世界一周航空券に関していろいろ解説しているこちらのブログ。コロナ禍が世界中で蔓延している状況では世界一周航空券を利用するなんて夢のまた夢です。
ところで、2020年3月に、ANAが爆裂キャンペーンを発表しています。2021年春プレミアムポイント2倍キャンペーンです。従来の上級会員資格取得より、格段にハードルが下がっています。残念ながら国内線のみが対象なので世界一周航空券は利用できませんが、50,000プレミアムポイントを獲得するなら今です(ただし、コロナ感染予防には気をつけましょう)。
スポンサーリンク
目次
1.2021年春プレミアムポイント2倍キャンペーンの条件
航空会社の上級会員になるには、飛行機にのってマイレージポイント(会社によって呼び方は違いますが)を獲得する必要があります。ANAならプレミアムポイント(PP)と呼びます。5万ポイント取得すれば、半永久的に上級会員になれるステータスを獲得できます。ANAならプラチナといったステータスですね。
プラチナ会員になると、Super Flyers Card(SFC)会員になる権利が発生します。会員になるには、専用のクレジットカードを発行する必要があります(審査もあります)。いったんSFC会員になると、クレジットカードを維持するだけで(年会費を払い続けるだけで)、プラチナ相当の会員サービスを受けることができます。
このマイレージポイント5万ポイントというのは、搭乗距離や獲得マイルと少し違います。ただ、PPは、搭乗距離から算出されるため、基本的には長距離路線に乗った方が獲得ポイントは多くなります。路線やチケットの種類によって獲得ポイントに修正が加えられます。
PPは1年間(1月~12月の間)で貯める必要があります。また、5万ポイントのうち、半分にあたる2.5万ポイントは、ANAグループ便搭乗で獲得する必要があります。
さて、今回のキャンペーンの達成条件です。
2021年春プレミアムポイント2倍キャンペーン
キャンペーン概要
ANAおよびANAグループ運航国内線を、対象運賃のご搭乗で獲得されたプレミアムポイント数を通常の2倍積算いたします。
対象搭乗期間
2021年3月22日(月)から2021年6月30日(水)まで
※2021年9月30日まで延長
対象路線
ANAおよびANAグループ運航の国内線全路線
※提携航空会社が運航するコードシェア便は、ANA(NH)便名で予約・搭乗した場合のみ対象です。
対象運賃
マイル積算率75%以上の国内線運賃
ANA公式HPより引用
事前に参加登録は不要です。ANAマイレージクラブ会員ならOKです。期間中は自動的にボーナスPPが付与されると考えていいでしょう。コロナ禍の程度次第では、早期にキャンペーンが終了する可能性があります。
スポンサーリンク
2.プレミアムポイントの獲得方法とルール
基本的にプレミアムポイント(PP)は飛行機に乗らないと獲得できません。PP獲得のキャンペーンはほとんどありません。上級会員ステータス獲得者に、2ヵ月程度の間、5-10%程度のPPをボーナスで付与するキャンペーンが毎年実施されていますが、PP獲得が楽になるというほどではありません。
ここで1つ注意点があります。ダイヤモンドだと10万PPのうちANAグループ便が5万PPでOKです。プラチナだと5万PPのうち2.5万PPがANAグループ便、ブロンズだと3万PPのうち1.5万PPがANAグループ便です。残りの分は、ANAグループ便以外のスターアライアンス系航空会社に搭乗することで獲得してもいいですが、ANAグループ便が半分程度必須なのを念頭に置きましょう。
今回のキャンペーンは国内線のANAグループ便です。すなわち、ANA・ANAウイングス・エアージャパン運航便あるいはANA便名の国内線コードシェア便(IBEXエアラインズ、AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤーおよびオリエンタルエアブリッジが運航する日本国内のコードシェア便で、ANA便名にて予約・搭乗の場合のみ)です。
対象は国内線のみなので、国際線は対象外になります。世界一周航空券では国際便がほとんどなので、今回のキャンペーンを利用するのはメリットが乏しいことになります。
上級会員になるための修行をされている方々の間では、費用として1PP獲得あたり10円以下ならまずまずといわれているようです。5万PP獲得に40万円~70万円ぐらいが相場のようです。
スポンサーリンク
3.プラチナ会員を目指す方法をシミュレーションしてみた
実際に実行できるかは家庭・職場環境次第だと思いますが、せっかくですので今回のキャンペーンを利用してプラチナ会員を目指す方法をシミュレーションしてみましょう。今回は期間が短いので、早く、少なくがキーワードになります。
プラチナ会員を目指すなら5万PPが必要です。2021年はANAマイレージクラブ会員なら初回搭乗時に3,000PPのボーナスがつくので、実質4.7万PPを目指せばOKです。
長距離路線をプレミアムクラスで
PPを最も多く獲得できるチケット「ビジネスキップ」を利用してみましょう。ちょっと高いですが、プレミアムクラスで利用するとパワーが爆発します。
長距離路線例とすれば(プレミアムクラスビジネスキップ)
・千歳→那覇 75,340円 4,591PP×2 8.2円/PP
・羽田→石垣 72,540円 4,072PP×2 8.9円/PP
・羽田→宮古 68,740円 3,874PP×2 8.9円/PP
・羽田→那覇 55,860円 3,352PP×2 8.3円/PP
なかなかコスパがいいです。千歳→那覇便は、2021年はゴールデンウィークのみしか運行していないようですし、同日往復利用が難しい路線です。他の路線は同日往復利用ができるので、一気に加算することができます。
たとえば、羽田と那覇を往復した場合。7往復で46,928PP獲得できます。72PP足りませんが、ほとんど達成できちゃいます。
ANAの公式HPからチケットを予約する場合、同日同路線同方向の予約があるとアラートに引っかかります。同日に羽田・那覇2往復のチケットを購入するのは、Webサイト上では難しいです。できないわけではないようですが、直接コールセンターと交渉が必要になるので、あまりおすすめできません。
ということで、羽田ー那覇往復、羽田ー石垣往復を同日にすると、1日29,696PPになります。なんと、2日8レグで5万PPを超えてしまいます。ちょっと多すぎるので、1往復は鹿児島にしてもいいかも。
ビジネスキップだと、発売席数が限定されているANA VALUEのチケットとはちがい、残席全て予約することが可能です。予約も容易ですし、変更も容易です(2021年6月30日搭乗分までは、ANA VALUEでも変更手数料無料です)。ANAカード所持者しか利用できないチケットですが、SFCを目指しているのなら、カード契約しているはずですよね。
ビジネスキップは価格が高めなので、コスパを追求するなら、通常の修行?のように、ANA VALUEやANA SUPER VALUEいいと思います。ANA VALUEだと普通席で75%のPPになるので(プレミアムクラスで125%)、どうしても必要な登場回数が増えてしまいます。時間に余裕があったり、そもそも飛行機に乗るのが大好きな方なら、ANA VALUEがおすすめになります。
ANA SUPER VALUEは、75日前という早い時期から発売されるチケットで、長距離便でもかなり安く買えたりします。搭乗ポイントがつかないので(ANA VALUEだと400PPつきます)PPは低くなってしまうのが難点です。また、プレミアムクラスの発券がないので、狙うなら当日アップグレードに賭けるしかありません。
プレミアムメンバーステイタス2021獲得チャレンジとの兼ね合いは
ANAでは「プレミアムメンバーステイタス2021獲得チャレンジ」というキャンペーンも実施しています。
目標ステータス | 通常条件 | キャンペーン条件1 | 条件2 | 条件3 |
ダイヤモンド+モア | 設定なし | 15万PP | 7サービス | 600万円決済 |
ダイヤモンド | 10万PP | 8万PP | 4サービス | 400万円決済 |
5万PP | 7サービス | 600万円決済 | ||
プラチナ | 5万PP | 3万PP | 7サービス | 600万円決済 |
ブロンズ | 3万PP | 1.5万PP | 4サービス | 400万円決済 |
条件1~3を全て達成する必要があります。条件3はANAカードで1年間(2020年12月16日(水)~2021年12月15日(水))に必要な決済です。ええ、普通に生活していると無理ですね。そもそも、年収2,000万円を超える高額所得者向けのキャンペーンだということがわかります(年収2,000万円でも税金で半分は飛んじゃうのでぎりぎりでしょう)。
サービスとは、ANAのふるさと納税、ANAの保険、住まい de MILE、ANA STORE @SKY(あるいは国際線機内販売)、空港内店舗(ANA FESTAあるいはANA DUTY FREE SHOP)、ANAショッピング A-style、ANAトラベラーズ、ANAマイレージモール、ANAカードマイルプラス、ANAマイレージクラブモバイルプラス、マイルが貯まるその他加盟店、以上11サービスのうち必要サービス数を利用する必要があります。太字で書いた7サービスが、なんとか達成可能です。
3万PPで7サービス達成と600万円決済すれば、プラチナステータスを獲得できます。3,000PPの初回搭乗ボーナスがあるので、1日でプラチナステータスになることができます。
この場合、どうしても600万円を決済することがハードルになってしまいます。月々50万円くらいでしょうか。普通に生活していて、業務用を除いて、月に50万円をカード決済で使うのは難しいです。
高額製品といえば、自家用車や家などでしょうか。カード決済は基本的に断られます。業者がカード会社に支払う決済手数料がばかにならないからです。商品券や換金性の高い貴金属、電化製品は、カード会社から目をつけられることがあります。お勧めできません。税金をカードで納付する方法もありますが、会社員は所得税などが源泉徴収されてしまうので利用が難しいです。
こうなると、個人事業主あるいは自己決済可能な出張族以外は達成が難しいですね。支払いを1つのカードに集中させるのも限度があります。正直なところ、プレミアムポイントより、ANAカード決済の金額的ハードルの方が断然高いです。うまく利用するのは無理かな。
スポンサーリンク
まとめ
2021年春のプレミアムポイント2倍キャンペーンは激熱です。ただ、コロナ禍の影響でいつ終了になるかわかりません。とりあえず予約をかけておけばOKかもしれません。
実際のところ、コロナ禍がどうなるかわからないし、感染リスクがあるので、おすすめしにくいです。こればかりは自己責任だけで済まない面もありますからね。