【世界一周解説編45】2025年は世界一周航空券で会員ステータス獲得のチャンス! 国際線マイレージポイント2倍キャンペーンでANAの上級会員を目指す

世界一周航空券をいろいろ解説しているこのブログですが、2025年秋は世界一周航空券でおすすめのキャンペーンがやってきました。航空会社のステータス会員になるチャンスです。

2025年10月~12月、ANAが路線限定ビジネスクラス&ファーストクラス国際線2倍マイレージポイントの爆裂キャンペーンを実施しています。従来の上級会員資格取得より、格段にハードルが下がっています。残念ながら路線限定ですが、世界一周航空券が大活躍するはず。弾丸旅行でもOK。

単年でプレミアムポイント(マイレージポイント)50,000ポイントを獲得すれば、ANAのSFC入会資格を得ることができます(ただし、ANAの自社便で25,000ポイントが必要)。SFCはクレジットカードを所持するだけで、半永久的にプラチナ会員相当のステータスを維持できます(スターアライアンス・ゴールドメンバーの資格も付いてきます)。

プレミアムポイント(マイレージポイント)はマイルと同様にフライト搭乗で貯まりますが、マイルとは別物で、獲得量も独自の計算式があります。1月~12月の獲得ポイントで翌年度のステータスが決定されます。より上位のステータスになると、フライト利用時などのサービスが向上します。

ちなみに、JALも上海線限定(一部便を除く)でフライオンポイント(マイレージポイント)3倍キャンペーンが2025年10月26日~12月31日で実施されています。JALの場合はフライオンポイントでJGC獲得できない上に、上海線は短距離路線なのでフライオンポイントが稼げないので、あまり魅力がないですね。

今回は弾丸世界一周でステータス獲得を目指す方向けの解説です。空席の確保には、初動が早い方がいいので、少しでも検討している方は早めに決断することをお勧めします。

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世界一周航空券のルールと弾丸旅行

世界一周航空券は、日本発の場合、日本から出発して日本に帰ってくる一連の航空券です。その間に太平洋と大西洋をそれぞれ1回ずつ(1回のみ)横断する必要があります。

さらに、有効期限は出発から1年間 共同運航便原則不可 大西洋・太平洋(ハワイー北米便も)は1方向のみで逆行禁止などの細かいルールもあります。また、最低2あるいは3回のストップオーバー(24時間以上の都市滞在)を義務付けられています。そのため、どんなに急いでも世界一周に5日間程度は必要です。

世界一周運賃(スターアライアンス)

運賃形態:マイル制

アライアンス:スターアライアンス

ストップオーバー:2回必要

料金 エコノミー プレエコ ビジネス ファースト
2.9万マイル以下 354,000円 553,800円 705,500円 1,141,000円
3.4万マイル以下 422,700円 632,300円 822,000円 1,344,000円
3.9万マイル以下 494,600円 734,800円 958,900円 1,504,800円
予約クラス M(100%) E(100%) D(125%) A(150%)

燃料サーチャージ、空港使用料、税金、etcが別途必要です。

予約クラスは代表的なもので、マイル加算率は航空会社によって異なります。

弾丸旅行に使用する際に障害になるのは、最低旅行日数の制限です。ANAの所属するスターアライアンス世界一周航空券は10日以上(実質11日間以上)の制限があります。

最低旅行日数10日の意味:最低旅行日数が10日というのは、10日間以上旅行をする必要があるというわけではありません。日本から国外に出るフライトの出発日を1日目として、帰国便の出発日は10日後以降、すなわち、11日目以降ということです。帰国便の出発日と帰国日が同日なら(例えば香港発日本行きなど)最低旅行期間が11日間で済みます。アメリカ発日本行きの便などは日付変更線を越えるので、帰国便の出発した次の日に日本に着くことになるため、最低旅行期間が12日になります。

ここまでの話で、世界一周航空券では11日以上の休みがあるほうが使用しやすいということがわかってもらえると思います。有給がとりやすい恵まれた職場の方はいいのですが、日本の多くの職場では、夏季休暇でも前後の週末を加えて9連休が限界ではないでしょうか。

これをクリアする裏技は、①日本でのストップオーバー、②アジアでストップオーバーです。いずれも世界一周弾丸旅行で愛用される方法で、週末弾丸トラベラーにおすすめです。

①日本でのストップオーバーは簡単。出発地を東京以外で登録し、羽田に到着してから東京でステイ扱いにします。実際は別に用意したチケット(電車でもいいですけど)で出発地に帰り、海外への出発は後日にします。これで名目上では11日以上の旅行にすることは簡単です。

②アジアでのストップオーバーの場合、チケット上では香港やソウルなどの近場にステイした状態にして、別切のチケットでいったん帰国します。後日、滞在都市に戻って世界一周に向かう作戦です。別切チケット代が高くなりますが、アジアでの旅行を分割して実施するにはこちらがおすすめです。

その他、細かいルールは別の記事「世界一周解説編1~5」に書いてますので参照してください。

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超弾丸でステータス会員取得を意識した旅程の組み方

2025年のキャンペーンでダブルプレミアムポイントの対象となる路線は下記のとおりです。

2025年10月1日~12月31日発
NH便名でANAが運行する下記路線のビジネスクラス以上

羽田・成田⇔ロサンゼルス<LAX> C 7,222pts F 8,587pts
羽田⇔ニューヨーク<JFK> C 8,823pts F 10,508pts
羽田⇔ロンドン<LHR> C8,175pts F 9,730pts
羽田⇔パリ<CDG> C 8,158pts F 9,710pts
※Cビジネスクラス、Fファーストクラスのプレミアムポイント

ヨーロッパ路線と欧州路線が含まれているので、世界一周航空券のルートに組み込みやすいです。

まず、ストップオーバーを気にしないなら、金曜日の夜に羽田を出発し、

1レグ NH160 東京HND:22:55(1日目)→ニューヨークJFK22:50(1日目)
2レグ 他社便(BAなど) ニューヨーク→ロンドン(2日目)
3レグ NH212 ロンドンLHR19:00(2日目)→東京HND17:55(3日目)

とまあ、3日あれば(実質48時間以内に)日本に戻ってこれます。普通の週末だけで世界一周可能です。もちろん、ストップオーバーや最低旅行日数の制限がクリアできていないので、いろいろ修正が必要です。

上記プランの場合のマイレージポイントは、ビジネスクラスだと、8,823+8,175=16,998ですが、2025年の2倍マイレージポイントキャンペーンで33,996になります。少しルートをアレンジしたり、アメリカ→欧州路線をスターアライアンス便にするだけで50,000ポイント獲得可能です。

世界一周航空券は約75万円くらい(2.9万マイル以内)なので、1PP15~18円くらいになります。コスパでいうと、国内線の羽田ー那覇・石垣・宮古を積み重ねたほうがいいはずですが、世界一周航空券のアドバンテージは短期間取得できることに尽きます。そのうえで、コスパも悪くないのならチャレンジする価値はあります。

ファーストクラスだと約120万円で40,476Ptsとなり1PP30円とコスパが悪くなります。

スターアライアンス便で2倍キャンペーンを念頭に世界一周航空券を組む場合、注意点は以下の通りです。

①できるだけプレミアムポイントを稼ぎたいので、羽田ーニューヨーク便とロンドン(あるいはパリ)ー羽田便は外せない
②スターアライアンスはニューヨークではニューアーク空港<EWR>、ヨーロッパではフランクフルト空港<FRA>が路線の中心になりがちなので、ニューヨーク<JFKやEWR>~ヨーロッパ<LHRやCDG>間の路線設定が難しい。都市での空港間移動や遠回りを余儀なくされる。
③金曜日の夜発の夜間フライトを利用する場合、西回り(羽田→ロンドンorパリ)が無いので、東回り(羽田→ニューヨーク)で路線を組まざるをえない。

ちなみに、3連休を利用したモデルケースですが、

3連休利用のモデルケース
1レグ 伊丹→羽田
※別切 羽田→伊丹+伊丹→羽田 ここまで事前に実施
2レグ NH160 東京HND22:55(1日目)→ニューヨークJFK22:50(1日目)
空港移動
3レグ UA2434 ニューヨークEWR
6:00(2日目)→ロサンゼルスLAX9:20(2日目)
4レグ UA923 ロサンゼルスLAX20:00(2日目)→ロンドンLHR13:30(3日目)

5レグ NH212 ロンドンLHR19:00(3日目)→東京HND17:55(4日目)
6レグ 羽田→伊丹

関西在住者だとこんな感じで組みあがります。ニューヨーク→ロサンゼルス→ロンドンの行程で約12,500pts獲得できるので、前後の羽田伊丹便を加えて48,000ptsぐらいになります。5万に少し届きませんが、おおむね達成です。

首都圏在住者でも、出発地を中部あるいは伊丹に設定すると組みやすいです。羽田発でいったん国外に出てからの旅程に関西空港を入れて、大阪でのストップオーバーの形で一時中断する方法もありです。

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世界一周旅行を2回にわけてもいい

1回の旅行だけで世界一周航空券を消費する必要はありません。航空券の途中中断・一時帰国も視野に入れていいと思います。

東京発で組んだ場合、アジア・オセアニアを周遊して関西空港にいったん戻ってから海外に向かうルートを組んでもいいですが、関西を発着するANA運行便は、遠くても北京や上海までしか運航されていません。いずれにせよ、ニューヨーク便とヨーロッパ便を組み込む縛りがあるのが難しくしています。

スタートは地方発着にして、東京経由で出国し、世界一周してから東京を経由してアジア・オセアニアへの旅というのが現実的です。アジア旅行の帰着を関西便にすると検索もスムーズです。世界一周航空券を2分割して利用するなら、旅行日数が10日を大幅に超えるので、最低旅行日数を考慮する必要はありません。

ただし、ルートが長くなると料金も高くなるため、どこかで妥協も必要になります。一部ルートを別切発券したほうが安くなることもあります。

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まとめ

突如降ってわいた2025年の国際線2倍マイレージポイントキャンペーン。有給なしでも世界一周航空券でステータス会員を狙えるチャンスです。最近円安になっていることと、サーチャージが10月から引き上げられて過去最高レベルになっているのががウィークポイントです。

私は2025年のスターアライアンス世界一周航空券を発券済みなのですが(現在、世界一周中)、残念ながら対象路線を予約していません。SFCは獲得済みで、ダイヤモンド会員は目指していないので、あまり問題にはなりませんが。

近年、マイレージポイントのキャンペーンは減少傾向で、今後は同様のキャンペーンが期待しづらい現状です。2026年度をもってANAのアップグレードポイント制度も終了することが発表されました(2025年10月22日発表)。アップグレードポイントに代わってマイルで利用するようになるようです。JALも以前はステータス会員に国内線ファーストクラスアップグレードチケットを発行していましたが、10年ほど前に終了しています。世知辛い世の中で、なにかと特典は減少傾向です。

SFCやダイヤモンド会員になれるラストチャンスかもしれません。決断するなら今かも。

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