【国内鉄道旅】空港連絡鉄道シリーズ(6) JR西日本 関西空港線 大阪・京都の市街地から乗り換え不要で関西国際空港へ直行するアクセス路線

はじめに

鉄道と航空のハイブリッド企画 空港連絡鉄道シリーズ第6弾です。今回はJR西日本 関西空港線にスポットを当ててみたいと思います。大阪・関西国際空港の空港連絡鉄道です。

2026年現在、空港にアクセスする手段として鉄道を選択することが妥当な路線「空港連絡鉄道」は以下の通りです(私の主観です)。

2026年現在の空港連絡鉄道
・羽田空港 京浜急行電鉄空港線と東京モノレール羽田空港線
・成田空港 成田空港高速鉄道(JR東日本成田線、京成電鉄京成本線・成田空港線<成田スカイアクセス線>)と京成電鉄(京成東成田線、芝山鉄道芝山鉄道線)
・伊丹空港 大阪モノレール
・関西空港 JR関西空港線と南海空港線
・新千歳空港 JR千歳線(空港支線)
・中部国際空港 名古屋鉄道空港線
・福岡空港 福岡市地下鉄空港線
・那覇空港 沖縄都市モノレール沖縄都市モノレール線<ゆいレール>
・仙台空港 仙台空港鉄道仙台空港線
・神戸空港 神戸新交通ポートアイランド線
・米子空港 JR西日本境線
・宮崎空港 JR九州宮崎空港線

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JR関西空港線

JR関西空港線は関西空港駅~日根野駅までの2駅区間です。関西空港~りんくうタウンの区間は南海電鉄と共用になっています。

関西空港駅へのアクセス列車は関空快速と特急はるかです(快速の一部は直通快速やシャトルという名称が付与されています)。ほとんどの列車がJR阪和線とJR大阪環状線(JR関西本線・JR東海道本線梅田貨物支線を含む)を経由してJR大阪駅以遠(東海道本線東方面)まで乗り入れています。

関空快速はJR阪和線との接続駅であるJR日根野駅で紀州路快速(和歌山駅~大阪環状線間を運行)と連結し、大阪環状線内に向かいます。関西空港発の場合、大阪環状線を右回りに一周するため天王寺駅に2度停車します。細かいことをいうと大阪環状線内の京橋駅で列車番号が変更されるため、京橋駅前後で別の列車扱いです(天王寺駅では乗り間違いを防ぐため、天王寺発京橋方面行きは天王寺駅構内でのみ普通列車と表記されます)。時間帯によっては天王寺駅止まりで大阪環状線内に入らないもの、紀州路快速と連結しないもの(直通快速)、日根野駅止まりのもの(シャトル)もあります。

特急はるかは関西空港と大阪・京都・滋賀(野洲)を結びます。以前は米原まで乗り入れていた列車もありましたが、2025年現在、最も東端は野洲駅になっています。東海道本線内の停車駅はほぼ新快速と同じなので、速達性より直通の利便性や着席保証などの意味合いが強いです(特急はるかから派生した特急らくラクびわこは着席保証のための列車です)。

JR関西空港駅と使用車両(特急はるかと関空快速)

関西国際空港は国際線需要にウェイトが置かれた空港で、アジア路線のインバウンド需要が多くなっています。国際線の利用者数だけでみると、2024年度は羽田空港を上回って、成田空港に次いで2位の位置にあります。

関西空港駅は第1ターミナルに直結していて利用しやすい反面、第2ターミナル利用者にとっては15~20分くらい移動に時間を要するため不便です。南海電鉄とJR西日本の改札が隣に位置しています。ホームも両社が並んでいます。

JR関西空港駅は1面2線のホームがあります。1時間平均6本が運行されています(関空快速4本、特急はるか2本)。終着駅なので、全ての列車が折り返し運行になります。運行本数が多く、関西空港駅からりんくうタウン駅間は複線ですが南海電鉄と共用であり、かなり混雑した路線になっていて増便が難しそうです。

関西空港駅からさらに奥の引き上げ線側を望む

関西空港駅は終着駅ですが、その先に引き上げ線が設置されています。駅構内でそのまま折り返すより清掃等の時間を確保しやすくなっています。ホーム自体もかなり広くなっていて、他の駅より混雑度は緩和されます。

特急はるかは281系電車が9両編成で運用されていますが、関西空港側3両は271系のこともあります。JR西日本の特急は段階的に自由席が削減されていますが、特急はるかには自由席が3両あります。

特急はるかはほとんどの車両がハローキティラッピング車両になっています。編成によって図柄に違いがあるようです。

席のヘッドカバーもハローキティが描かれています。座席背面にテーブルがありますが、コンセントはありません。車内ではWiFiが利用可能です。指定席と自由席は1列2+2の4席です。

281系(271系)は空港アクセス特急専用車両として誕生したため、車内にはキャリーケースなどの大型手荷物を収容できるスペースが設置されています。

グリーン車は1列1+2の3席です。

前後の席間距離も広く設定されています。

特急はるかの洗面台では、鏡をキティが占拠しています。これは好みの問題かなあ。

関空快速は223系、225系電車が使用されています。4両編成ですが、途中の日根野駅で紀州路快速と連結されて8両編成となり大阪市街方面に向かいます。

車内は1列1+2の3席です。中央の通路の空間が広くなっていて、立席の乗客を多数収容できるようになっていて、大阪環状線内などの大量輸送にも対応できるようになっています。

直通快速あるいはシャトル(関西空港と日根野駅間で運行される各駅停車)も使用車両は関空快速と同じです。

特急はるかで関西空港から京都へ

関西空港駅から出発します。

関西空港は海上空港で大阪湾内の泉佐野市/田尻町の沖合に浮かんでいます。関西空港連絡橋で本州に渡ります。

関西空港線の次の駅はりんくうタウンです。特急はるかは停車しませんが、関空快速は停車します。南海電鉄と共用駅で、内装や案内は南海電鉄のデザインになっています(南海電鉄の管理駅のようです)。

2面4線の島式ホームになっていて、内側2線(2, 3番)はJR用、外側2線(1, 4番)は南海電鉄用です。それぞれ、日根野駅と泉佐野駅に向かって線路がつながっています。

りんくうタウン駅から日根野側の線路はJR西日本の所有ですが、関西空港側は関西空港の管理下になっています。

日根野駅4番線停車中の特急はるか

関西空港線は、次の日根野駅で終点です。ここからJR阪和線に乗り入れます。

日根野駅は2面4線の島式ホームです。朝夕の通勤時間帯のみ特急はるかも停車します(朝は上り、夕は下り)。特急はるかは泉南地域の通勤特急としての役割を果たしています(JR阪和線内は関空快速と所要時間にあまり差がありませんが、JR大阪駅以遠への所要時間は差があります)。上り特急(大阪方面)は4番線に入線し、下り特急(関西空港・和歌山方面)は2番線に入線します。

関空快速は日根野駅の3番線で紀州路快速と連結されます。関西空港・和歌山行きの場合は、2番線で連結解除になります。1番線は日根野駅発の上り列車(大阪方面)が利用することが多くなっています。日根野駅の南側には車両基地があり、日根野駅発の列車の一部は車両基地から入線します。

JR阪和線内では、特急はるかは関西空港を出発後、阪和線の終端である天王寺までノンストップ(朝夕のみ和泉府中にも停車)です。関空快速は熊取、東岸和田、和泉府中、鳳、三国ケ丘、堺市と停車駅が多くなっています。

天王寺駅から大阪環状線(新今宮方面行き)に乗り入れます(正確には天王寺・新今宮の区間のみ関西本線)。天王寺駅のJR阪和線ホームは他の路線と独立して高架櫛状ホームになっていますが、大阪環状線内に乗り入れる列車は関西本線用のホームから発着します。大阪メトロ(御堂筋線・谷町線)や近鉄、阪堺電車との乗換駅でもあり、巨大ターミナル駅になっています。

特急はるかは天王寺駅に停車後、大阪駅までノンストップです。

天王寺駅の関空快速(下り)

関空快速は新今宮、大正、弁天町、西九条、福島とかなり停車駅が多くなっていて、乗降客も多いです。

特急はるかは天王寺駅を出発後、野田駅周辺で大阪貨物線(東海道本線の貨物用支線)に入り、JR大阪駅のうめきた地下ホームに停まります。おおさか東線と特急はるか、くろしお、まほろばなどはこちらのホームから発着します。関空快速は大阪環状線の高架ホームから発着します。

うめきた地下ホームは従来の大阪駅高架ホームから離れていて、JR東海道本線や大阪環状線の列車との乗り換えには5分以上の時間を要します。特急はるかから京都方面の列車に乗り換えるなら、JR新大阪駅での乗り換えがおすすめです。

特急はるかで神戸方面に向かう場合も新大阪駅乗換の方が楽なのですが、うめきたホーム開設により全列車大阪駅停車となったため、関西空港から山陽本線方面への乗継は大阪ー新大阪間の区間外乗車不可になったと考えられます(山陽新幹線を除く)

大阪メトロや阪神電車、阪急電鉄との乗換駅です。大阪メトロ谷町線東梅田駅はかなり遠いので、乗換には十分時間の余裕を持っておきましょう(そもそも谷町線を使うなら天王寺駅で乗り換えた方が楽)。

うめきた地下ホームの21番線(天王寺方面ホーム)は可動式フルスクリーンホームという珍しいホームドアが設置されています。特急はるか車両と特急くろしお・オーシャンアロータイプはドアの位置が全然違うので、入線する車両に応じてホームドアがスライドし、ドア部分がオープンするようになっています。

うめきた地下ホームには顔認証式ゲートなど、最先端技術を駆使した装置がいくつか設置されています(有効活用できているかどうかは微妙かな)。

関空快速はJR大阪駅から大阪環状線をさらに進み、天満橋、桜ノ宮、京橋(京橋駅で列車番号が変更になって別列車扱いになる)、以後各駅に停車して天王寺駅に戻ります。天王寺駅では大阪環状線各駅停車用のホームに入ります。

特急はるかはJR大阪駅の次はJR新大阪駅に停車します。JR新大阪駅は東海道山陽新幹線の乗換駅です。大阪駅と新大阪駅でかなりの乗客が下車するため、車内人数が大幅に減少します。

新大阪駅を出ると、貨物線から東海道本線の外側(急行線)に入ります。東海道本線は複々線になっていて、特急や新快速など停車駅が少ない列車は急行線を、停車駅の多い列車は緩行線を走行します。一部のはるかは高槻駅にも停車します。

京都駅では北側にある30番ホームに入線します。京都駅はJR奈良線、山陰本線、湖西線、東海道新幹線、近鉄線、京都市営地下鉄などが乗り入れるターミナル駅です。

隣には山陰本線(嵯峨野線)の特急列車用ホームがあります。特急はるかと嵯峨野線列車は京都駅始発なので、もっとも北側に位置する櫛状ホームから発着します。

京都駅に到着した特急はるかは、車内整備を終えると折り返し関西空港へ向かいます。

一部の特急はるかは京都駅の0番線(烏丸中央口改札正面のホーム)に入線し、そのまま東海道本線を山科・野洲方面に向かいます。

2026年現在、山科駅は改修工事に入っていて、将来的には(2029年頃?)特急はるかは全列車山科駅まで向かうようになるそうです(山科駅で折り返し設備を改修中)。山科駅には京都市営地下鉄東西線と京阪京津線に乗り換えることができるため、特に東西線沿線(蹴上、三条方面)へのアクセス向上が期待できます。

まとめ

今回の記事ではJR西日本 関西空港線から大阪・京都方面へ向かう路線を紹介させていただきました。写真は2023年~2025年に利用して撮りためたものを適宜使用しているので、1連の乗車記録ではありません。

京都や大阪から新千歳空港まで乗り換えなしでアクセス可能です。所要時間は関空快速だと大阪から関西空港まで70分くらい、特急はるかだと大阪駅から50分、京都駅から80分くらいです。

ライバルのリムジンバスは、大阪ー関西空港を70分、京都ー関西空港を80分で結んでいます。バスに対する鉄道の優位性は定時性ですが、大阪環状線は人身事故が多いので、定時性も微妙なところですね。関空快速よりリムジンバスの方が席に座れるメリットがありそうですし(バスの方が高いけど)。

インバウンドの影響で特急はるかも関空快速も車内は観光客でいっぱいです。コロナ禍の特急はるかは6両編成でしたが、2026年現在、9両編成に増結しても余裕がない状態です。関西空港線は南海電鉄と合わせて1時間12本程度運行されているため、増便も難しい印象です。

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