世界一周旅行をいろいろ解説しているこのブログですが、2023年は世界一周航空券で航空会社のステータス会員になるチャンスです。
2023年7月~12月、ANAとJALが国際線2倍マイレージポイントの爆裂キャンペーンを実施しています。従来の上級会員資格取得より、格段にハードルが下がっています。残念ながら国内線は対象外ですが、世界一周航空券が大活躍するはず。弾丸旅行でもOK。
マイレージポイント50,000ポイントを獲得すれば、JALならJGC、ANAならSFCの入会資格を得ることができます(ただし、JAL/ANAの自社便で25,000ポイントが必要)。クレジットカードを所持するだけで、半永久的に会員資格を維持できます。
ステータス会員資格をするなら今です。空席の確保には、初動が早い方がいいので、少しでも検討している方は早めに決断することをお勧めします。
今回は弾丸世界一周でステータス獲得を目指す方向けの解説です。
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世界一周航空券のルールと弾丸旅行
世界一周航空券は、日本発の場合、日本から出発して日本に帰ってくる一連の航空券です。その間に太平洋と大西洋をそれぞれ1回ずつ(1回のみ)横断する必要があります。
さらに、有効期限は出発から1年間 共同運航便原則不可 大西洋・太平洋(ハワイー北米便も)は1方向のみで逆行禁止などの細かいルールもあります。また、最低2あるいは3回のストップオーバー(24時間以上の都市滞在)を義務付けられています。そのため、どんなに急いでも世界一周に5日間程度は必要です。
弾丸旅行に使用する際に障害になるのは、最低旅行日数の制限です。ワンワールドの世界一周航空券には設定されていませんが、スカイチームだと10日以上(実質11日間以上)必要です。スターアライアンスでも、エコノミークラスなら3日以上(実質4日間以上)、プレミアムエコノミー以上のクラスで10日以上(実質11日間以上)の制限があります。加盟航空会社が最も多くて利用しやすいスターアライアンスを利用したい場合は、エコノミークラス以外では長期休暇を用意する必要があるのです。
最低旅行日数10日の意味:最低旅行日数が10日というのは、10日間以上旅行をする必要があるというわけではありません。日本から国外に出るフライトの出発日を1日目として、帰国便の出発日は10日後以降、すなわち、11日目以降ということです。帰国便の出発日と帰国日が同日なら(例えば香港発日本行きなど)最低旅行期間が11日間で済みます。アメリカ発日本行きの便などは日付変更線を越えるので、帰国便の出発した次の日に日本に着くことになるため、最低旅行期間が12日になります。
ここまでの話で、世界一周航空券では11日以上の休みがあるほうが使用しやすいということがわかってもらえると思います。有給がとりやすい恵まれた職場の方はいいのですが、日本の多くの職場では、夏季休暇でも前後の週末を加えて9連休が限界ではないでしょうか。
これをクリアする裏技は、①日本でのストップオーバー、②アジアでストップオーバーです。いずれも世界一周弾丸旅行で愛用される方法で、週末弾丸トラベラーにおすすめです。
①日本でのストップオーバーは簡単。出発地を東京以外で登録し、羽田に到着してから東京でステイ扱いにします。実際は別に用意したチケット(電車でもいいですけど)で出発地に帰り、海外への出発は後日にします。これで名目上では11日以上の旅行にすることは簡単です。
②アジアでのストップオーバーの場合、チケット上では香港やソウルなどの近場にステイした状態にして、別切のチケットでいったん帰国します。後日、滞在都市に戻って世界一周に向かう作戦です。別切チケット代が高くなりますが、アジアでの旅行を分割して実施するにはこちらがおすすめです。
その他、細かいルールは別の記事「世界一周解説編1~5」に書いてますので参照してください。
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超弾丸で上級会員取得を意識した旅程の組み方
ストップオーバーを気にしないなら、金曜日の夜に羽田を出発し、
1レグ JL004 東京HND18:35(1日目)→ニューヨークJFK18:35(1日目)
2レグ BA114 ニューヨークJFK21:30(1日目)→ロンドンLHR9:35(2日目)
3レグ JL044 ロンドンLHR19:00(2日目)→東京HND15:55(3日目)
とまあ、3日あれば(実質48時間以内に)日本に戻ってこれます。普通の週末だけで世界一周可能です。
上記プランの場合のマイレージポイントは、ビジネスクラスだと、8,424+4,713+8,168=21,305ですが、2023年の2倍マイレージポイントキャンペーンで37,897になります(アライアンス提携航空便対象外)。
JALの場合、JALカードをもつだけで5,000FOPがもらえるので、合計42,897ですから、少しルートをアレンジしたり、国内線を付け加えるだけで50,000ポイント獲得可能です(1FOP20円くらい)。
ワンワールド世界一周の場合、エコノミー(L)だと3,770+2,125+3,507=9,402でキャンペーンを含めても16,679(1FOP25円くらい)と破壊力はいまいちです。ファーストだと10,509+5,576+9,721=25,806でキャンペーン含めて46,036(1FOP25円くらい)と一気にJGC資格を獲得できます。
同じ路線をANA(スターアライアンス世界一周)の場合だとどうなるでしょうか。ビジネスやファーストは同じようなものですが、エコノミーはM(ユナイテッドはH)になるので7,139+2,415+6614=16,168(キャンペーン込みで29,921)となりかなり優秀です(1PP16円くらい)。ANAの場合はロンドンではなくフランクフルト経由にした方が便の選択肢が広がります。
コスパでいうと、国内線の羽田ー那覇を積み重ねたほうがいいはずですが、世界一周航空券のアドバンテージは短期間取得できることに尽きます。そのうえで、コスパも悪くないのならチャレンジする価値はあります。
これだけだと、ストップオーバーや最低旅行日数の制限がクリアできていないので、大阪発で組みなおすのがいいと思います。
1レグ 伊丹→羽田
※別切 羽田→伊丹+伊丹→羽田
2レグ JL004 東京HND18:35(1日目)→ニューヨークJFK18:35(1日目)
3レグ BA114 ニューヨークJFK21:30(1日目)→ロンドンLHR9:35(2日目)
4レグ JL044 ロンドンLHR19:00(2日目)→東京HND15:55(3日目)
5レグ JL793東京NRT19:30(3日目)→香港HKG23:05(3日目)
※別切 香港→関西+関西→香港
6レグ 香港→関西(キャセイパシフィック便)
関西在住者だとこんな感じで組みあがります。羽田→成田の移動が面倒なので、可能なら3連休などを利用してロンドンに24時間以上滞在し、5~6レグの香港ルートを外したいところです。
首都圏在住者の場合なら、出発地を中部あるいは伊丹に設定するといいはずです。また、いったん国外に出てからの旅程に関西空港を入れて、大阪でのストップオーバーの形で一時中断する方法もありです。
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世界一周旅行を2回にわけてもいい
1回の旅行だけで世界一周航空券を消費する必要はありません。航空券の途中中断・一時帰国も視野に入れていいと思います。
東京発で組んだ場合、アジア・オセアニアを周遊して関西空港にいったん戻ってから海外に向かうルートを組んでもいいですが、関西を発着するANA運行便は、遠くても北京や上海までしか運航されていません。JALだとロサンゼルス便くらいしかないですね。
名古屋だと香港便がありますが、やはりそれ以上遠方への便はありません。名古屋―香港間だとビジネスクラスで片道3460PPですから、往復で7000PP近くになります。
いずれにせよ、自社便25,000ポイント必要という縛りがあるため、日本から遠方の長距離便はJAL/ANA便であることが必要です。やはりスタートは地方発着にして、東京経由で出国し、世界一周してから東京を経由してアジア・オセアニアへの旅というのが現実的です。アジア旅行の帰着を関西便にすると検索もスムーズです。
スターアライアンスの場合、ルートが長くなると料金も高くなるため、どこかで妥協も必要になります。一部ルートを別切発券したほうが安くなることもあります。
世界一周航空券を2分割して利用するなら、旅行日数が10日を大幅に超えるので、最低旅行日数を考慮する必要はありません。世界一周航空券にJAL/ANA運行便の国内線区間をいくつか加えれば、JAL/ANA便だけで25000PPを超えることは可能と思われます。
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まとめ
突如降ってわいた2023年の国際線2倍マイレージポイントキャンペーン。有給なしでも世界一周航空券でステータス会員を狙えるチャンスです。高止まりしていたサーチャージも、2023年8月以降の発券から減額されることが発表されています。ANAの方が少し安い設定ですが、海外航空会社路線も利用するため、必ずしもANAの方がいいとは言えません。
2023年7月現在、円安傾向に相場がふれてきているため、2023年10月以降のサーチャージは高くなる可能性があります。予約をするなら8月~9月が狙い目かもしれません。
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