さあ、ヘルシンキ・ヴァンター国際空港に到着しました。東京国際空港が東京ではなくて千葉(成田)にあるように、ヘルシンキの空港はヴァンターにあります。これからヘルシンキに出ていかなくてはなりません。
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ヘルシンキ・ヴァンター空港に降り立つ
ヘルシンキ時間の午前11時すぎに、ヘルシンキ空港第2ターミナルに到着しました。ヘルシンキでは観光を予定していますが、飛行機が遅延したので、急がないと十分な観光ができません。焦る焦る。ビジネスクラスの数少ないメリットである、「早く降機できる」を使って入国審査場へ急ぎました。他の搭乗客も早足です。みなさんせわしないですね(ひとのことを言えませんが)。
ヘルシンキ空港は決して大きな空港ではありません。ターミナルは2つしかなく、第1ターミナルはローカル線用です。第2ターミナルの中に国際線用ゲートとシェンゲン協定用ゲートがあります。コンパクトにまとまった空港です。
シェンゲン協定とはヨーロッパ各国共通で入国審査をする協定で、シェンゲン協定の国同士の行き来はパスポートチェックがありません(イギリスを除く)。最初に入国する国で入国審査を行います。シェンゲン協定国同士の便は国内線のような扱いです。これからシェンゲン協定国内に入るための入国審査を行います。
コンパクトにまとまっていると言いましたが、その分通路などは狭く、その細く暗い道を入国審査場に向かって歩いていきます。入国審査場ではEU用パスポートを持っていればICチェックで入国できる専用ゲートがあり、多くの地元民がそちらに吸い込まれていきます。実は日本人もIC埋め込みパスポートを持っているため、日本人専用のICゲートがあるのですが、日本からのフライトが到着した時のみ稼働します。日本からのフライトはすべて14時~17時頃にまとまって到着するため、11時のこの時点では稼働していません。
ドバイからの便で到着した日本人は、たぶん審査官からすると不審者でしょう。それなりにチェックされました。「何日滞在するの」「シェンゲン内に3日間ぐらい」それでも数分で解放されました。ちなみに、ビジネスクラスだからといって、入国審査は優遇されませんでした。
ずっと機内に持ち込んでいた小型トランクですが、ヘルシンキ観光をするには邪魔です。次の便はフィンエアーで17時30分ごろ出発予定ですから、チェックインカウンターで預けてしまいましょう。通常、搭乗のチェックインは出発の2-3時間前からですが、ここヘルシンキ空港はフィンエアーのハブ空港なので、常にチェックインカウンターはオープンしています。
次もビジネスクラスなので、優先チェックインカウンターでチェックインです。預け入れ荷物に「priority」のタグがつけられました。
ヘルシンキ空港の所在地はヘルシンキ市ではなく、隣のヴァンター市です。ですので正式名称はヘルシンキ・ヴァンター国際空港。ヘルシンキの中心であるヘルシンキ中央駅まで国鉄で20分程度かかります。
ここで一つ難問にぶつかりました。2016年3月ごろに開通した国鉄の乗り方に関して、最新のガイドブックでもなにも書いていないのです(当時)。日本出国前にネットでさんざん探したところ、ヘルシンキ市内のバスやトラムとの共通1日券が使用できるとのことですが、市単位のゾーン制をとっている1日券を2市にわたる形で購入する方法に関して見当たりません。情報不足のまま、チケットの自動販売機に相対します。
チケット販売機のタッチパネルディスプレイを見るとフィンランド語しかに表示されません。これは無理とわたふたしていると、たぶん旅行者の白人男性が英語表記に変更する方法を教えてくれました。これで何とか購入できそうです。「ありがとう」異郷での人のやさしさが-8℃の凍てついた気候で身に沁みます。
駅のホームは深い地下にあり、殺風景な通路を進んでいきます。寒さと相まって、非常に暗い雰囲気です。ヘルシンキの国鉄は改札がなく、直接プラットホームに入場します。空港とヘルシンキ中央駅を結ぶ国鉄は環状線を形成しており、P線とI線が内回り外回りのようにありますが、近いのはP線ですので10分程度の待ち時間で電車に乗ります(10-15分に1本ぐらい電車があります)。細かく時間を使っているため、気持ちはすごく焦ります。
車窓からの景色では、気温は氷点下にもかかわらずほとんど雪が積もっていません。
車内は閑散としていて、座席にかなり余裕がありました。
各駅停車ですが、予定通り20分ほどでヘルシンキ中央駅に到着しました。
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ヘルシンキの教会を巡る
ヘルシンキ中央駅は古いヨーロッパの駅といった様相です。私は好きですね、歴史を感じる雰囲気です。
国際特急なども出ているみたいですが、今回は関係なし。ヘルシンキの街中に繰り出します。
外は氷点下(ー8℃!!)のため、吐く息は白くなり、コートに手袋がないと凍えてしまいます。
駅前のトラム停留所に向かいます。複数の路線が重複しているので、間違えないように。
トラムに乗り換えて西へ、テンペリアウキオ教会に向かいます。手持ちの地図が大雑把なため、とにかく近そうなところで降ります。トラムから降りて、地図と睨めっこ。地図が大雑把すぎてわかりません。
ちょっと上り坂を登っていき、少し迷って到着。こちらは小高い丘の上にある自然の岩のくぼみを利用した教会で、礼拝堂に岩肌が露出しています。
クリスマスシーズンですから、クリスマスツリーも飾られています。ヘルシンキの教会は、ここを含めてすべて観光は無料。物価は高いですが、観光にはお金はかかりません。ただし、トイレは有料です。
テンペリアウキオ教会(舌を噛みそうですね)を出て、丘を下ります。北欧らしい、おしゃれなたたずまいの道です。
再びトラムに乗ります。ヘルシンキのトラムは、到着予定時間が停留所に表示されます。一部はバス停と兼用になっていて、バスの到着予定も表示されますし、バスがトラムの線路内に入ってきます。意外にややこしいです。
あくまで予定時間なので、突然時間が変更になったりします。乗る予定のトラムが20分待ちの表示で愕然としていたら、数分後には2分後到着の表示になり、そのすぐ後には到着していました。うれしいようは不思議なようなで乗り込みます。次に向かうのはマーケット広場です。ついさっき来た経路を戻ってヘルシンキ駅前を通過し、海の方に向かいます。
マーケット広場は、港に面した屋台や青空市の立ち並ぶ場所で、夏場にはさまざまな地元の屋台メシが披露されるらしいです。今回訪れたのは真冬なので、青空市も通常の半減以下で屋台メシはありません。みな、マーケット広場の前を足早に通り過ぎていきます。私も人波に乗って通り過ぎていきました。
マーケット広場から海を眺めます。黄昏のように見えますが、まだ13時です。この時期のヘルシンキは太陽が高く上がらないため、ずっと夕焼け直前のような光景が広がります(太陽が視界に入りやすく、非常にまぶしい)。
3分程度歩き、少し階段を昇ると、ウスペンスキ寺院があります。マーケット広場と港を見渡せる丘の上に位置しています。
教会の中は暖房が効いており、入った瞬間に眼鏡とカメラのレンズが曇ってしまいました。外装は茶褐色でしたが、内装は白色の壁。礼拝堂には数人の人しか見当たらず、やや寂しげな雰囲気でした。まあ、オフシーズンですからね。
さらに5分程度歩くと、ヘルシンキ大聖堂が見えてきます。ヘルシンキを代表するどでかいこの教会はウスペンスキ寺院より高い丘の上にそびえており、青空にその真っ白の雄姿が映えています。
建物の前には元老院広場と呼ばれる広い敷地があり、クリスマスシーズンらしくクリスマスマーケットが開かれています。
ホットココアやコーヒー、木で作られたサンタなど、クリスマスらしい様々なものが売っています。マーケット広場とはちがって、こちらはすごい人で溢れかえっていました。すべてフィンランド語で書かれているため、商品の名前は全く分からず、私には手が出ませんでした。
さて、ヘルシンキ大聖堂に向かいます。大聖堂の中も白い壁で覆われています。入り口が正面ではなく横にあるので、入れないと引き返してしまう観光客も多いそうです。中の空間は広く、荘厳な雰囲気を醸し出していました。時間は14時ごろ、そろそろ次に向かいましょう。
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