【国内鉄道旅】JR大阪駅新ホーム 開発中のうめきた2期地区地下にオープン 臨時特急まほろばが発着します

はじめに

2023年現在、JR大阪駅の北側は開発ラッシュでにぎわっています。グランフロント大阪も開業10周年を迎えて、うめきた広場では記念イベントなどが実施されていますね。

今回は、2023年春、JR大阪駅に新規開設された新ホームを見に行ってきました。うめきた2期地区(グラングリーン大阪)の地下に開設されたホームです。当初は北梅田駅という独立した名称を設定されていましたが、JR大阪駅のホームとして2023年3月18日に運用開始されています。

ホーム設置までの流れ

詳しくはWikipediaなどを参考にしていただければいいのですが、今回のホーム開設の目的は、関西空港方面を結ぶ特急列車とおおさか東線列車をJR大阪駅に停車させることです。

もともと北梅田地区にはJR梅田貨物線やJR梅田貨物駅がありました。2013年にJR梅田貨物駅が廃止され、うめきた地区の再開発が始まりました。また、2010年以降のインバウンド客の増加に伴い、関西空港から北梅田地区へ乗り換えなしで向かうことのできる路線が求められました。

JRには関空快速という速達列車があり、JR大阪駅と関西空港駅を結んでいますが、所要時間が70分くらい要します。リムジンバスで60分くらいの設定なので、速達性の面で見劣りします。

JR特急は京都方面への速達列車として運用されていて、JR大阪環状線からJR大阪駅を経由して東海道本線に直接入る路線が無かったため、JR梅田貨物線(JR大阪環状線の西九条駅のJR大阪駅側から分岐し、JR野田駅・JR福島駅の横を通過してJR大阪駅を通らずにJR新大阪駅に至るルート)を利用して、JR大阪駅を経由せずにJR新大阪駅から東海道本線に合流していました。

今回、JR梅田貨物線の一部を地下化してJR大阪方面に路線を寄せて、JR大阪駅近くに新ホームを設置しました。

JR大阪駅ーJR福島駅間の地上から地下に向かう箇所

旧来のJR梅田貨物線は路線が繋がらなくなっているので、運用されていません(列車の往来ができません)。

うめきた2期地区に建設中のJR大阪駅地下ホーム用入り口(2023年春現在未完成)

2023年3月にJR梅田貨物駅跡地の地下にJR大阪駅地下ホーム(北梅田駅)が営業開始となりましたが、従来のJR大阪駅との間に通路が設置されたものの、地下ホーム直上の出口は運用開始されていません(グランフロント大阪の西側に設置されたうめきた広場の地下に出る通路が設けられています)。

JR大阪駅の新ホームは、いずれJR難波・南海新今宮駅との間に設けられる「なにわ筋線」の起点駅となります。将来的には、関西空港方面とJR大阪駅を結ぶ列車は大阪環状線では無くなにわ筋線を経由し、南海電鉄の車両もJR大阪駅に停車するようになる予定です(2031年開業予定)。

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JR大阪駅から新ホームへ

JR大阪駅の新ホームは21~24番の番号が割り振られています。従来のJR大阪駅から距離がありますが、JR東京駅の京葉線(徒歩20分)ほど離れているわけではありません。他の路線と新ホームの乗継時間は10分程度で可能です。

JR大阪駅から乗車する場合、中央口、桜橋口、御堂筋口から入場するのは避けましょう。1階から2階のホーム(1~10番ホーム)を通り抜けて、1階の西口改札内通路に降りる必要があります(地下ホームとの連絡通路は1階西口改札内通路にあります)。西口あるいはうめきた地下口に向かった方が楽です。グランフロント大阪方面からアクセスするなら、従来の3階南北連絡橋の入口を使わず、グランフロント地下のうめきた地下口が便利です。

JR大阪駅の西口は今回新設された入り口です。2024年開業予定の大阪新駅ビル(仮称)やKITTE大阪(JPタワー大阪)と直結するのですが、2023年現在は西口周辺に施設が少ないため利用者が少なく、閑散とした改札になっています(設置されたことを知らない方も多いと思います)。

JR大阪駅ホームからのアクセス

実際に地下ホームに向かってみましょう。JR大阪駅の地上ホームの桜橋口に降りる階段より西側に階段が新設されています。うめきた地下口の看板を目標に進みます。

一番奥にエスカレータとエレベータがあります。地上階に降ります。

地上に降りて正面が新設された西口になります。この出口を利用する方は少ないので、改札内は閑散としています。北に向かいます。

エスカレータを降りて地下に向かいます。

地下ホームへの連絡通路です。目の前のエスカレータを昇ります。

まだ地下ですが、うめきた出口の改札内になります。ここからホームに降ります。

グランフロント大阪地下からのアクセス

グランフロント大阪の地下1階から西に向かって通路が新設されています。

うめきた出口の正規の地上口に向かう階段は閉鎖されています。地上口はまだ未完成です。奥には特急くろしお(パンダ列車)の記念撮影ができるようになっています。

改札には顔認証改札機が設置されています。近未来的な装置ですね。

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大阪地下ホーム

ホームは、写真左側が関西空港方面行き(21・22番)と右側が新大阪方面行き(23・24番)ということになっています。関西空港方面と新大阪方面を結ぶ特急はるか・くろしおと、久宝寺と大阪を結ぶおおさか東線が発着します。

内側の22・23番は双方向に到着・出発可能ですから、主におおさか東線の折り返し路線として利用され、21・24番は特急はるか・くろしおが発着します。ですから、実際には22番は関西空港行きではなく、おおさか東線の速達列車用になっています。

地下ホームはまだまだ未完成です。地上に出る階段は全て利用不可で(階段はあるけどシャッターが下りています)、地上ホームに向かう連絡通路とグランフロントに向かう通路しか運用していません。

21番のみホームドアが設置されていて、巨大掲示板が設置されています。

24番に新大阪行きのくろしお(289系)が停車しました。北陸本線で特急列車として運用されていた車両ですが、北陸新幹線開業で余剰車両が生じたため、特急くろしおとして南紀方面に運用されています。

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特急まほろば

今回のJR大阪駅地下ホーム運用開始にあたり、特急まほろばが臨時特急として運用開始になりました。

2023年現在、特急まほろばは287系車両で運行しています。水色のストライプが入った287系は特急くろしおに用いられている車両です。普段は6両編成の特急くろしおは、ゴールデンウィークなどの繁忙期には3両増結して9両で運用されます。その増結に利用される3両の間合い運用になっています。

「特急まほろば」はJR大阪駅の地下ホームが始発駅で、新大阪駅に停車後、おおさか東線を経由してノンストップでJR奈良駅に向かいます。土日の1日1往復の運用です。

所要時間は意外とかかります。大阪駅9時58分発の特急まほろばは、奈良駅に10時56分に到着します(所要時間58分)。ちなみに地上ホーム9時57分発の大和路快速は12駅も停車して10時48分に奈良駅に到着します(所要時間51分)。まほろばのルートの方が6kmくらい長いとはいえ、停車駅の少ない特急が負けるのはちょっと哀れ。新幹線客の奈良誘致を狙った観光列車の位置づけということでしょう。

ちなみに、特急まほろばと同じルートを通る直通快速は11駅停車で所要時間59分ですから、やはりのんびりした特急と言えそうです。

2010年当時の特急まほろば車内

JR奈良駅は定期特急列車の停車しない駅です。JR定期特急列車の無い県は沖縄県と奈良県くらいです(奈良県内のネットワークは近鉄線の方が充実しています)。

特急まほろばが最初に運用されたのは2010年のことで、平城遷都1300年祭に合わせた臨時列車として381系(特急くろしおで運用されていた国鉄型特急車両)で土日の臨時特急として運用されました。車内には奈良のマスコットキャラクターのせんとくんがあいさつに巡ってきてくれました(皆さんガラケーを手にしているのは、当時の時代を反映していますね)。

2010年当時は大阪地下ホームやおおさか東線が無かったため、新大阪始発でJR梅田貨物線・大阪環状線経由で天王寺から関西本線(大和路線)で奈良駅に至っていました。

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まとめ

2023年3月に運用開始された、JR大阪駅の地下ホームを見に行ってきました。特急まほろばの運用も開始されています。あたらしい路線・ホームができると、どのように運用されるのか、わくわくするものがあります(私だけですかね)。

JR大阪駅はおおさか東線の始発駅になりました。そのためおおさか東線の車両が22・23番に長時間留置されることがあります。今は発着列車数が多くないですが、なにわ筋線が開通して南海電鉄車両も停車するようになった時、ホーム4つだけで捌ききれないような気がします。ぜひとも鉄道会社の神業を見せていただきたいところです。

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