世界一周航空券に関していろいろ解説しているこちらのブログ。2020年に航空会社上級会員取得を目指すのはどうするのが近道でしょうか。結論から言うと、あたりまえですが、2020年の世界一周航空券は絶対に避けましょう。ANAとJALのマイレージポイント2倍キャンペーンを、新型コロナ対応状況も含めて解説します。
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1.上級会員取得に必要なマイレージポイント
世界一周航空券利用の有無にかかわらず、航空会社の上級会員になるには、飛行機にのってマイレージポイント(会社によって呼び方は違いますが)を獲得する必要があります。JALならフライ・オン・ポイント(FOP)、ANAならプレミアムポイント(PP)と呼びます。いずれも5万ポイント取得すれば、半永久的に上級会員になれるステータスを獲得できます。JALならサファイア、ANAならプラチナといったステータスですね。
サファイアあるいはプラチナ会員になると、それぞれJAL Global Club(JGC)、Super Flyers Card(SFC)といった会員になる権利が発生します。会員になるには、専用のクレジットカードを発行する必要があります(審査もあります)。いったんJGCあるいはSFC会員になると、クレジットカードを維持するだけで(年会費を払い続けるだけで)、それぞれサファイアあるいはプラチナ相当の会員サービスを受けることができます。
このマイレージポイント5万ポイントというのは、搭乗距離や獲得マイルはやや違います。ただ、FOPあるいはPPは、搭乗距離から算出されるため、基本的には長距離路線に乗った方が獲得ポイントは多くなります。路線やチケットの種類によって獲得ポイントに修正が加えられます。
JALとANA、いずれの航空会社も5万ポイントのマイレージポイントが必要だということを覚えておきましょう。そしてこれは1年間(1月~12月の間)で貯める必要があります。また、5万ポイントのうち、半分にあたる2.5万ポイントは、自社便搭乗で獲得する必要があります。詳しくは下記の記事も参照してください。
このマイレージポイントは、飛行機に乗らないと獲得できません。年間5万ポイントは出張族や海外旅行を頻回にする方以外は達成困難ですが、「特に必要もないのに飛行機に乗る」ことで達成を目指す方々がいらっしゃいます。俗に修行僧と呼ばれる方々のことで、この上級会員を目指す行為を修行と呼び、5万ポイント獲得のことを解脱と呼ぶようです。
維持可能な上級会員になるには、1年で5万マイレージポイント獲得が必要(うち2.5万ポイントは自社便で獲得すること)
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2.2020年のマイレージポイントを取り巻く環境
JALもANAも、基本的にマイレージポイントは飛行機に乗らないと獲得できません。そして、同じ路線で同等のチケットを購入して搭乗した場合、獲得できるマイレージポイントはほぼ同等です。
2020年1月後半から世界を席巻している新型コロナウイルス感染症の影響により、国際線は世界的に全面欠航に近い状況で、国内線もかなり減便状態です。不要不急の出張・旅行は制限されており、搭乗率は低い状況です。
2020年3月に、JALとANAはともにマイレージポイントを2倍に設定すると発表しました。25000ポイントで解脱できるというビッグなチャンスです。JALとANAで少し条件が違うので比較してみましょう。
JAL | ANA | |
マイレージポイント | JALグループ運行便
国内線・国際線 |
ANAグループ運航便
国内線・国際線 |
期間 | 2020年2月1日~7月31日 | 2020年1月1日~6月30日 |
キャンペーン分 | 対象外 | 言及無し |
まず、大きな違いは期間です。修行だけで考えると、すでに1月から頑張っている方はANAの方がいいでしょうし、これからを考えている方はJALの方が期間が長くていいでしょう。ただ、新型コロナが広がっている状況での修業は自己責任になります(職場・家族・搭乗者に迷惑を掛けないように)。
今回の修行期間は、国際線路線がほとんど運航していません。国内線をメインで考える必要があります。
JALの場合、キャンペーンでの獲得分は対象外と明記されています。たとえば、JALカード(JAL系クレジットカード)の会員には、毎年5000FOPが付与されるキャンペーンがありますが、これは2倍になりません。また、上級会員向けのFOP1.5倍キャンペーンや、搭乗ボーナスも対象外です。
ANAは獲得したPP全て2倍のようです。公式サイトでは、「ANAグループ運航便のご搭乗で獲得されたプレミアムポイント数を2倍に倍率アップして積算」と記載されています。ANAはキャンペーンが少ないので、搭乗ポイント分まで2倍になるのは非常に大きいです。
3.国際線に関して
一応、国際線に関しても考えてみましょう。
JALに関しては大きな注意点があります。JALはチケットに記載された便名でFOPが決まります。おなじJAL運航便に搭乗しても、共同運航便の会社名で搭乗するとFOPが少なくなることがあります(JAL便名の国内線は基本FOP2倍、東南アジアとアセアニアは1.5倍)。JAL運航便にJAL便名で搭乗すれば、国内線でFOP4倍、アジアも3倍です。ただ、JAL以外の共同運航便名でもJALが運航するかぎりFOPは2倍になるはずです(ただ、JAL側はちゃんとチェックしてくれるんだろうか・・・)。
逆に、JAL便名でもJAL以外が運航する共同運航便なら、FOP2倍の対象外になります。「JAL運航のJAL便名の搭乗券」で搭乗するのが最も効率がいいということになります。
ANAの国際線PPはもともと運航会社を基準にしているので、ANA便名でもANA以外が運航するとPPは低くなります。今回の2倍対象もANA運航便に限るので、シンプルにANA運航便を選べばいいです。
ただし、世界一周航空券の利用は絶対に避けましょう。入国禁止や乗り継ぎ禁止になっている地域が多数あり、旅行が継続できません。事前に入国可能な地域で、感染症が安全であることを確認してください。
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まとめ
今回のマイレージポイント2倍キャンペーンは、どちらかというとANAの方がお得になっています。ただし、実施期間やJALのもともとのキャンペーンもあるので、どちらがいいとは言い切れません。
通常の修行ではなく、「この機会に最上級会員になりたい!」というなら、一気にJALグローバルクラブプレミア(8万FOP必要)を目指してみてはいかがでしょうか。こんな獲得ポイントのいいキャンペーンは二度とないと思います。ただし、感染リスクもありますから、慎重に考えて判断してください。
また、新型コロナウイルスの広がりと欠航便拡大に伴い、多くの空港ラウンジが閉鎖されています。ラウンジ利用を楽しんで修業はできないことを覚悟しましょう。