【世界一周解説編48】ANA・SFCはサービスをダウングレード カード決済を集約すべき? 代替手段は

2026年4月に飛び込んできたSFCステータスサービスの改悪のニュースは、陸マイラー界隈ですごい話題になっていますね。ANAさんの思惑はわかりませんし、これがANAの収益にどんな影響があるか不明です。いろいろネット上で解説が氾濫していますが、ANAの本音は首脳陣しかわからないので(評論家が何を言ってもそれが正しい証拠はないですし)とりあえず置いておきます。

さて私たちはどうすればいいか、ほんと悩みます。私なりにこの変更をどう受け止めればいいか、現実的な対処方法を考えてみました。

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SFC(スーパーフライヤーズカード)のルール変更をおさらい

SFCはANAプラチナ会員、ダイヤモンド会員、あるいは100万ライフタイム(ANAグループ運航便のみ)を達成した方に申し込み資格があり、ANAカードとよばれるクレジットカード(SFC資格を付与できるカード)を所持すると獲得できます。カードを所持し続ける限り、SFC資格は失われません。

SFC資格があるとANAグループ運航便だけでなく、スターアライアンス系フライト搭乗時に、優先搭乗やラウンジ利用などのサービス提供が受けられます。ほぼANAプラチナ会員と同等の資格になります(搭乗時マイル付与率など若干の違いはあります)。

2028年以降、SFC資格はSFC PLUSとSFC LITEの2つの資格に分類されます。

SFC PLUS
・ANAカードで年間300万円決済必要(ミリオンマイラーは自動的にPLUSに)
・スターアライアンスゴールドステータス付与(従来のSFC相当)
・5,000マイル付与
SFC LITE
・ANAカードで年間300万円未満の決済の場合
・スターアライアンスシルバーステータス付与(従来のANAブロンズ会員相当)
・ANA運航便搭乗時はANAラウンジ以外のプラチナ会員相当サービス可
(優先搭乗や手荷物受取優先などは維持される)

SFC家族会員はSFC本会員のステータスに準じる
※ANA Pay決済や家族カード決済も本会員の決済に含まれる

SFC LITEでは、従来と比較してANAラウンジが利用できなくなることと、ANA以外のスターアライアンス運航便でシルバーステータスのサービスになってしまうことが大きな変更です。SFCという資格は維持されますが、カード年間決済額に応じたサービスになるということです。

結局、問題になるのは年間300万円というカード決済額ですよね。ANAカードは年間決済額で特典が付かないので、決済を集中するメリットが少ないですし、額が大きいので厳しさを感じます。。

年間300万円の壁をどう考えるか

日本人の平均年収は約477.5万円、中央値は約362万円となっています(国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」より)。そもそも1種類のカードで300万円も決済することができるのか、平均の日本人にとってハードルが非常に高いです。

他のカードの年間達成目標をSFCに移行する

ANAカード以外のカードでも、年間決済によるサービスを提供しているものがあります。年間決済特典を目指してすでに決済を集約させている方も多いと思います。

代表的なものは、

Marriott Bonvoy⁠ アメリカン・エキスプレス⁠・プレミアム・カード
・年間400万円決済でマリオット系ホテル宿泊1泊無料(75,000Pts分)に
・年間500万円決済でマリオット・ボンヴォイ・プラチナ会員に
Marriott Bonvoy⁠ アメリカン・エキスプレス⁠・カード
・年間250万円決済でマリオット系ホテル宿泊1泊無料(50,000Pts分)に
ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス⁠・プレミアム・カード
・年間200万円決済でヒルトン・オナーズ・ダイヤモンド会員に
・年間300万円決済でヒルトン系ホテルウィークエンド宿泊2泊目無料に
ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カード
・年間150万円決済でヒルトン系ホテルウィークエンド宿泊1泊無料に
dカード(ゴールド・プラチナ)
・年間100万円決済毎に1万円相当のサービス提供(上限あり)
エポスプラチナカード
・年間100万円決済で年会費1万円割引
ANAライフソリューションサービスでのステイタスチャレンジ
・年間300万円決済+αでブロンズ会員
・年間400万円決済+αでプラチナ・ダイヤモンド会員
・年間600万円決済+αでダイヤモンド+More会員

ステイタス 通常条件 条件1(必要PP) 条件2 条件3
ダイヤモンド+モア 設定なし 15万PP 7サービス 600万円決済
ダイヤモンド 10万PP 8万PP 7サービス 400万円決済
5万PP 7サービス 500万円決済
プラチナ 5万PP 3万PP 7サービス 400万円決済
ブロンズ 3万PP 1.5万PP 4サービス 300万円決済

※PP:プレミアムポイント(ANA便搭乗時に獲得できるポイント)

SFCの方はライフソリューションサービスでのステイタスチャレンジよりSFC PLUSの方が楽なので、こちらのチャレンジをしている方は問題なさそうな気もします。

他の決済の分を移行させるか、そもそもSFC PLUSにそこまでの価値があるか、悩みどころです。

私の場合、ヒルトン・ダイヤモンドに極振りしています。300万円決済でヒルトン・ダイヤモンド+無料宿泊2泊目はかなりおいしいところです。これを移行する選択肢はいまのところなさそうですが。

SFC PLUSの資格を再考する(あきらめる)

SFC資格がダウングレードするなら、JAL便を使えばいい(JGC 3star持ちに限りますが)というのが一番安直な考え方です。ついでにJGCの4、5starを目指せるとなおいいかも。

正直なところ、国内線のANAラウンジは他のスターアライアンス系ラウンジ(国内線)と比べて圧倒的にレベルが落ちるので、あまりこだわる必要はない気がします(海外旅行時の差は大きいですが)。関西地区は関西空港のANA便がほぼ撤退したのでJALでいいんじゃないですかね。あら、SFC PLUSいらなくね。プライオリティ・パスやカードラウンジで代用効きますしね(新千歳空港や関西空港にはプライオリティ・パス対応ラウンジがあります)。

海外旅行組はあきらめきれないところですが、次の項で考えてみます。

海外旅行する方はどうするか

家族海外旅行される方は、意外にあっさりクリアすると思います。2026年現在、円安や政情不安の影響で海外旅行費は異常に高騰していて、4人家族でハワイやシンガポールに旅行すると、それだけで200万越えです。ハワイでANAラウンジも使えて、まずまず快適な旅になるでしょう。

今回の改定で一番ダメージが大きいのは、近距離海外旅行組だと思います。特に、一人旅年数回程度の方です。ANAに集約してもおそらく年間50~200万円程度、かなり厳しいです。ラウンジはプライオリティ・パスに頼る以外ありませんし、それが無理ならスパッとあきらめるしかありません。

ラウンジが使えないなら、そもそもFSC(フルサービスキャリア)にこだわる必要はありません。2026年4月からFSCも手荷物制限が厳しくなってきているので、持込荷物や預け入れ荷物のメリットも乏しくなっています。LCCで安く旅すればいいんです。LCC+プライオリティ・パスがこれからの海外旅行のスタンダードなのかもしれません。

そもそもカードで高額決済は無理・・・

元々ANAカードで300万円以上決済していた方にとっては、特に問題ないでしょう。複数のカードで300万円以上決済していた方は集約すればいい話です。

年間300万円を決済となると月々25万円くらい払うことになります。普通に生活していて、業務用を除いて、月平均25万円をカード決済し続けることは難しいです。そもそもそんなに蓄えも収入もないし。

高額製品といえば、自家用車や家などでしょうか。カード決済は基本的に断られます。業者がカード会社に支払う決済手数料がばかにならないからです。

商品券や換金性の高い貴金属、電化製品は、カード会社から目をつけられることがあります。お勧めできません。

税金をカードで納付する方法もありますが、会社員は所得税などが源泉徴収されてしまうので利用が難しいです。個人で納付することもできなくはないですが、かなり面倒です。興味ある方は調べてみてください。

SBI証券など、一部の積立投資はANAカードで可能になっています。家賃や電気代などの固定費などを含めて合算して目標達成できるなら何も問題ありません。

ふるさと納税をカードで決済するのもいいと思います。2026年12月16-31日に2026年分を、翌年になってから2027年分を支払えば、2年分の支払いが計上できます。そもそも年収が高くないとできないので、現実味は薄いかな。

こうなると、個人事業主あるいは自己決済可能な出張族以外は達成が難しいですね。支払いを1つのカードに集中させるのも限度があります。私なんか、dカードや楽天カードなど、いろいろなカードをお得度に応じて使い分けてますから(せこい?)、決済を集中させると多少の損失が発生してしまいます。

マイル修行に勤しむ

そもそもですが、1カードで300万円決済することとフライトでプラチナ会員を目指すこと。どちらの方が難しいのでしょうか。年収500万円だと1カード年間300万円決済は至難の業ですが、国内フライトを繰り返して80万円の支出なら理論上可能です。

条件にもよるでしょうが、意外に普通にフライト修行する方が楽かもしれません。上手にフライトを選べば100万円以内でプラチナ会員になれます。1人旅が多い方ならこれでOKでしょう。本末転倒かもしれませんが、SFCなんて不要かもしれません(ただし家族会員にステータス付与がないので家族旅行時に困ります)。

フライト修行でプラチナ会員を目指すなら、世界一周航空券もおすすめですよ。

隔年世界一周航空券の旅でプラチナ会員を維持

世界一周航空券は、ビジネスクラスだと80万円くらいからです。スターアライアンス世界一周航空券で旅すると、5万プレミアムポイントくらい獲得できます。ビジネスクラスの旅なのでラウンジは使えますし、翌年はプラチナ会員なのでスターアライアンスゴールドのサービスとしてラウンジが使えます。

年の初め(1月~3月)にプラチナ会員に到達すれば、翌々年の3月まで資格が維持されます。2年に1度世界一周旅行すれば、プラチナ会員を維持できる計算です。

一人旅が中心の方なら有効な手段ですが、さすがに標準の考え方とは言いません。ある程度まとまった休みが必要ですし、こんな酔狂な旅を理解してくれる家族も必要です。プラチナ会員だと同伴者1名しかラウンジ利用できないのが欠点です(SFCならカードの家族会員でも同等サービスができ、さらに家族会員の同伴者1名もOKです)。

ミリオンマイラーを目指す

もっともありえない選択肢ですが、ANAグループ運航便でのべ100万マイル以上搭乗すれば、SFC PLUSが自動的に保証されます。まあ、普通に生活していては無理です。

私が世界一周旅行(不定期ですが)や国内空港巡りを始めて10年くらいになりますが、未だにライフタイムマイルは10万マイル台です。このままいくと、あと90年くらいかかります。中央新幹線(リニア)開通より時間がかかりそうです。ミリオンマイラーはかなり特殊なステータスだと認識しておきましょう。

まとめ

SFCサービスのダウングレードは陸マイラーに大きな影響を与えたのは間違いないです。2015年頃に始まったフライト修行というカテゴリーは、今回の改定を契機にそろそろ終焉を迎えるのかもしれません。マイラー業界の転機といえるでしょう。

頑張ってSFC PLUSを維持する、あきらめる、JAL系にシフトする、LCCにシフトする、もう飛行機に乗らない、さまざまな選択肢があります。悩ましいところですね。

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