように見えてしまいますが、きれいにラッピングされた車両です。

車内です。4人ボックス席と、2人用席が並んでいます。

さて、列車が出発です。

車内の広告物を貼付する場所にも、花咲くいろはのアニメ絵が飾られています。

進行方向右側に海が広がります。七尾ー穴水間は七尾湾の西岸を走ります。

途中駅にいろいろ見るべきところがあるのですが、停車時間が短いのでひたすら乗り続けます。

トンネルの壁がイルミネーションになっています。乙ヶ崎トンネルだと思われます。

40分くらいで終着駅の穴水が見えてきました。

穴水駅に到着です。JR駅ではありませんが、みどりの窓口があります。

次回の記事ではのと鉄道の観光列車を紹介します。

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