【世界一周解説編34】JGCを目指すラストチャンス シドニー/バンコクへビジネスクラスで飛ぼう 2023年

2023年11月14日、衝撃のニュースが日本中を駆け巡りました。JALのJGC会員になる方法として、今まではJALサファイア会員になればよかったのですが、2024年からライフステイタスポイント(LSP)を1,500ポイント獲得する必要があります。

既存JGC会員にはあまり影響無さそうですが、JGC未取得組はつらいところです。

あまりのニュースに悲鳴が多く上がっていますね。私の知り合いで来年修行を予定していた方が、「やっぱANAにするわ」とか「JALカード解約しようかな」とか、本気かどうかわかりませんがつぶやいています。

LSP獲得手段
国内線フライト1回→5P
国際線区間マイル1,000マイル→5P
JALカード決済2,000マイル獲得→5P
その他、JAL PAYなど他の方法もあり

国内線1回フライト1万円として300回で300万円、JALカード1%獲得として6,000万円かかります。そもそも300回搭乗するのも大変です(組み合わせることができるとしてもねえ)。

2024年以降JALのJGC会員になるハードルがあがり、尋常な努力では到達できなくなりました。こちらの記事に書かれたJALに関する情報は2023年以前のものです。2024年以降にフリークエント会員を目指すならANA一択です。

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2023年までのJGC獲得ルール

2023年末まで、マイレージポイント(JALの場合フライオンポイントFOP)50,000ポイントを獲得すれば、JALならJGCの入会資格を得ることができます(ただし、JALの自社便で25,000ポイントが必要)。JALの場合、国内線50回搭乗でもOK。クレジットカードを所持するだけで、半永久的に会員資格を維持できます。

マイレージプログラムの獲得ポイントは、搭乗する便の搭乗距離マイル数から計算されます。搭乗するシートによって差があり、エコノミークラスで×0.3~1.0、ビジネスクラスで×1.25(稀に0.7)、ファーストクラスで×1.5です(エコノミーはチケットによりさまざま)。そして日系航空会社の場合、国内線は×2、アジアオセアニアの国際線は×1.5、その他の国際線や同一アライアンスの他社便は×1です。さらにボーナスポイントのようなものがついたりします。

搭乗マイル×クラス修正×地域修正+400(自社便のみ)

2023年7月~12月、ANAとJALが国際線2倍マイレージポイントの爆裂キャンペーンを実施しています。従来の上級会員資格取得より、格段にハードルが下がっています。残念ながら国内線は対象外です。

そして、2024年以降は、FOPを貯めただけではJGC獲得ができなくなりました。ということで、2024年以降は2023年以前より強烈にハードルが上がっています。

今までは50~70万円程度の持ち出し+30~50回程度のフライトで取れていたJGC資格が、300回搭乗や6,000万円支払わなければ獲得できないんです(組み合わせればもう少し条件は緩和されますが)。

2023年年末がラストチャンスです。もう時間が残されていませんが、今ならまだぎりぎり間に合います。

2023年はラストチャンス モデルルートはこんな感じ

JALのJGCには50,000FOP必要です。JALカードがあれば5,000FOPがもらえるので、とりあえず4,5000FOPあればOK。時間があれば、羽田ー那覇往復がコスパ的にもおすすめですが、もう時間が残されていません。

短期取得には国際線2倍FOPキャンペーンを利用するしかないと思います。取得FOPは搭乗距離が長くなるほどアップしますが、北米、ヨーロッパはあまりコスパもFOP加算率も良くないです。アジア、オセアニアはFOP×1.5倍されるので、おすすめになります。時間が無いので、ビジネスクラスを利用しましょう。

モデルプラン(実際に購入可能か検索・検証しています)

羽田ーシドニー(Cビジネス) 9,518×2→1,9036FOP(片道) 75万円~
Business Standard 1往復して、7,000FOPは羽田ー那覇で稼ぎ出しましょう

羽田ーバンコク(K+Vエコノミー) 3,412+2,552→5,964FOP(片道) 24万円~
semi-flex 
3往復以上必要 かなり厳しい

羽田ーバンコク(Cビジネス) 5,779×2→11,558FOP(片道) 43万円~
Business Standard 2往復すれば45,000達成可能 最も現実的か

羽田ーニューヨーク(Fファースト) 10,509×2→21,018FOP 320万円~
1往復して、3,000FOPは何とかなる? 2023年12月デビューの新型機を体験

ちなみに、シドニー路線のエコノミークラスは、12月の値段がかなり高くなっていて、ビジネスクラスの方がお得です。

総合的に勘案して、シドニーやバンコクあたりのビジネスクラスがお手軽でおすすめです。2024年以降に推定500万円以上かけて修行するより、2023年12月に駆け込み乗車(搭乗?)する方が現実的だと思います。

注意点として、ファーストクラス以外の往復は最低滞在日数(有効期間)が設けられていて、弾丸往復だと料金が倍くらいに跳ね上がります。

羽田ーシドニー1往復プランは2日(48時間)からなので、現地1泊は必要です。それでも、JL051金曜18:25発→JL052日曜16:55着(Business Standard)で週末勝負は可能です(2023年11月15日現在、まだ該当料金プランが残っています)。

羽田ーバンコクだと、現地発券プランを組み合わせて週末2往復という作戦がおすすめ。最低滞在日数が簡単にクリアできて、2回週末バンコクに行けます。

弾丸世界一周も選択肢

JALの場合、世界一周航空券も視野に入ります。

JALの所属するワンワールドの世界一周航空券は、大陸制の「ワンワールドエクスプローラー」と距離制の「グローバルエクスプローラー」があります。いずれも最低旅行日数が設定されていないので、弾丸世界一周旅行に適していますし、スターアライアンスより使用しやすいです(料金は2019年当時のものなので、値上がりしているかもしれません)。

運賃形態:大陸制
アライアンス:ワンワールド
ストップオーバー(最低24時間都市滞在):2回必要

料金 エコノミー ビジネス ファースト
3大陸 335000円 656300円 1003300円
4大陸 354600円 780400円 1182500円
5大陸 418800円 895200円 1470200円
6大陸 485000円 978200円 1495100円
予約クラス L(50%) D(125%) A(150%)
燃料サーチャージ、空港使用料、税金、etcが別途必要です。
予約クラスは代表的なもので、マイル加算率は航空会社によって異なります。
アメリカ・オーストラリア大陸横断路線は1回だけ。

ビジネスクラス以上で旅行するなら、大陸制で3大陸を選ぶのが最も安く済みます。4大陸以上になれば、距離制(総距離3.4万マイル以内コース)とコスト面で差がありません。3大陸だと、アジア・欧州・北米になるため、オセアニア線が使えず、自社便FOPの獲得が少なくなります。ファーストクラスでない限り、2万FOP以上は獲得できません。最終的には、別途、自社便FOPを獲得することが必要になります。

距離制や4大陸以上だと、オセアニア線が使えるので、自社便FOPが最大2万FOP近く獲得できます(ビジネスクラスの場合)。その分コストが上昇するのがデメリットです。

なお、エコノミークラスの場合、予約クラスはLが中心になるため、搭乗距離が50%換算になります(ビジネスクラスなら125%換算、ファーストクラスなら150%換算です)。予約クラスが下位になると、席があっても予約できない可能性が高くなります。また、搭乗距離が短くなるとFOPが少なくなりますから、エコノミークラスは上級会員獲得に使用するのは避けたほうがいいです。

ワンワールドで安く済ませるなら大陸制(3大陸) エコノミークラスは避ける

自社便だけで2.5万ポイント獲得が必要です。ですから、日本出国時と帰国時のフライトを最もポイントが獲得できるように設定するほうが望ましいです。可能なら、国内線も加えたほうがいいです。たとえばJALの羽田発ビジネスクラスでは、ニューヨーク便で8804ポイント、ロンドン便で8168ポイント、シドニー便で9518ポイントです。これらのうち2つを加えて2万ポイント以上獲得するのが近道です。

日系航空会社の上級会員を目指すなら
日本発着便の距離を最大限長くする

ストップオーバーを気にしないなら、金曜日の夜に羽田を出発し、

1レグ JL004 東京HND18:35(1日目)→ニューヨークJFK18:35(1日目)
2レグ BA114 ニューヨークJFK21:30(1日目)→ロンドンLHR9:35(2日目)
3レグ JL044 ロンドンLHR19:00(2日目)→東京HND15:55(3日目)

とまあ、3日あれば(実質48時間以内に)日本に戻ってこれます。普通の週末だけで世界一周可能です。

上記プランの場合のマイレージポイントは、ビジネスクラスだと、8,424+4,713+8,168=21,305ですが、2023年の2倍マイレージポイントキャンペーンで37,897になります(アライアンス提携航空便はボーナス対象外)。

これだけだと、2回のストップオーバーがクリアできていないので、大阪発で組みなおすのがいいと思います。

1レグ 伊丹→羽田<羽田に24時間以上滞在したことにするため>
※別切 羽田→伊丹+伊丹→羽田
2レグ JL004 東京HND18:35(1日目)
→ニューヨークJFK18:35(1日目)
3レグ BA114 ニューヨークJFK21:30(1日目)→ロンドンLHR9:35(2日目)
4レグ JL044 ロンドンLHR19:00(2日目)→東京HND15:55(3日目)
5レグ JL793東京NRT19:30(3日目)→香港HKG23:05(3日目)
※別切 香港→関西+関西→香港<香港に24時間以上滞在したことにするため>
6レグ 香港→関西(キャセイパシフィック便)

関西在住者だとこんな感じで組みあがります。羽田→成田の移動が面倒なので、可能なら有休を加えて3連休として、ロンドンに24時間以上滞在し、5~6レグの香港ルートを外したいところです。約80万円で修行達成です(ルートは理論上なので、残席が無ければ購入できません)。下記記事も参考にしてください。

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今回のルール変更の影響(私見です)

今回、LSPを導入したのは、ANA同様に経営の多角化による安定化を目指しているものと考えます。また、2023年の国際線キャンペーンでJGC会員が増えすぎた影響もありそうです。一応、従来のFOPによるサファイア、ダイヤモンド獲得は残ります。

既存のJGC会員は、会員数の増加が抑えられ、更新条件も変更なしで、影響はほぼありません。ミリオンマイラーの方はワンワールドサファイア扱いになるので、若干サービス低下があるかもしれません(JALファーストラウンジは使えるようですが)。

JGC未取得者は取得ハードルが上がるので、断念する方もでてきそう。なにせ300レグ必要ですからね。私も飛行機を利用している方だと思いますが、LSP換算で1,000pくらいしかありません。JGC取得後5年以上経って、かなり利用していると思うんですけどね。

LSP獲得は国内短距離路線が最もコスパが良く、ワンワールド他社便はJAL便名で搭乗しないとLSPに繋がりません(FOPにはなります)。国際線はコスパが悪いです。修行組は福岡ー宮崎線や羽田ー伊丹線などの安くて本数の多い路線に殺到しそうですね。

1年で達成するのではなく、何年にも分けて達成するなら自由度が高そうです。10年に分けたら年間20レグくらいでもなんとかなりそう(他にもLSP獲得手段がありますから)。堅実な方向けのステータスになりそうです。何年かけて目指すとしても、JALカード利用もLSPに反映されるので、早めにJALカードを持つことが必須でしょう。

時間をかけるのは性に合わない方は、ANAに乗り換える方がいいです。もともとJAL・JGCの方がANA・SFCより到達が容易でしたが、今回の改定でSFCの方が楽に取得できるようになりました。

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まとめ

2024年から始まるLSPによるJGC獲得は、かなりハードルが高くて10年スパンぐらいで考えないと到達が難しくなっています。コツコツ派にはいいかもしれませんけどね。

2023年はあと50日も残っていないですが、いまならまだJGC修行が間に合います。ラストチャンスです。少しコストは高くなりますが、来年以降の修行コストを考えるとむしろ格安です。なによりビジネスクラスの搭乗は楽で楽しいですしね。

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