目次
はじめに
旅行が大好きのタビズキです。今回は2022年春の鉄道旅です。和歌山県の高野山へ、南海電鉄で日帰り旅行の記録です。
南海電鉄は大阪市内の難波駅がターミナル駅で、南海本線・空港線と高野線の2路線が発着しています(正確には高野線は南海本線の間借りですが)。今回利用するのは高野線ですね。観光列車「天空」を体験する旅です。
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南海高野線で橋本駅へ
今回のスタートは南海なんば駅です(正式には難波駅)。なんば駅は大阪メトロ御堂筋線、四つ橋線、千日前線、JR関西本線(大和路線)、近鉄奈良線、阪神なんば線との乗換駅ですが、いずれの駅のホームもかなり遠いので、意外に乗り換えが不便。乗り換え時間は15分以上みておく必要があります。
なんば駅は、大阪~難波を結ぶ新線(なにわ筋線)の計画で地下化することが予定されています。これで乗り換えが楽になるといいのですが。元のホームはどうするんでしょうね(天王寺駅みたいになるのかな)。
他路線からの乗換の場合、とにかく長いエスカレーターで3階北改札から入場することが多いです。御堂筋線から南海線へ向かうエスカレーターの並びは、いっそ壮観ですね。乗換が大変だけど。
なんば駅は終端駅でクシ型のホームになっています。9番線までありますが、1~4番線が高野線用ホームになります。
南海電鉄の6300系電車です。南海電鉄は特急以外の車体はなんでもありなので、急行でも各駅停車でもなんでもなります。
9時36分橋本ゆきの急行に乗って、観光列車「天空」の乗換駅である橋本駅に向かいます。
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観光列車「天空」に乗車
橋本駅に到着です。橋本駅はJRと南海の共用駅です。
駅に入ってすぐ正面はJRの改札です。南海線は左の橋上に昇る必要があります。
階段の横に売店がありました。関西地区のラジオCMで有名な「たなかの柿の葉すし」の店舗です。昼食を購入しておきました。
写真の右のホームは南海線、左のホームはJR線です。
JR線(和歌山線)はローカル路線ですが電化されているので、最新車両が導入されています。写真の227系1000番台の電車は2019年に運用開始されたばかり。ただし、和歌山線は簡易電化(直接吊架式)なので、最高速度が時速85kmまでしか対応していません。かつ単線なので、営業速度にするとかなり遅くなります。
南海線の橋本駅ホームです。
天空は4両編成で、難波側2両は予約なしで乗車できますが、ごく普通の車両です。
天空1号 10:40発極楽橋行きです。高野山側の2両が観光列車の本体で、2200系列車を改修した列車です。橋本駅と終点の極楽橋を結んでいる列車で、一部駅を通過する急行列車のような位置づけです。
天空車両に乗車するためには前日までに電話予約が必要です。チケットは当日ホームで受け取る必要があります(出発時間の30分前~10分前)。空席があれば当日予約で乗車できることもあるようです。
私の乗ってきた急行列車だと、チケット受け取りの時間がぎりぎりでした。公式HPを見ると、もう1本前の急行列車(なんば9:23発極楽橋ゆき)が推奨されています。
私の席は1号車です。先頭車両ですね。座席は1方向に向いています。車窓観光は進行方向右側に偏っているのでしょう。
スタンプ台が置かれています。記念カードがいただけます。
ボックスタイプの席もあります。
2号車です。写真の奥が3号車です。2号車と3号車の間は移動できないようです。
2号車の3号車よりには展望デッキがあります。窓が開いていて、外の鑑賞がしやすいです。冬は寒いかな。
私が訪問した日は、まん延防止等重点措置は既に終了していましたが、乗客はまばらでした。おかげで、内装写真は撮り放題です。
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高野線車窓観光 紀伊清水駅・学文路駅・九度山駅
10時40分に橋本駅を発車します。学文路駅、九度山駅に停車し、終着駅極楽橋に向かいます。極楽橋からケーブルカーに乗り換えて高野山駅へ。単線区間なので、距離は短いですが30分以上かかります。
橋本駅は南海高野線の拠点駅になるので、留置線が多くあります。高野山方向を見ると、1つの線路に集約されていきます。ここから高野山方面は単線区間になります。
出発してしばらくすると、鉄橋を渡ります。
紀の川(吉野川)を渡ります。高野山は川の南側です。
最初の駅、紀伊清水駅を通過します。南海高野線の橋本から極楽橋の間は、緑色の特徴的な駅名票です。
次は学文路(かむろ)駅。停車駅です。
学文路駅の停車時間は1分程度。対向列車のすれ違いがありますが、下車観光する時間はありません。天空には下車観光時間が設定されていないのですが、30分に1本程度の普通列車が運行されているので、途中下車の旅も可能だと思います(以下の写真は、別の機会に撮影したものも含まれます)。
学文路駅は目の前の国道370号線から階段を少し昇ったところにあります。国道370号線は、橋本から高野山までのほとんどの区間で、南海高野線と並走しています。
学文路駅は無人駅です。駅舎内は閑散とした感じ。
駅舎内には神棚があります。学文路駅は勉学の御利益があるとして有名です。
学文路は地名ですが、近くに学文路天満宮があります。「学問の道に入る+菅原道真の天満宮」の名にあやかって、学文路駅の入場券はお守りとして販売されています(学文路駅は無人駅なので橋本駅などで販売)。
紀伊清水駅と学文路駅の間の車窓から見上げると、学文路天満宮の入り口がなんとなく見えます。学文路駅から徒歩15分以上かかるみたいなので、下車観光には向いていません。駅にタクシーもいないので、参拝するなら気合を入れて向かいましょう。
次の駅は九度山駅。こちらの駅も停車します。
九度山は真田幸村(信繁)が隠遁生活を送った地として有名です。駅舎には真田の六文銭の旗がたなびいています。国道370号線から急な坂道を昇ったところにあります。
高野線の他の駅より大きい駅舎ですが、無人駅です。
ホームにはショップがあります。停車時間が短いので、こちらを利用する時間もないんですけどね。
駅から徒歩圏内(500mくらい)に九度山・真田ミュージアムなど、観光スポットが点在しています。2時間くらいあればざっくり観光できます。さらに500mくらい歩けば、道の駅柿の郷くどやまがあり、お土産などが購入できます。
九度山駅を発車後は、対向列車待ち合わせの停車はありますが、乗降を伴う停車駅はありません。ノンストップで終着駅に向かいます。
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高野線車窓観光 丹生川橋梁・高野下駅・下古沢駅・上古沢駅
さらに車窓観光を続けましょう。
九度山駅を出発してしばらくすると、丹生川橋梁にさしかかります。
橋梁の眼下には竜王渓の景勝を眺めることができます。どちらかというと、下の道路から橋梁を走る列車を見上げるほうが有名ですが。
次の駅、高野下駅にさしかかりました。高野下駅は駅舎をリノベーションし、ホテル「NIPPONIA HOTEL 高野山 参詣鉄道 Operated by KIRINJI」として利用されています。
高野下駅は停車せずに通過していきます。
次の下古沢駅は、対向列車との交換ですが、停車駅ではなく通過します。
次は上古沢駅。眼下に集落を見下ろします。
この駅名票があるホームは、もともと上り用のホームだったようですが、2017年に発生した地すべりの影響で線路が撤去されており、2022年現在使用されていません。
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高野線車窓観光 紀伊細川駅・紀伊神谷駅・極楽橋駅
上古沢駅を出ると、笠木橋梁という撮影スポットがあるのですが、こちらも車窓から見るより橋梁を撮影するほうが有名。車内からだと絵になりにくいです。
紀伊細川駅を列車行き違いしつつ通過します。ローカル駅ですが、委託駅員のいる有人駅です。
単線ローカル路線ですが、30分間隔の列車が運行するため、頻回に列車が行き違いします。
次の紀伊神谷駅も委託駅員がいらっしゃいます。駅に至るしっかりとした道が無い秘境駅で、ホームが極端に曲がっています。
11時16分、終着駅の極楽橋駅に到着しました。4番線に入線です。
極楽橋駅は南海高野線の終端駅です。クシ状のホームで、1-4番線があります。
なんば側に留置線も用意されているので、多くの車両をさばくことができそうです。
天空の隣にならんで、特急こうやが停車しています。こうや4号として11時18分発車予定です。
ホームから駅舎の方に向かうと、駅員さんが高野山ゆきのケーブル乗り場に案内してくれていました。極楽橋駅で乗り換えずに駅舎を出る方はほとんどいらっしゃらないと思います。
駅舎の内装は2020年にリニューアルしたそうで、比較的きれいな印象をうけます。
駅の外に出てみました。申し訳程度に駅名表記がありますが、内装と比較して外観はキレイと言い難いですね。いろいろな駅の備品が雑然と置かれていますし、駅の出入り口も狭いです。
駅前は未舗装の林道があるのみ。駅へアクセスできる車用の道が(あるにはあるんですが)あまり整備されていない秘境駅です。
駅を出て右側に進むと、舗装された林道があります。しばらく歩くと、頭上に赤く塗装された橋が見えます。駅名の由来となった極楽橋です。
橋の全景は、走行中の車内からの方が見やすいです。極楽橋を渡ると、高野山へ至る参道「不動坂」になるようです。
ここまでくれば、高野山ももう少しです。ケーブルカーに乗りましょう。
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まとめ
2022年春に乗った、観光列車「天空」の乗車記録でした。天空が走行する区間の、全10駅の写真を入れ込んだので、わずか36分の乗車記録ですが、思ったより記事が長くなってしまいました。
次回はケーブルカーで高野山へ。そのあと、特急こうやで帰る様子をアップさせてもらいます。
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