【国内鉄道旅】2015年 氷見線・城端線 高岡を起点としたJRの孤立路線

はじめに

旅行が大好きのタビズキです。今回はローカル鉄道の旅記録です。少し昔になりますが、2015年の富山県JR氷見線・城端線の乗車記録です。前回が富山市のLRTの記事だったので、その流れでアップさせていただきます。

JR氷見線・城端線は、JR西日本のどの路線とも連結しない孤立路線です(新高岡駅で北陸新幹線駅に乗り継げますが、線路は連結していません)。高岡駅から、氷見線は氷見駅まで、城端線は城端駅まで伸びています。

北陸新幹線の開通に伴い、JR西日本には孤立路線が複数発生しています。高山本線(猪谷駅ー富山駅間)、大糸線(南小谷駅ー糸魚川駅間)、そして七尾線(津幡駅ー和倉温泉駅間)です。いずれも2015年の北陸本線第3セクター転換によって発生した孤立路線です。2024年の敦賀延伸により、越美北線(越前花堂駅ー九頭竜湖駅)も孤立路線になる予定です。

七尾線は北陸本線からの直通列車が運行しているため孤立感が少ないですが、氷見線と城端線はJR他路線との直通運行はありません。高岡駅構内の配線もかなり複雑で、氷見線と城端線の列車が直接もう一方の路線に入ることができず、進行方向を複数回変更してあいの風とやま鉄道線のレール走って乗り越える必要があります。厳密にいえば、氷見線と城端線も相互に孤立していることになります。

2020年、JR西日本は両路線のLRT化を検討中と発表しました。加えて、両路線の直通化も検討しているようです。富山市の富山地方鉄道富山港線のLRT(Light Rail Transit:ライト レール トランジット)が念頭にあると思われます。

日本では低床車両の路線がLRTとして扱われていますが、本来は専用軌道が少ない路面電車をLRTと言うみたいです。その定義に従うと氷見線・城端線はLRT化というよりトラムトレイン化というのが正解のようですが、本ブログではLRTとしておきます。
2023年9月6日、氷見線と城端線は、近い将来、第3セクター「あいの風とやま鉄道」に引き継がれることが発表されました。
氷見線は約17km、城端線は約30kmあります。合わせて50km近くになり、これをLRT化というのはちょっと長すぎる印象ですね。多くの場合、LRT化すると停車駅が多くなり、営業速度は落ちます。現在でも城端ー高岡間は1時間近くかかるので、1時間を超えるのは間違いないでしょう。ますます電車離れが進む恐れがあります。LRT化は市街地近郊路線のみに導入するのかもしれません(そうすると乗継が面倒になる可能性もありますが)。

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高岡駅からJR氷見線で氷見へ 北陸の海を堪能

 今回のスタートは高岡駅です。高岡駅はJR氷見線・城端線とあいの風とやま鉄道(旧JR北陸本線)、万葉線が乗り入れています。

万葉線は高岡駅1階の専用停留所から発着します。ドラえもんトラムが有名ですね。第3セクターが運営する路面電車です。

今回利用するのは、JR氷見線です。高岡駅は7番線がJR氷見線、1,2番線がJR城端線(例外もあります)、3~6番線の旧北陸本線ホームがあいの風とやま鉄道のホームです。JR線があいの風とやま鉄道で分断されていて、JR線同士が直接乗り入れできない構造になっています。

今回乗車するのはJR氷見線の忍者ハットリくんのラッピング列車です。元はキハ40形気動車らしいです。藤子・F・不二雄の出身地が高岡市なので、万葉線はドラえもん、藤子 不二雄Ⓐの出身地が氷見市なのでJR氷見線はハットリくんのようです。

JR氷見線は全線で16.5km程度。各駅停車が1時間1本程度運行していて、約30分の旅になります。今回の私の訪問後に、ベル・モンターニュ・エ・メールという観光列車の運行が開始されています。

途中の雨晴駅周辺は「雨晴海岸」と呼ばれていて、海岸美の絶景スポットになっています。

こちらは車窓から見た雨晴海岸の女岩です。

氷見駅に到着しました。

JR氷見線は盲腸線で、氷見駅が終着駅になります。駅構内は1面1線で、車両駐留用の路線が駅構内に1線あります。

氷見駅は能登半島東側の交通の要衝で、氷見駅前(一部は氷見駅のバスターミナルに入らず、氷見駅口停留所を経由しますが)から多くのバスが発着します。北からくるバスが氷見駅を経由して高岡駅まで直行するので、1時間1本程度の電車需要になってしまいます。

氷見駅前から氷見漁港場外市場 ひみ番屋街へ向かう路線バスが出ています。1日6~7本程度(1~2時間に1本)、所要時間12分くらいです。

温泉も併設している道の駅です。

富山湾に面していて、ビュースポットにもなっています。

飲食スポットが多数あり、氷見の海の幸を堪能できます。

せっかくなので昼食にさせていただきました。わたしがいただいたのは、ぼよんささんの海鮮丼1,400円です(2023年現在、閉店しているようです)。

バスの本数が少ないので、氷見駅への帰路は歩くことにしました。だいたい徒歩30分くらいです。

藤子 不二雄Ⓐの出身地である氷見市は、街中に漫画のキャラクターが点在しています。

まんがロードと呼ばれているそうです。水木しげるを推している境駅周辺の似た雰囲気があります。

潮風ギャラリーではまんが展が常設されていました(2023年現在はアートコレクションと名前が変更されています)。

藤子 不二雄Ⓐの生家である光禅寺もまんがロードの近くにあります。

境内には石像が飾られています。

街中に架かる橋は忍者ハットリくんカラクリ時計になっています。

氷見駅に到着しました。帰路はこちらのキハ47形気動車です。高岡駅に向かいます。

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高岡駅から城端線に乗って城端駅へ

JR高岡駅に戻りました。これから城端線に乗り換えです。城端線ホームの1番線に入線してきたのは、氷見線と同じキハ47形気動車です。氷見線と城端線は車両を共用運用しています。

城端線は約30kmで、1時間程度かけて走破します。ほぼすべての列車が各駅停車で高岡ー城端間を折り返し運行します(ベル・モンターニュ・エ・メールを除く)。

JR新高岡駅のキハ40形

新高岡駅は、北陸新幹線との乗換駅になっています。在来線ホームは1面1線のシンプルな構造です。

途中の砺波駅は2面2線の少し大きな駅で、特別快速のベル・モンターニュ・エ・メールの始発駅にもなっています。

約1時間で城端駅に到着です。構内は2面2線ですが、私の訪問時はほぼ1番線のみの運用でした。2019年に改修されて、2番線も運用されているようです。

城端線は盲腸線で、城端駅は終着駅です。線路の終端が見えます。

2015年当時の駅舎です。2019年に市が主導して駅舎が改修されています。城端地区は某アニメの舞台になったこともあり、アニメキャラの姿があちこちに点在しています。

さて、周辺を散策してみようと思います。

城端駅の徒歩圏内に観光スポットは多くありません。真言宗城端別院善徳寺の寺内町である城端地区で訪れるべき場所は、やはり善徳寺でしょう。山田川を渡り、お寺が見えてきます。

800m徒歩15分くらいで善徳寺に到着です。

私の訪問時は、境内の改修作業の真っ最中で、建物が覆われている場所が多かったです。

さて、駅に戻ってきました。夕刻になり、西日がさしてきています。高岡行きの車両が到着しました。

新高岡駅までの切符を購入しました。

車内はがらがらです。ローカル線終着駅はこんなものなのでしょうか。

新高岡駅に到着しました。新幹線に乗り換えて関西方面を目指します。今回の旅はこれで終了です。

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まとめ

2015年に富山県のJRローカル線を旅してきました。孤立路線となっているJR氷見線・城端線を走破する旅です。私の訪問したのはベル・モンターニュ・エ・メールという観光列車の発表前で、各駅に停車するローカル線の旅でした。

ローカル路線は本数が少ないので、途中下車の旅はなかなか難しいです。全線走破して終着駅周辺を散策するのが限界ですね。盲腸線の場合は同じ路線を戻ってくる必要があることもネックになります。

関西から富山の距離もあるので、なかなか訪問するのも難しいです。金沢駅でJR在来線から新幹線に乗り換える手間がありハードルが高くなっています。コロナ禍のころは新幹線とサンダーバードの連絡ができていませんでしたしね(2023年現在かなり解消されています)。伊丹空港や関西空港からの便もないので、どうしても鉄道に頼らざるをえません。

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