【国内鉄道旅】2024年 敦賀まで延伸した北陸新幹線に乗ってみた 敦賀駅と新幹線つるぎ

はじめに

2024年春、北陸新幹線の西側が金沢駅から敦賀駅まで延伸しました。約125km距離が延び、起点駅の高崎駅から約470kmの路線になりました。

2024年、新幹線延伸に伴い、福井は熱いです。福井駅も新駅舎に改修され、駅舎内のくるふ福井駅、西口駅前のFUKUMACHI BLOCKなど、商業施設もぞくぞくオープンしています。

新幹線開業効果が出ているのかどうかわかりませんが、福井駅前は多くの人でにぎわっています。

この記事は、2024年春の福井旅行で北陸新幹線に乗車した記録です。

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大阪からサンダーバードで敦賀駅へ

旅の出発はJR新大阪駅です。なぜ大阪駅じゃないのかという突っ込みもありそうですが、単純に私用の影響です。

10:46発、特急サンダーバード17号敦賀行きです。たぶん683系車両です(681系とかなり似ているので、私には判別困難)。

L特急雷鳥の後継として誕生した特急サンダーバードですが、かつては魚津・富山・和倉温泉まで運行していたこともありますが、2024年3月の北陸新幹線敦賀延伸に伴い、大阪ー敦賀間のピストン輸送列車になりました。

大阪ー敦賀間を1時間30分くらいで25往復しています。走行区間がどんどん短くなってサンダーバード用の681系、683系の車両が余ってきました。そのため、しらさぎ、くろしお、福知山方面特急(きのさき等)などに転用されています。

北陸新幹線延伸で、関西から福井や金沢に向かうには乗り継ぎが必要になりました。もちろん新幹線利用なので、料金もアップです。新幹線の乗継割引も廃止になって、乗り継ぎの面倒さも加わり、「ふんだりけったり」という意見もあります。

写真は2015年

グリーン席は1列1+2席です。敦賀までのチケットはe北陸乗継チケットレスという割引を利用したのですが、グリーン車の設定はありません。この旅では指定席利用でした。

指定席は2席-2席の1列4席になります。

各席にはひじ掛けにミニテーブルが付いています。

前の席の背部に、ミニポケットとテーブルが付いています。

ポケットの中には、敦賀駅での新幹線乗換案内が入っていました。乗り換え時間は最短だと8分しかないので、かなり大事です。

車両デッキにはトイレもあります。

新大阪駅の出発時点で、乗客は2割程度しかいませんでした。京都駅で多くの乗客があり、6割程度の乗車率になっていました。

大阪発敦賀行きのサンダーバードは、新大阪駅、京都駅しか停車しません。往年のサンダーバードと比較すると隔世の感があります。

車内で、新大阪駅の構内で購入した焼肉弁当(1,420円)をいただきました。わりといい値段しますね。

サンダーバードは東海道線(京都線)から湖西線に入ります。進行方向右手に琵琶湖畔が見えてきました。

近江塩津駅から北陸本線に入り、峠に差しかかります。

近江塩津駅の次になる新疋田駅は福井県の駅です。

この先、有名なトンネルループ線(鳩原ループ線)です。急勾配を列車が上るために設置された路線です。トンネル内なので車内から写真に撮ってもよくわからないので、いい感じにお伝え出来ないのが残念ですね。

このようなループ線は日本各地にあります。ちなみに、肥薩線のループ線記事はこちら↓

鉄道ではないですが、木次線おろちループ線記事はこちら↓

敦賀市街に入ってきました。右側に北陸新幹線の敦賀車両基地が見えます。

サンダーバードに並走して、新幹線車両も走行していました。

敦賀駅に到着しました。隣のホームに駐留している列車は、米原からきた特急しらさぎと思われます。

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敦賀駅で北陸新幹線に乗り換え

敦賀駅は北陸本線の最北端駅になります。新潟の直江津駅まで延びていた北陸本線も、北陸新幹線の開業により順次第3セクターに移管し、2024年現在では米原ー敦賀間の約46km12駅しか残っていません。

敦賀駅からのJR線は小浜線と北陸新幹線があります。旧北陸本線はハピラインふくい線として第3セクターによる運行となります。

2010年当時の敦賀駅です。当時は「日本海」や「トワイライトエクスプレス」といった寝台特急が運行していて、敦賀駅で機関車の付け替えが行われていました。

こちらは2013年にトワイライトエクスプレス車内から見た雪の敦賀駅です。

これらの旧ホームは、新幹線やJR特急ホームより西側にあります。ハピラインふくい線やJR小浜線、JR北陸本線(特急を除く)のホームとして利用継続されています。

サンダーバードが到着した31・32番ホームは降車専用ホームです。エスカレータで2階に昇ります。

2階コンコースです。新幹線乗換口があります。わたしの利用したe北陸乗継チケットレスだと、改札から駅舎外に出ることができません。

敦賀駅舎もリニューアルしたので、外装も見てみたいところですが、乗継時間も限られているので、新幹線改札に急ぎます。

まっすぐ進むと新幹線改札です。右側の人の流れは、新幹線から在来線へ乗り継ぐ方々ですね。

右側下層の33・34番ホームが、米原方面のしらさぎ、大阪方面のサンダーバードの出発ホームになります。

足元のオレンジラインはしらさぎへ、ブルーラインはサンダーバードへの乗り継ぎ客のための動線です。

とにかく、スムーズな乗客乗継のためにかなり労力を注いでいます。新幹線敦賀駅構内は新幹線福井駅より圧倒的に広く、案内のスタッフも大勢常駐しています。わからなければ、人の流れについて行けば間違わないです。

新幹線改札を通過します。わたしの利用したe北陸乗継チケットレスは、交通系ICカードに新幹線特急情報も紐づけされているので、ICカードをタッチするだけで通過できます。

e北陸乗継チケットレスは東海道・山陽新幹線のEX予約専用ICカードと違い、改札で乗車号車や席の情報がプリントアウトされません。席の情報は自分できちんと確認できる書類を持っておく必要があります(あるいはスマホ端末内の情報を)。

12:03に敦賀駅に到着し、12:17のつるぎ18号金沢行きに乗車予定です。

エスカレータで3階新幹線ホームに昇ります。新幹線ホームは11~14番の2面4線の高架ホームになります。

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北陸新幹線 E7系つるぎに乗車

E7系つるぎ18号金沢行きです。北陸新幹線は全て12両編成です。

最も大阪側の12号車がグランクラスです。JR EASTの文字が入っていて、JR東日本のE7系ということがわかります。JR西日本管内の運行なのに、W7系(JR西日本車両)ではなくE7系なんですね。

つるぎのグランクラスはシートのみのサービスでアテンダントは付きません。

グランクラスは1列2+1の3席しかありません。

2015年撮影 北陸新幹線「はくたか」W7系グランクラス

新幹線は標準軌で横幅が広めなのに、さらに3席だけという、ぜいたくな仕様です。

デッキは飾り柱で豪華に彩られています。春のイメージの桜とツグミ、夏のイメージの黒百合と鮎です。他に秋と冬もあります。

次の11号車はグリーン車です。

1列2+2席です。在来線のシートより広々としています。各席に電源がありますし、読書灯も設置されています。

デッキには多目的トイレ、洗面、大型荷物の収納などがあります。

普通車です。1列2+3席で、N700系の普通席と同様です。

シートピッチは104cmとのことで、N700系と同じですね。全席にコンセントが配備されています。

前席の背部には、シートポケットとドリンクホルダーが付いています。

繁忙期というわけではないので、乗客は3割程度でしょうか。乗客のほとんどがしらさぎとサンダーバートからの乗り継ぎ客になりますが(そもそもつるぎは従来のサンダーバードの新幹線区間乗継用の設定)、12両分の席はオーバースペックと言っていいでしょうね。普通車は、詰め込めば100人くらい入りますから。

乗客の立場からすると、席を広々と利用できます。横2~3席を占有できますからね。

今回の旅では、敦賀から福井まで乗車予定です。わずか17分の旅ですから、普通席で十分です(e北陸乗継チケットレスにグリーン車の設定が無いのもありますが)。

北陸新幹線は防音柵がほぼ全線にわたって設置されているので、車窓を楽しむことが難しいです。長距離トンネルも多いですしね。窓側の席を確保するメリットが乏しいです。

ちょっとくらいは景色が見えるので、全くダメというわけではありません。

越前たけふ駅を通過しました。新幹線の速度だと、どうしても写真がぶれてしまいますね。

つるぎは全駅停車するものや主要駅だけ停車するものがあり、事前に停車駅を確認しておく必要があります。

福井駅が近づいてきました。

12:34福井駅に到着です。福井駅の新幹線ホームは1面2線しかなく、速達列車の退避設備はありません。

どんなに小さな新幹線駅でも2面2線あるのが普通です。1面2線の新幹線駅はかなり珍しいと思います(東海道本線の三島駅も1面2線らしいです)。

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割引運賃とe北陸乗継チケットレス

ここで、北陸新幹線延伸による乗車料金に関して考えてみましょう。

大阪・金沢間の料金は、敦賀延伸以前だと7,790円です。これが9,410円にアップしました。

大阪から 正規料金 Web早得7 Web早得14 e北陸乗継
チケットレス
金沢 9,410円 8,460円 7,980円 8,500円
福井 7,290円 6,100円 5,740円 6,600円

どの割引切符を使っても高くなることは仕方ありません。早得は早期割引なので、直前購入はできません。私のように、直前まで予定がわからない業務をしている者にとっては、e北陸乗継チケットレス一択です。

e北陸乗継チケットレスはちょっとややこしいキップですが、当日まで購入可能です。まず、J-WESTカード(JR西日本発行のクレジットカード)会員以外は利用できません。事前にe5489(JR西日本のWeb販売)でキップを購入し、交通系ICカード(ICOCAなど)の紐づけが必要です。

交通系ICカードさえあれば、基本的にはチケットレスです。直前まで予約便の変更も可能です。発駅から敦賀までの乗車料金は必ずICカードからの引き落としになります。新幹線改札もICカードが無いと通過できません。

交通系ICカードは200km以上の乗車では利用できないことがあります(JR西日本のWebサイトにも書かれています)。大阪近郊区間内と敦賀の間なら200kmを越えてもOKみたいですが、福知山(兵庫県)や白浜(和歌山県)から乗り継ぐ場合はアウトです。長距離乗車する際には注意しましょう。

ルールがややこしいので注意しましょう。ちなみに自験例ですが、大阪近郊区間外の在来線特急停車駅(福知山など)から新大阪駅で新幹線に乗り継ぐ際、ICカードで乗り継げずに乗り遅れたことがあります。

先に書きましたが、e北陸乗継チケットレスは指定席情報が改札でプリントアウトされないので。事前に情報を確認しておきましょう。

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まとめ

2024年春、敦賀駅まで延伸した北陸新幹線で福井に向ってみました。サンダーバード17号を利用した場合、新幹線延伸前は1時間51分、延伸後は1時間52分です。あらら、遅くなってるじゃん。サンダーバード自体も2分所要時間が延びています。

福井の方々にとってのメリットは、東京まで乗り換えなしで行けるようになったことですね。デメリットは大阪まで乗り換えが必要になったことでしょうか。福井から東京に行くには米原で東海道新幹線に乗り継いだ方が早いですし、一長一短といったところでしょうか。

まあ、私のように、新幹線の興味だけで福井へ行くような人もいるでしょうから、観光が多少活性化すると思います。乗継が面倒だということは否めませんが。

次の記事で、さらに旅していきたいと思います。

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