【空港情報】沖縄RACアイランドホッピング(3) 沖縄 南大東空港と日本一短距離航空路線 RAC736便

はじめに

2022年夏に沖縄県北大東島にある南大東空港を訪れました。島内観光ではなく空港にタッチして帰るだけの南大東空港訪問です。最近のマイブームで、日本各地の空港を見て回っています。

地方管理空港で、国際線の就航しない国内線専用空港です。県庁所在地の那覇から東に約400kmの距離にあり、なんと鹿児島市や種子島より東に位置していて、宮崎市のほぼ真南にあります。

2022年現在、南大東空港を発着するのは、JAL系のRAC(琉球エアコミューター)が運行するターボプロップ機(プロペラ機)です。

近くの東大東空港の路線と一体的に運用されていてます。午前の那覇便1日1便と、午後の那覇発1日1便(金~月は北大東経由)、那覇行き1日1便(火~木は北大東経由)となります。東大東空港より便数が多く設定されています。

滑走路長は1,500mで、ジェット機の離発着もおそらく可能ですが、2022年現在、プロペラ機しか就航していません。

北大東島の真北に北大東島があります。北大東空港と南大東空港の間は、わずか8マイル(約13km)しかありません。日本一短い定期路線となっています。そのため、週の半分はもう一方の空港を経由する便が設定されています。

北大東・南大東と那覇を結ぶ便はとてもややこしい

北大東・南大東・那覇を相互に結ぶ路線は「クセが強い」ため、予約から一筋縄ではいきません。何がクセが強いのか解説していきます。

まず、これらの便には、JALの特便や先得が設定されていません。個別に購入するなら株主優待割引しかお得なプランが無いのです。通常、地元の方以外は片道のみの購入をしないと思いますので、往復割引やJALビジネスキップを利用するしかありません。

実際のところ、往復割引の方が安いので往復割引一択です。那覇と北大東あるいは南大東を結ぶ便の往復割引は、直行便でも北大東・南大東経由便でもOKです。週の半分は直行便がないので救済措置となっています。特例として、往復割引などで経由便として利用する場合は、北大東ー南大東間のマイルやフライオンポイントは加算されません(その代わり北大東ー南大東間は無料になります)。

ところが、JALのWeb予約サイトで北大東や南大東路線を予約する際、経由便は絶対に表示されません。例えば、那覇から南大東経由で北大東を予約する場合、直行便しか表示されないので、直行便の無い日は予約できません(経由便は表示されませんし、「乗継便で検索する」のボタンも表示されません)。

経由便をWebで予約を完了させるなら、那覇ー南大東間と南大東ー北大東間を別々に予約するしかないのです。別々に予約するとかなり割高になりますし、往復割引もきかないので普通運賃になってしまいます。

あるいは、往復ともに直行便だけで予約をすれば往復割引を利用できるのですが、週の半分しか直行便が無いので、選択肢がかなり狭くなってしまいます。

往復割引を経由便も加えて予約する方法は、電話でJAL国内線予約センターを利用すれば可能です。ただし、コロナ禍もあって予約センターへの電話は混雑しており、なかなかつながりません。JAL上級会員用の回線であればスムーズにつながります。ということで、往復割引すら一般会員にとって利用が難しいのです。

電話予約しかできないということは、ポイントサイト(楽天Rebatesなど)を利用した予約もできないため、ポイ活命の方にとっても死活問題ですね(笑)。

この電話予約は、スマホアプリやWeb上できちんと表示されず(予約区間の一部のみ表示される)、予約番号も設定されないので、本当に予約が成立しているのか不安になります(私はとても不安でした)。那覇空港のカウンターで予約がある旨を申し出ると、ちゃんと「ご搭乗案内」が発行されるので一安心です。

なお、経由便利用時の経由空港では、かならず降機する必要がありますが、直接待合室に入れるので、経由空港で手荷物検査は不要です。

北大東・南大東便予約のまとめ
・特便や先得の設定が無いため、往復割引を利用するしかない
・もう一方の空港を経由する便(経由便)はWebで表示されない(予約できない)
・経由便で往復割引の利用は可能だが電話予約する必要がある
・電話予約の便はスマホアプリやWeb上できちんと表示されない
・経由便利用時の北大東ー南大東間はマイルやFOPの積算対象外

ややこしすぎて、私も訪問を断念しかけた路線ですが(笑)、今回は一念発起して予約してみました。そんなややこしい路線を使って、北大東空港経由で南大東空港に行ってみました。

前回の記事の続きです。

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北大東空港から南大東空港へ 日本一短い路線RAC736便を体験

今回は北大東空港から南大東空港に向かいます。引き続き、利用するのはRAC便です。

RACはJTA(日本トンラスオーシャン航空)の子会社です。那覇ー与論線を除き、沖縄県内の路線のみを運航しています。RACはJTAと違ってワンワールド非加盟なので、JAL以外のワンワールド系航空会社で会員資格を持っていても特典はありません。

一方で、RACはJALのグループ会社なので、チケットの販売や搭乗時の運用などはJALのシステムを使っています。そのため、JAL会員はJAL便と同様に違和感なく利用できます。

沖止めの搭乗機まで、歩いて向かいます。使用する機体はRACのボンバルディアDHC8-Q400CCです。北大東空港にはボーディングブリッジはありません。

那覇空港から北大東空港まで、RAC736便の時刻表では所要時間20分となっていますが、アナウンスによると「約7分のフライト」だそうです。日本一短い路線の名は伊達ではありません。

普通運賃9,400円、往復割引で6,250円の価格設定ですが、那覇との往来で経由便として利用する場合は、実質無料になります。ただし、電話での予約が必要です。

北大東空港を南向きにテイクオフです。左手は海で、正面も海です。島の辺縁は褐色のごつごつした岩肌に覆われています。

機体は左に旋回して北向きになります。すると左手に先ほどまでいた北大東島と北大東空港が見えます。南大東島は南にあるので、挙動不審?に感じるかもしれません。

そのまま旋回し、再び、北大東空港の滑走路の真上にやってきました。機首は南向きで、ベルトサインは依然としてついたままです。この位置で、「当機は最終着陸態勢に入りました」とのアナウンスが入りました。それなら最初からまっすぐ南に飛べばいいような気もしますし、違和感しかありません。

おそらく、空港間の距離が近すぎて、着陸のために安全な高度に達するため、十分上昇する必要があるのでしょう。着陸のために高度を上げるというのは、超短距離路線ならではです。

北大東空港と南大東空港の滑走路は両方とも南北走っていて(少し傾いていますが)、ほぼ一直線上に位置しています(傾きはほぼ同じです)。そのため、北大東空港の真上から南大東空港の滑走路へ侵入するかたちになります。

すぐに南大東島の上空にやってきました。

南大東空港に着陸です。本当に、離陸してから7分くらいしかたっていません。

滑走路南端方向を見ています。駐機場へ向かうために機体はUターン中です。

滑走路から駐機場へ右折します。写真は滑走路北方向です。

駐機場に到着です。ターミナルビルが見えます。徒歩でターミナルビルに入ります。

この便はこのまま那覇行きになります。那覇までそのまま搭乗する予定の方は右手にある搭乗待合室にそのまま入ります(手荷物検査はありません)。降りる方はまっすぐすすめば到着フロアです。私は、ターミナルビルを探検する必要があるので(笑)、まっすぐ進みます。

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南大東空港ターミナルビルを散策

南大東空港の外へ

南大東島は沖縄最東端の北大東島の少し南にあり、人口は1,200人くらいだそうです。北大東島の面積の2.5倍くらいで人口は2倍くらい。ということで、南大東島の方が島の規模が大きくなります。

そのためか、南大東島の方が那覇便が多く設定されていますし、ターミナルビルも少し大きいです。1997年に建てられた建物なので、まだ新しく感じられます。

まずはターミナルビル正面を見てみましょう。

正面は駐車場ですね。

人口の少ない島ですから、バスもタクシーもありません。

宿泊施設はホテルよしざとなど数か所のみです。レンタカーやレンタルサイクルは宿泊施設で手配できることもあるそうです。移動手段がないので、宿泊施設の送迎は必須です。

ターミナルビルを出て右に進むと、滑走路が見えます。金網があるので、コンデジでしか写真撮影ができません。

駐機場の飛行機を撮影しました。このあとは、この飛行機で出発です。

ターミナルビル

ターミナルビル内に戻ります。

ビルは2階建てです。1階にはチェックインカウンター、ショップなどがあります。右奥の通路が到着口であり、保安検査場入り口でもあります。

ショップ兼カフェ兼案内所です。お土産を購入しようと思ったのですが、列ができていて時間の余裕が無く断念です。

階段を上がって2階へ。送迎デッキがあるはずです。

扉が開かず、外へ出ることができませんでした。回転式ロックがあるので、鍵がかかっているのかと思ったのですが、ロックを回しても開きません。閉鎖されていたのでしょうか。

ということで、送迎デッキを外から鑑賞して引き返しました。

ちなみに駐機場側から見た送迎デッキです。さらに上に向かう階段もあります。

保安検査通過後の待合室です。中には自動販売機とトイレくらいしかありません。搭乗ゲートは一つだけです。ちゃんとJALのタッチ&ゴーは利用できます。

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空港から出発 那覇空港へ

搭乗も徒歩です。乗ってきた機体に向かいます。ちょっと天気が怪しくなってきています。

階段を昇って、飛行機に乗り込みます。まいどおなじみのボンバルディアDHC8-Q400CCです。

雨がぱらついてきました。ターミナルビルを左手に見ながら、滑走路を南向きに走り始めました。

南大東空港を離陸します。多少の揺れを伴いながら、雲の中を分け入って出発です。

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まとめ

2022年夏に訪問した沖縄県南大東島にある南大東空港の模様をアップさせていただきました。北大東空港より少し規模の大きい島であり、空港です。運行本数は1日2本あります。

ターミナルビルは比較的新しく、少し狭いですが地方空港ですからこんなものでしょう。送迎デッキに入れなかったのは残念です。

今回は日本一短い路線を体験することもできました。なかなか沖縄の端で離島間のフライトなんて、わざわざ体験に行く方はいらっしゃらないと思いますし、希少な体験です。

RACの離島ホッピングシリーズはまだ終わりません。次回も那覇空港からホッピングです。

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