【空港散策】熊本空港(阿蘇くまもと空港) 2023年3月リニューアルオープン 阿蘇山ふもとの自然に囲まれた空港

はじめに

2023年夏に熊本空港(阿蘇くまもと空港)を訪れました。

熊本空港は熊本県益城町の丘隆部に立地している国管理空港です。2020年4月にターミナルビル運営が民営化されるのを機にリニューアル工事が開始され、2023年3月に新ターミナルビルがオープンしました。

熊本駅から空港までリムジンバスで1時間かかりますが、これは全国の主要地方空港の中でも、県庁所在地主要駅から空港へのアクセスがワーストといわれています(以前は関西空港ー大阪駅がワーストでしたが、2023年に特急はるかがJR大阪駅に乗り入れするようになり、最短47分でアクセス可能になっています)。

空港アクセスの悪さと、2011年の九州新幹線が開通により、関西地方から来られる方は新幹線を利用する方も多いです。福岡空港へのアクセスも70分程度で可能です。そのため、熊本県では空港アクセス鉄道の議論が高まっています。関西以遠になると空路の優位性が圧倒的になります。

熊本空港は県内路線もあります。天草エアライン(AMX)のハブ空港であり、天草ー熊本路線が就航しています。JAL、ANAだけでなく、フジドリームエアライン(FDA)、ジェットスタージャパン(JJP)、ソラシドエア(SNJ)も就航しています。

滑走路は東西に3,000m伸びていて、ジェット機が運用可能です。2023年現在、熊本空港には、羽田便(ANA・SNJ・JAL・AMX)、伊丹便(ANA・JAL)、中部(ANA)、小牧(FDA)那覇(ANA)、静岡(FDA)、成田(JJP)、天草(AMX)が設定されています。

T-wayボーイング737

国際線はコロナ禍の影響で運休が発生しています。徐々に復旧していくと思われますが、2023年夏現在、韓国・仁川(ティーウェイ航空)のみ運航しています。

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熊本駅から熊本空港へのアクセス

熊本空港は熊本市の東に位置する益城町内の丘隆部にあります。最寄り駅はJR豊肥本線の肥後大津駅でアクセスバスが運行していますが、多くの乗客はJR熊本駅からバスを利用します。

熊本空港は熊本市街地よりかなり東側に建設されたため、逆説的かもしれませんが九州のど真ん中あたりに位置します(いわゆる九州のへそは別になりますが)。そのため、八代、阿蘇、別府、大分、高千穂、延岡など、九州各地へ向かう長距離路線バスが熊本空港に立ち寄ります。観光拠点として優秀です(テレビ東京のローカル路線バス乗り継ぎの旅で有効利用されていました)。

JR熊本駅から、空港リムジンバスが1時間に3本程度運行しており、他にも九州横断特急バスが熊本空港に立ち寄るように運行しています(写真では直行するような路線図になっていますが、停留所では降車できないだけです)。空港リムジンバスは熊本市街地の停留所を回りながら空港に向かうため(空港方面に向かう自動車専用道路がないというのもありますが)、所要時間が1時間を要します。

桜町バスターミナル

2023年7月16日より、熊本市街地の桜町バスターミナルから停留所数を絞った空港特快
(特別快速)バスを運行開始していますが、所要時間が5分短縮するだけなので、利便性は微妙かもしれません。

そのうえ、JR熊本駅から空港までの運賃が2022年から段階的に値上げされ、2023年7月現在大人800円→1,000円とアップしています。

面白いことに、熊本空港の1つ手前の停留所「テクノリサーチパーク入口」までの料金は据え置きの760円で、停留所から空港までの区間は片道500m徒歩5分です。5分歩けば240円ですから、節約志向の方は手前で降りてあるいてもいいかもしれません(軽い坂があるので荷物の少ない方にお勧めです)。

JR熊本駅の空港リムジンバス乗り場は、白川口(東口)側にある7番乗り場です。

駅前を横に走る道路に面しています。始発ではありません。電光掲示板で走行位置がわかるため便利です。

バスは整理券方式ですが、ICOCAやSUICAなどの交通系ICカードが利用可能です。乗降車時にタッチしましょう。

車内は観光バスのようになっていて、混雑時は補助席も利用されます。私の乗車時は見てのとおりガラガラでした。

ドリンクホルダーが設置されています。

熊本市街地を東に走っていきますが、熊本城近辺や桜町バスターミナルなどに立ち寄るため、蛇行しながら熊本空港を目指します。時刻表よりやや遅れがちで、市街地で渋滞があればさらに遅延します。

熊本空港ターミナルビルでは1階前の正面に停車します。所要時間60分以上をみておきましょう。

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熊本空港ターミナルビルを散策

熊本空港ターミナルビル前に到着しました。

横断歩道を渡った1本向こう側の道に乗降エリアがあり、さらに向こう側は駐車場です。

ターミナル前正面に、ロードバイクサドルラック(サイクルピット)があります。サイクリストが急増している近年、日本中の空港にこういった施設が設置されています。

バスの降車場と乗車場は、同じ1階前正面ですが、エリアが分けられています。

1階 到着フロア&チェックインフロア

ターミナル内に入りましょう。ターミナルは4階建てのようですが、2階が無いので実質3階建てです。

1階到着ロビーです。コンビニやカフェ、レンタカーや宅配受付などがあります。熊本空港は保安検査通過前エリアの店舗は限られていて、すべて1階に集中しています。

西側エリアにはチェックインカウンターがあります。熊本空港は地方空港の中では多くの航空会社が就航しているため、チェックインカウンターも多数あります。

東側のコーヒーショップの奥に通路があり、さらに東側の建物に向かうことができます。

奥は別棟になっています。

別棟1階は自動販売機やカプセル販売機などが並んだ待合スペースになっています。熊本空港の歴史や写真が並べられた資料館的な通路もあります。別棟から上階に向かうことはできません。

3階 出発エリア

エスカレータで2階にやってきました。2階は国内線と国際線の保安検査場入り口しかありません。店舗があるように見えますが、全て保安検査場通過後エリアです。

東側が国際線の保安検査場になります。また、4階に向かう階段があります(エレベータで向かうこともできます。)。

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4階 展望デッキ

4階に昇ると細い通路があり、3階出発待合エリアを見下ろすことができます。道なりに歩いて行くと、展望デッキがあります。

きれいに整備されています。利用可能時間は6:30~最終便までです。自販機はありますが、屋根のスペースが少ないのがつらいかも。

滑走路との間は、ワイヤーロープで仕切られていて、望遠レンズも利用可能だと思います。飛行機撮影に向いています。

ANA機のテイクオフシーンを撮影できました。滑走路が近いので、望遠レンズは不要かもしれません。

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3階 国内線出発待合室

熊本空港の店舗はターミナルビル3階の国内線保安検査場通過後エリアに集中しています。ターミナル改装に伴い、出店店舗がかなり入れ替わっています。

一般的に空港の出発待合室は駐機場に沿って細長いエリアになっていることが多いですが、熊本空港は3階フロアを広く使って奥行きがあります。

逆に各搭乗口前にほとんど席が設けられていません。ぎりぎりまで買い物をしてくださいということでしょうか。

ゲート前にフードコートのように飲食店が並んでいます。せっかくですからお食事をいただいてみました。熊本と言えば熊本ラーメンです。

桂花ラーメン餃子セットで1,300円です。こってりしたスープが麺に強く味を出しておいしかったです。

ラーメンをいただいた後はラウンジでゆっくりさせていただきました。リニューアルしたラウンジASOは、以前のカードラウンジとしての役割だけでなく、航空会社ラウンジとしても活躍するようになっています。JAL/ANAのステータス会員も利用可能で、無料アルコールも提供されています。

さて、今回お世話になるのはこちらのJAL機です。伊丹行きJAL2386エンブラエルE170です。季節柄、天候が不安でしたが、予定通り出発するようです。

J-AIRエンブラエル170の機内です。黒革の普通席がJALらしいです。

滑走路に出ました。西側の滑走路端を見ています。熊本空港の夕陽に着陸する航空機は、垂涎の撮影スポットになっているそうです(私は記録写真以外はあまり興味ないので・・・)。

離陸して旋回し、熊本空港の全景が見えました。これから雲の上に向かいます。

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まとめ

2023年夏に訪問した熊本空港の模様をアップさせていただきました。2023年3月に新ターミナルビルがリニューアルオープンしたばかりで建物内は新鮮な雰囲気があります。

日本の地方空港としては珍しく、出発待合室内に店舗が集中しています。カードラウンジも保安検査通過後にあるので、フライト利用者にとってはかなり便利になっています。出発前にある程度時間を気にせずに買い物できるのはかなりメリットです。

ただ、一定数いらっしゃる空港見学やフライト撮影の方にとっては寂しいかもしれません。実際、家族で空港に遊びに来ていた地元の方が、店舗・レストランを利用できずに残念がっているのを見かけました。さすがに両立は難しいですから仕方ありませんね。

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