ルフトハンザ航空ビジネスクラスでドイツのフランクフルトから大西洋を渡り、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスにやってきました。生まれて初めて南米大陸に上陸します。日本のほぼ真裏に位置するアルゼンチン。その首都を観光します。
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目次
アルゼンチンとブエノスアイレスの基礎知識
世界一周旅行は、とうとう南米大陸にやってきました。今回は超弾丸旅行と言ってましたから、てっきりUSAを経由すると思われた方も多いと思います。でもUSA経由では普通すぎますよね(いや、検討はしたんですけどね)。そして、まさかのアルゼンチンです。思えば遠くまで来たもんですね。
いつもですと、空港から街中へと観光の様子をアップさせていただくのですが、今回はアルゼンチンについての情報から始めたいと思います。というのも(私だけかもしれませんが)、アルゼンチンについて知らない方も多いと思います。私も首都名とマラドーナぐらいしか知りませんでした(あと、地理の授業で聞いたパンパくらいかなあ)。
ガイドブックもネット情報も内容が乏しすぎて(あまり更新されていませんし)、日本を出国する前にわからないことばかりでした。現地の状況も変化しています。2018年現在の状況をお伝えできればと思います。
1.気候
アルゼンチンは南半球にあります。そのため、日本が夏ならば、アルゼンチンは冬です。アルゼンチンも広いため、世界的に有名なイグアスの滝がある地域は冬でも暖かいですが、ブエノスアイレスはちゃんと寒いです。
ブエノスアイレスの気温を見ると、ガイドブックでは真冬でも10℃以上はあるような書き方がされていますが(私もそれを信じて服をもっていかなかったのですが)、十分に寒くなります(悲しいほど実体験済みです)。ダウンジャケットは必須ですよ。
2.治安
えーと、ガイドブックの言葉を借りますと「南米の中では治安はよい方だが、景気の後退とともに悪化している。スマホやカメラなどをカバンから取り出すとすぐにひったくりにあう」とのこと。ガイドブックに書いているので私もそれを信じていました。
で、観光地に行くと、みんなカメラやスマホで写真をバシバシ撮影していました(笑)。話が違うやん! おそらく、普通の安全管理は必要ですが(手荷物を離さない、荷物を体の前で持つなど)、異常な警戒は不要と思います。アルゼンチンに着いたばかりの頃の私は、あまりに警戒しすぎて、ほとんど不審者でした(爆)。
3.景気・経済
2018年現在、アルゼンチンは大不況の真っただ中です。アルゼンチンペソの貨幣価値がどんどん落ちており、全面安状態です。海外旅行する立場からすると、両替が有利になるのですが、国内の物価はスーパーインフレ状態(値段の急上昇)になっているので、結局同じですね。
この記事がアップされる頃には、私が訪れた時期より数か月が経過し、さらに経済状態が悪化しているようです。日本の新聞記事にもデカデカと掲載されるようになっていますから、かなり厳しいのでしょう。観光に向かわれる方は、気を付けてください。
ということで、ガイドブックに書かれている値段は全くあてになりません。バス代などの公共交通料金も含めて、表示価格(アルゼンチンペソ建て)がガイドブックの表記より30~50%くらい高くなっていると考えて下さい。これを日本円に換算すると、アルゼンチンペソが下落しているので、私たち旅行者にとっては以前と負担がほとんど変わらなくなります。
なお、両替はアメリカドルあるいはユーロからの交換となります(円と直接交換は難しい)。ドルあるいはユーロを持っていきましょう。日本国内では両替がほぼ無理なので、アルゼンチン入国後に両替することになります。
4.交通
公共交通に関しては私もそれほど詳しくありません(ほとんど使わなかったから)。街中を走るバスや地下鉄を使うには、スイカやイコカのような交通カード(SUBEスーベ)の購入が必要です。
鉄道に関しては、不景気に伴い国鉄が多くの路線を運休させているので、近距離も長距離もバス交通がメインになります。ブエノスアイレス最大のターミナル駅であるレティーロ駅から、少しは電車が出ていますが、ほとんどが運休中です。
そのレティーロ駅の駅前から、バスがたくさん出ています。街中にはバス専用の車線がある道路もあり、バス交通が優遇されています。
タクシーは強盗の危険があるらしく、ホテルなどでレミース(ハイヤー)を呼んでもらう方がおすすめのようです。ただ、かなり高くつきますので、計画的に利用しましょう。
5.言語
公用語はスペイン語です。ですからあいさつは「オラ」で決まり。バルセロナのときと同じですね。とりあえず、話しかけるときはオラと言っておけばいいです。別れるとき(感謝をつたえるとき)はグラシアスですね。空港やバスターミナルでは英語が通じます。
6.入国
日本人はビザが不要です。また、入国カードも不要です。たぶん、日本に対して好印象を持っている国で、入国審査も好意的です。
国際線の多くはエセイサ空港(正式にはミニストロ・ピスタリーニ国際空港:EZE)に到着します。エセイサで通じます(逆に空港に行きたいと言えば、後述するアエロパルケに案内されてしまうことがあるので注意しましょう)。ブエノスアイレスの街中までは40分~1時間くらいかかります。
ブエノスアイレスに最も近くて国内線網が発達している空港はアエロパルケ空港(正式にはホルヘ・ニューベリー空港:AEP)で、地元の方にとって空港といえばアエロパルケです。この空港は街中にあるので、ブエノスアイレスの中心部よりバスやタクシーで15分~20分程度で着きます。アルゼンチン国内の別の都市に行くなら、エセイサからアエロパルケに移動する必要があります。
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エセイサ空港からブエノスアイレス市内へ
予定より30分ほど早い朝の6時過ぎに、ブエノスアイレス・エセイサ空港に到着しました。ファーストクラスの方に続いて飛行機から出ます。
まずは、入国審査です。朝早いこともあり、列はほとんどありませんでしたが、エコノミークラス客が後ろからどんどん増えてきて、あっという間にすごい列になりました。ビジネスクラスはこういうところも有利ですね。10分ほどして順番が回ってきました。対応してくれた方は少しユーモアが入った方で、スムーズかつ和やかにチェックが終了しました。顔写真と右手親指の指紋がとられます。パスポート以外に入国書類はいりませんでした。
入国審査を終えると手荷物を受け取ります。まずはプライオリティと書かれたシールのついた荷物が流れてきます。私の荷物もビジネスクラスなので、早めにゲットすることができました。ちゃんと中身も無事でした(笑)。税関のチェックはあったのでしょうか? あまり覚えていません。
到着フロアに出る直前のところで、タクシーやレミース(ハイヤー)、リムジンバスの受付がありました。到着フロアに出る前なので、ある程度安心してチケット購入ができます。
次のフライトは深夜12時すぎなので、時間は十分あります。本当はアルゼンチンでイグアスの滝の観光をしたいと思ってました。エセイサ空港から1日1本だけイグアス(プエルト・イグアス)へ向かう便があるのですが、出発時刻は8時です。入国に時間がかかると乗り継ぎが無理なので断念しました。到着フロアに出た時点で6時40分くらいだったので、結果的には十分乗り継ぎ可能でしたね。ちょっと残念です。
そんなこんなで、乗り継ぎまでの間にブエノスアイレス市内を観光に行く予定にしていました。とりあえず街中にでるために、リムジンバスを依頼しました。お値段は片道1300円程度でしょうか。まだアルゼンチンペソを持っていないので、とりあえずカードで決済します。「ターミナルを出て右に進んでね」と言われました。
到着フロアにでると、すごい人混みで、タクシーの客引きが無茶苦茶多いです。絡まれないように、両替を探しますが、全く見つかりません。到着したのがターミナルAで、エセイサのメインターミナルですが、もしかしたらターミナルCに行けばよかったのかもしれません。ATMは見つけましたが、スペイン語で書かれているのでキャッシングのやり方がわからず断念(そもそもキャッシング可能かどうかも不明)。両替は諦めました。
受付の方の指示通り、ターミナルをでて右手に進むと、リムジンバスが見えました。バスの前にいたお兄さんに、先ほどいただいたチケットを提示すると、乗り込むように手振りで教えていただいたので乗り込みます。
時間は7時を回りましたが、外はまだ真っ暗です。バスは日本のリムジンバス(観光バス)みたいな感じですが、清掃が行き届いていないのかシートが清潔ではありません。小さなゴミがシートにもフロアにも多数見かけます。
レオンという会社が運営しているバスで、少し値段はかかりますが信頼性が高いようです(どのガイドブックでも推奨しています)。レオンはレミース(ハイヤー)も運営していますが、バス代の4倍程度なので無茶苦茶高いわけではありません。急いでいるときはおすすめですね。
アルゼンチンは不況の真っただ中らしく、ペソの相場は下がり続けています。逆に物価は上がり続けてスーパーインフレに突入しているので、ガイドブックの値段表記はあてになりません。少し古い本だと、3-5割増しぐらいの値段を見ておく方がいいです。
実際のところ、ペソは安くなっているので、私たちの負担が増えているわけではなくほぼ横ばいですね。空港からブエノスアイレス市内までの片道料金は、ガイドブックでは210ペソ(ガイドブックで6円≒1ペソ)でしたが、実際は290ペソ(実際4円≒1ペソ)でした。どっちにしろ日本円にすると約1200円ですね。
ブエノスアイレス市内まで40分程度かかります。コレクティーボとよばれる路線バスでも行けるらしいですが(100円かからないらしいですよ、安い!)、安全性には代えられません。タクシーも危険性が高いと、ガイドブックにいろいろ書かれています。無難にリムジンバスです。
バスはほぼ満員状態で出発しました。おそらく高速道路のような道を進んでいきます。バスに乗っていると、徐々に夜が明けてきました。やがて、窓の外に、アルゼンチン最大の駅であるレティーロ駅が見えてきました。
レティーロ駅のほぼ真横にバスターミナルがあります。バスが到着しても何のアナウンスもないですが、明らかに目的地なので降ります。私を含め数名がおりましたが、9割くらいの乗客が座ったまま残っています。どうやらバスはこのまま国内線用のホルヘ・ニューベリー空港に向かうようです。危ないところでした。
ーブエノスアイレス市街のレオンバスターミナルー
バスターミナルはきれいな建物で、チケット売り場と待合室が一体になっています。市内のホテルに向かう人はここで乗り換えです。私は観光なのでバスはここまでです。ターミナルにはトイレもあったようですが、私は使っていません。
とりあえず荷物を預けたかったので(ここのバスターミナルで預かってくれるとの情報を得ていたので)、帰りのチケットを購入する際に、「荷物を預かってもらえますか」と尋ねてみました。「ロッカーで預かりますが、真夜中までしか預かれません、いいですか」とのことで、問題ないので預かってもらいました。ちなみに、少しお金がかかります(75ペソで約300円でした)。ロッカーのカギと預かり証みたいなのを渡されます。
次回は、ブエノスアイレスの街の観光に出ます。さんざんガイドブックに脅されていたので、びくびくしながらバスターミナルを出ます。
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