【国内鉄道旅】2016年天王寺から 乗り鉄旅(1) ありし日の住吉公園停留所(阪堺電車上町線/南海汐見橋線)

はじめに

コロナ禍の第5波の影響でしょんぼりのタビズキです。国内旅行もままならなくなって、古いネタを出してきました。

今回は、2016年1月の阪堺電車の旅です。阪堺電車は大阪市-堺市間にネットワークを持つ路面電車を運行しています。2016年、阪堺電車にとって大きなイベントがありました。1月31日をもって、阪堺電車住吉公園停留場が廃止されたんです。

住吉公園停留所は、南海電鉄住吉大社駅に隣接して設置されていた駅で、天王寺駅前停留所(ややこしい言い方ですね)行きの列車の始発駅でした。廃止時点では朝しか運行しておらず、1日4~5往復程度でした(日本一終電が早いと言われていたんですよね)。

阪堺電車公式HPより引用

住吉公園は住吉の次の駅としてNH11の駅ナンバーでしたが、廃駅に伴いNH11は欠番になっています。阪堺電車の車両は見飽きるほど見ていましたが、住吉公園停留所は利用したことがありませんでした。いい機会?なので訪問してみました。

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早朝のJR天王寺駅から天王寺駅前停留所へ

2016年1月の週末。朝7時ごろのJR天王寺駅にやってきました。関西の方には説明不要だと思いますが、JR天王寺駅は大阪環状線で屈指の主要駅です(JR西日本乗降客数で大阪駅、京都駅に次いで第3位!)。阪和線や関西本線(大和路線)の始発駅で、大阪メトロ御堂筋線・谷町線などの乗換駅でもあるため、通勤時間帯には多くの人が乗降します。

週末の早朝なので、人影はまばらです。これから阪堺電車に乗ろうと思います。

私は鉄道マニアではなく(?)、以前から「路面電車あるなあ・・・」程度で、阪堺電車に乗ったことはありませんでした。路面電車なので駅舎は道路の真ん中にあります。世の中のほとんどの路面電車の停留所は、道路の横断歩道を渡って向かいます。が、阿倍野周辺に横断歩道はほとんどありません。

歩道橋で渡るのかなあと駅舎の上付近へ。うーん、停留所へ降りる階段がありません。当時、阪堺電車の天王寺駅付近は路面改修中で、2016年12月から新駅舎とともに供用開始になっています(歩道橋から降りる階段もできました)。

上からと見下ろした感じでは、地下道からなら停留所に行けそうです。もう少し余裕をもって電車に乗るつもりだったのですが、乗り遅れかねない状況でした。

JR天王寺駅から大阪メトロ御堂筋線の駅に向かって降りていく階段があり、そこから右折するとあべのハルカスの入り口の隣に、停留所に向かう階段を発見しました。やれやれです。

すでに目的の電車は入線していました。廃駅予定の「住吉公園」停留所行きです。7時18分に発車します。モ501形電車で、かなりレトロな雰囲気ですね。2021年現在でも現役で運用されているようです。

上町線4.5kmの旅になります。廃線が決まっている路線なので、電車の中はカメラを手にした鉄道マニアさんで混雑していました。当然、座る席が無いですし、立っている乗客もいっぱいです。

かなり窮屈でしたが、短い路線なので、17分で終着駅に到着しちゃいました。

住吉公園停留所に到着です。

終着駅なので私は下車しましたが、半数以上の方は、また電車に乗り込んでいました。折り返し天王寺駅前行きになります。

この住吉公園停留所と、隣の住吉停留所の間は、電車専用軌道区間でした。2016年1月31日の廃線後、路面は舗装され、2021年現在は駐車場になっています。

住吉公園の駅舎は、南海電鉄住吉大社駅の駅舎に隣接しています(2021年現在、住吉公園の駅舎はテナントが入っていて営業しているため、立ち入りは可能です)。

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住吉大社に参拝 そして都会のローカル線「汐見橋線」へ

せっかくですから住吉大社に参拝しました。住吉大社駅から徒歩2分で到着です。鳥居の前の道路には、阪堺電車の阪堺線が走っていて、駅(住吉鳥居前)もあります。こちらは頻繁に電車が発着します。たしかに、住吉公園停留所が無くなっても、それほど利便性は落ちないでしょうねえ。

有名な住吉反橋です。かなりの急斜面になるので、お年寄りや小さな子供は怖がるかも(子供はむしろ喜ぶかな?)。

さて、神様にお参りした後、旅を続けていきましょう。

南海電鉄の住吉大社駅に戻ってきました。1番線の向こう側に住吉大社が見えています。住吉大社駅は普通列車しか止まらないため、1番線と4番線は急行線専用ホームですから、基本的に封鎖されています。

4番線の向こう側には住吉公園が見えます。住吉公園はもともと住吉大社の境内だったそうです。

上りの普通列車に乗車して2駅、岸里玉出駅に到着しました。この駅は、難波-和歌山市間を結ぶ南海本線と、汐見橋-高野山を結ぶ南海高野線との乗換駅です。以前は、岸ノ里と玉出の2駅別々だったのですが、1993年に南海本線が高架化するのに伴い統合されたという、数奇な運命をたどった駅です。乗換駅なのに普通列車しか停車しないので、実質は1つ難波駅側にある天下茶屋駅が乗換駅になります。

南海本線の上り線ホームの向こう側に、短くて小さなホームがぽつんと見えます。通称汐見橋線と呼ばれる、南海高野線のホームです。

地下通路を通って、6番線の汐見橋方面乗り場に向かいます。

汐見橋線は、高野線でありながら、本来の高野線と完全に路線が分離しています。ホームから難波側を見ると、高野山方面からきた電車が走っているのが見えますが、6番線よりかなり北側で南海本線に合流して、そのまま難波方面に走っていきます。6番線に停車するのは不可能です。

汐見橋行きの列車がやってきました。わずか2両編成です。乗客もあまりおらず、大阪の中心部を走る路線でありながら、ローカル線のような扱いになっています。

9分の乗車で汐見橋駅に到着です。

2面2線のホームですが、ほとんど1つのホームしか使われていません。それにしても、南海電鉄の車両は、どの電車も見た目が同じですね。内装もほとんど一緒で、素人目には全然区別がつきません。

やや老朽化した駅舎です。

汐見橋駅の真下に、2009年、阪神電車の桜川駅がオープンしました。乗換はすぐです。以前は、汐見橋駅から阪神電車への電車乗り入れが検討されていたようですし、なにわ筋線への乗り入れ計画もあったようですが、いずれも頓挫しています。それでも、桜川駅の開業に伴い、利用者は増えているようです。

私の奇怪な旅は、まだ終わりません。汐見橋駅に到着したのが8時34分。2分後に発車する難波方面行きの阪神電車に乗り込みました(駆け込み乗車ではありませんよ、念のため)。

阪神電車は大阪難波駅から近鉄路線に乗り入れています。桜川駅から2駅乗車して、近鉄日本橋駅で乗り換えました。大阪メトロ堺筋線で恵美須町駅に向かいます。8時46分、恵美須町駅に到着しました。こんなトリッキーな乗り継ぎをする人は私ぐらいでしょう。

南海本線から恵美須町に向かうには、天下茶屋駅で堺筋線に乗り換えるのが普通だと思います。今回は汐見橋線に乗ってみたかった、ただそれだけです。そしてまだ旅は終わりません。

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まとめ

2016年の天王寺駅からの鉄道旅です。上町線→南海本線→汐見橋線→阪神・近鉄線→堺筋線と乗り継いで、恵美須町駅にやってきました。次回は恵美須町駅からです。

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