【世界一周解説編6】空港ラウンジとその利用方法

空港に早く着きすぎた際に、飛行機が出発するまでの時間ゆっくり身を休めることができる「空港ラウンジ」。入室には、入室要件を満たしていることに加えて、その日出発するフライトのチケット(あるいはその証明)が必要になります。ラウンジの種類はいろいろありますし、サービスレベルも千差万別です。

スポンサーリンク


カードラウンジとは

例えば国内空港でクレジットカードでゴールドカード以上があれば入れるラウンジ(通称カードラウンジ)があります。カードラウンジの多くはソフトドリンクのみの提供で、食べ物やアルコール類はおいてません(あっても有料)。無料WiFiを提供しているラウンジが多いですが、空港自体が無料WiFiを提供していることも多いので、これはメリットになりにくいです。多くはセキュリティエリア外にあるため、ラウンジから飛行機に搭乗するまでに保安検査場を通過しなければならないので、時間の余裕をもってラウンジを離れる必要があります。

羽田空港の国内線ターミナルのカードラウンジはセキュリティエリア内にあるため、時間を気にせずくつろぐことができます。ただし、ゴールドカード所持者自体が非常に多いため、日中のカードラウンジは入室待ちの列であふれかえることが多いです(現在の日本で日本国籍を持っている方にとって、ゴールドカードを取得するハードルは非常に低く、定期的な収入を得られている方なら簡単に取得することができます)。くつろぐためにラウンジに向かっているのに、そのために苦痛を伴っていては本末転倒もいいところですね。一部の空港では、国際線ターミナルセキュリティエリア内にも設置されています。

ー関西空港国際線セキュリティエリア内のカードラウンジ「アネックス六甲」ー

通称カードラウンジとよばれているラウンジの運営は、空港あるいはラウンジ運営会社が行っています。クレジットカードが無くても、入室に1000円前後を支払えば入室可能です。では、1000円の価値があるのかどうかといいますと、ケースバイケースだと思います。くつろぐスペースもないぐらい空港内が混雑していて、ラウンジの入室がスムーズに行えるようでしたら、人によってはそれなりの価値を感じるかもしれません。

一方で、入室制限がかかるようであれば、どこかでジュースを買って公共スペースに座っていればいいわけで、ラウンジに入るメリットは無いでしょう。混雑している場合は、クレジットカードを持っていて無料で入室できるとしても、メリットは乏しくなります。

航空会社ラウンジ

混雑したカードラウンジを避けたい世のブルジョワ層からは「より広くより快適な」ラウンジが求められます。その声に応えたのが、「航空会社ラウンジ」(および一部のラウンジ会社ラウンジ)です。航空会社が運営する航空会社ラウンジは、航空会社の「フリークエントフライヤー(しょっちゅう乗ってくれている顧客)」「ビジネスクラス搭乗者」「ファーストクラス搭乗者」にわけて(一緒のこともありますが)、サービスレベルを差別化し歓待する施設です。

ー沖縄空港サクララウンジ(JAL国内線ラウンジ)ー

航空会社ラウンジの多くはアルコールや食べ物の無料提供がなされ、シャワーサービス、靴磨きサービスなどもあったりします。ハブ以外の空港のため自前のラウンジを持たない航空会社は、地元や同一アライアンスの航空会社ラウンジに依頼するか、あるいはラウンジ会社の運営するサービスレベルを高めたラウンジにサービスを委託します(そもそもラウンジ会社が運営している航空会社ラウンジもあります)。

ーVIPラウンジMiro(ラウンジ運営会社ラウンジ)ー

当然ですが、ビジネスクラスラウンジよりファーストクラスラウンジの方が混雑度は低くなりますし、提供されるお食事のレベルも高くなります。ビュッフェ形式ではなくオーダー形式の注文方法になったり、フルコース料理の提供を受けることができるラウンジもあります。

航空会社ラウンジに入室するには、航空会社の上級会員になるかビジネスクラス以上に搭乗する必要があります。そのために(そのためだけでもないでしょうが)、多くの方々が修行(上級会員資格を得るために、目的や用がないにもかかわらず頻回に飛行機に搭乗すること)をして上級会員を目指します。上級会員になれば、エコノミークラスに搭乗予定の場合でも、ビジネスクラスラウンジに入ることができたりします。

航空ラウンジの一部や、同等のサービスを提供するラウンジ会社運営ラウンジでは、有料で入場することができる場合もあります。ラウンジにもよりますが、3000円~5000円程度でしょうか。あるいは、ANAスイートラウンジ(ファーストクラスラウンジ)の場合などは、一部の上級会員に配布されるラウンジ利用券で利用できます(ネットオークション販売されていたりします)。いずれにせよ、資格を持っていないと有料になります。この料金が高いか低いかは人によるかと思いますが、私なら同等の金額を払ってレストランで好きな料理を食べる方を選びますし、さらに言えばマクドナルドで十分です(貧乏性なもので)。

スポンサーリンク


ラウンジとプライオリティ・パス

こういったラウンジに無料で入場することができる別の手段として、プライオリティパスがあります。プライオリティ・パスに関して詳しくはまた別の機会に解説します。エコノミークラスに搭乗する私たち一般庶民の場合、このパスの有用性は非常に高いです。飛行機の搭乗を待つ間、アルコールや食事を摂取しながら、広々とした空間でゆっくりできます。飛行機がちょっとぐらい遅延しても、快適な環境であれば待てるでしょう。

プライオリティ・パスは、これらのラウンジのうち、原則的にラウンジ会社の運営するビジネスクラスラウンジ相当のラウンジと契約し、パス所有者に入室の許可を与えています。日本のクレジットカード(決してハイグレードでなくても)には入室料無料になるプライオリティパスを無償提供するものが多く存在します。ただ、基本的に本人一人しか有効でなく、同伴者は料金を徴収されます(2000~3000円ぐらい)。

注意が必要なのは、提携するラウンジがころころ変わること。入室前に確認が必須です。詳細は公式サイトをご参照ください。

次回はプライオリティ・パスのしくみと選び方です。

スポンサーリンク



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする