はじめに
今回は、2014年の九州の旅です。九州は観光列車の宝庫ですよね。鉄道ファンでなくとも、列車に乗るだけでわくわくする体験が満載です。
まず最初は、肥薩おれんじ鉄道の旅です。肥薩おれんじ鉄道は九州熊本県の八代駅から鹿児島県川内駅までを結んでいますが、もともとJR九州の鹿児島本線(門司港~鹿児島駅)の一区間でした。2004年九州新幹線の開業で並行在来線がJRから分離され、第3セクター運営の肥薩おれんじ鉄道が発足しました。
「おれんじ食堂」は肥薩おれんじ鉄道路線を全線走破する、食堂車のみで構成された観光列車です。のちにレストラン列車と呼ばれるようになる列車たちのはしりと言っていいと思います。全線を通してゆったりと食事をしながら、車窓観光や駅下車観光できます。
2013年に運行が開始されていて、開業から約1年後の2014年に乗車する機会がありました。その時の様子をアップさせていただきます。
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出発は鹿児島県川内駅から
2014年の春。鹿児島県川内(せんだい)駅です。川内駅は九州新幹線の停車駅で、各駅停車の「つばめ」だけでなく、新大阪発着の「さくら」も全て停車します(みずほは一部のみ停車)。
川内駅はもともと鹿児島本線の駅でしたが、九州新幹線開通に伴い、川内駅より北側は第三セクターの肥薩おれんじ鉄道に移管されました。したがって、九州新幹線と鹿児島本線(鹿児島中央方面)、肥薩おれんじ鉄道の乗換駅になっています。今回の目的は肥薩おれんじ鉄道です。
肥薩おれんじ鉄道の発着する3、4番乗り場に向かいます。
ホームの上に駅舎があります。有人駅です。3番乗り場に列車がちらりと見えていますね。
肥薩おれんじ鉄道のおれんじ食堂です。正面は1号車(ダイニング・カー)で、進行方向とは逆側です。電光表示は「快速」ですが、2022年現在では「おれんじ食堂」と表示されるようになっています。
車両はHSOR-100形気動車で、1号車がHSOR-114、2号車がHSOR-116です。肥薩おれんじ鉄道線はJR鹿児島本線時代から全線交流電化しているのですが(JR時代は電車特急が運行していた)、第3セクター化してから運行本数が少ないので、気動車で運行したほうが経済的なのでしょう。
こちらは2号車(リビング・カー)です。食事つきのパッケージプランで乗車する1号車と、乗車券で乗車する2号車(別途食事をつけることができます)の2両編成です。私が予約しようとしたときは1号車は予約完売で2号車も数えるほどしか席が残っていませんでいた。1号車に乗りたかったんですけどね。
こちらは2号車側。川内駅から北上するには、こちらが先頭になります。
肥薩おれんじ鉄道は鹿児島県川内駅から熊本県八代駅までの区間を運行しています。おれんじ食堂は川内駅から八代駅まで全線走破し、そのままJR九州鹿児島本線に乗り入れて新八代駅に向かいます。新八代駅は九州新幹線乗換駅なので利便性に配慮したものだと思われます。
停車駅は上記11駅でした。2022年現在でも変わっていないようです。電光掲示板ではなく、アナログな停車駅表示なのがいいですね。
おれんじ食堂2号新八代ゆきは、川内駅11:07発の予定です。出発まで車内を探検していきましょう。
2号車の山側の席は、ペア席で海側を向いています。カーテンで仕切ることができます。カップルにおすすめですね。
海側はテーブルに対して、進行方向、逆方向に1つずつ席が向い合せに配置されています。私は1人旅なので一人利用させていただきました。お水とおしぼりが用意されています。
車窓の景色は海側がおすすめなので、窓に近いこの席の方が旅情を楽しめます。
車内は和風で木を多用しています。トイレの周りもおしゃれです。トイレ前のカウンターは自由に利用できます。
車両の先頭から、進行方向の眺めることができます。
せっかくなので1号車へもお邪魔してます。記念撮影もできるみたい。
1号車側の先端から撮影しています。肥薩おれんじ鉄道のほとんどは単線区間です。
1号車にはサービスカウンターがあります。バーカウンター見た感じ。アルコール類も提供しているようです。
ウェルカムドリンクでしょうか、オレンジジュースが提供されました。おれんじ鉄道ですから、やはりおれんじがうりなのでしょうか。
さて、気が付けば列車は出発しています。熊本方面に北上していきます。
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最初の停車駅 薩摩高城駅
20分近く乗車し、まずは薩摩高城駅に停車します。
駅の目の前は砂浜です。観光列車なので、15分くらい停車します。みなさん下車して浜辺を観光です。
海辺に向かって歩いていきます。
東シナ海を望む砂浜が広がっています。天気も良く、とても気持ちいい・・・というか暑いですね。季節は春なのですが、夏のような暑さでした。
列車に戻ってきました。海側の2番線ホームに車両は停車しています。2番線は通常運行車両はほとんど利用しないらしいですが、おれんじ食堂の車両は観光のために2番線に入線します。
西方駅ー薩摩大川駅間の海岸(西方海岸)では、車窓から人形岩とよばれる岩がみえます。上の写真・・・ではなく、写真の岩の左側に人形岩が見えるはずです(子供を抱いた母親の姿に見えるそうです)。タイミングよく大きなダンプが国道を走ったので、シャッターチャンスを逃しました(泣)。
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新駅舎を建設中 阿久根駅
薩摩高城駅から30分くらい乗車し、阿久根駅に到着です。
おれんじがたくさんお出迎え。
阿久根駅は新駅舎を建設中でした。建設中なので、建物内部には入れません。2014年5月に完成し、駅舎内ににぎわい交流館がオープンしたそうです。おれんじ食堂の内装に似た感じの木造の雰囲気でおしゃれな駅舎になっています(見たかったなあ)。
2014年当時、阿久根駅前にはブルートレインの客車が置かれていました。寝台特急なは(新大阪~西鹿児島間で運行)で使用された24系客車B寝台車両が2両です。ライダーハウスとして利用されていたようですが、2014年末には閉鎖され、2021年には香川県観音寺市に移設されています(修復のためにクラウドファンディング実施中みたいです)。
ふたたび列車にもどります。次の駅に向けて出発です。
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まとめ
2014年鹿児島県川内駅から肥薩おれんじ鉄道のおれんじ食堂に乗車し、熊本県新八代駅に向かう旅です。今回は川内駅から阿久根駅まででした。おれんじ食堂の醍醐味は、車内で提供されるコース料理です。次回は旅の続きとお料理の記事です。
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