はじめに
鉄道好きで弾丸航空旅行好きの私が、ハイブリッド企画を始めてみました。空港連絡鉄道を順番に紹介していきたいと思います。
空港連絡鉄道とはWikipediaさんによると「旅客空港と都市とを結ぶ鉄道」とのことです。空港周辺の主要都市と空港ターミナルビルの間に敷設された鉄道路線で、その敷設目的は定時性と人の大量輸送を確保して短時間でアクセスできるようにするためと考えられます。駅からターミナルビルまで短時間で歩ける距離でないと意味がありません。
2025年現在、空港にアクセスする手段として鉄道を選択することが妥当な路線を空港連絡鉄道として列挙しました(私の主観です)。
2025年現在の空港連絡鉄道
・羽田空港 京浜急行電鉄空港線と東京モノレール羽田空港線
・成田空港 成田空港高速鉄道(JR東日本成田線、京成電鉄京成本線・成田空港線<成田スカイアクセス線>)と京成電鉄(京成東成田線、芝山鉄道芝山鉄道線)
・伊丹空港 大阪モノレール
・関西空港 JR関西空港線と南海空港線
・新千歳空港 JR千歳線(空港支線)
・中部国際空港 名古屋鉄道空港線
・福岡空港 福岡市地下鉄空港線
・那覇空港 沖縄都市モノレール沖縄都市モノレール線<ゆいレール>
・仙台空港 仙台空港鉄道仙台空港線
・神戸空港 神戸新交通ポートアイランド線
・米子空港 JR西日本境線☆
・宮崎空港 JR九州宮崎空港線
この中で、米子空港駅はかなり特殊です。JR境線の方が先にあって空港があとから建設されたため、空港のために敷設された路線ではありません(空港の拡張に鉄道路線が妨げになるため路線が移設された経緯はあります)。ターミナルビルに直結していないため駅から米子空港ターミナルビルから徒歩8分かかるので、正直なところ鉄道連絡鉄道としては弱い印象です。
大阪モノレールも、大阪市内中心部に駅が無く、大阪北摂エリア(茨木・高槻方面)との連絡路線となっていて、例外的な存在です。
成田空港東成田駅は開業時点では空港のターミナル駅でした。2025年現在、東成田駅は第2ターミナルと直結していますが徒歩8分くらいかかります。
上記に記載していない、鉄道駅から徒歩圏内(30分以内)の空港は以下の通り
鉄道駅から徒歩圏内の空港(2025年現在)
女満別空港 JR北海道石北本線 徒歩25分
山口宇部空港 JR西日本宇部線 徒歩10分
岩国空港 JR西日本山陽本線 徒歩25分(同区間にバスあり)
山口宇部空港は公式HPにアクセス手段の一つとして鉄道が挙げられています。岩国空港の場合は通常バス利用です。女満別空港で歩く方は少ないですが、無くはありません。
ちなみに、花巻空港駅は花巻空港から距離があり、徒歩1時間近くかかるので徒歩アクセスとしては厳しいです(リムジンバスが運行しています)。
前置きが長くなりましたが、第1回のこの記事では、2025年春に訪問した仙台空港鉄道仙台空港線を紹介します。
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仙台空港鉄道仙台空港線とは
仙台空港鉄道は仙台空港と宮城県の県庁所在地仙台市を結ぶ空港連絡鉄道です。宮城県などの地方公共団体とJR東日本などの関連する団体が拠出して立ち上げられた第3セクターです。
設置目的が空港連絡鉄道なので、路線も仙台空港線のみです。正確にはJR東北本線名取駅から仙台空港駅を結ぶ約7kmの路線になります。仙台空港駅~仙台駅の区間を「仙台空港アクセス線」と呼んでいるようです。
全列車がJR東北本線仙台駅まで乗り入れていて、交通系ICカードが普通に使えるので、JR路線と勘違いしてしまいがちですが(車両管理もJR東日本がしている)、仙台空港線はJRとは別会社路線です。青春18きっぷなどの多くのフリーきっぷで利用できないので注意しましょう。

仙台駅から仙台空港駅まで、各駅停車で約25分、快速で約17分です。以前は競合するリムジンバスがあったのですが、所要時間が30~40分と長いためあまり利用者が多くなかったようです(2024年以降運休中)。仙台駅からのアクセス手段として鉄道がほぼ独占状態です。
仙台空港アクセス線に乗る

仙台空港から仙台空港アクセス線に乗車しました。
伊丹発のNH739便で到着、遅延もあって時刻は21:30ごろ。仙台空港ターミナル内もひとはガラガラでした。2階国内線チェックンカウンター前に、鉄道駅に続く高架歩道があります。

ターミナルビルから仙台空港駅まで徒歩5分くらい。空港ターミナルビルから直結ですが、思ったより歩きます。改札はJRの改札と言われても違和感がない仕様です。

駅ホームは1面2線。終着駅なので、2線とも端は車止めになっています。

駅名標です。JR東日本とほとんど一緒の表記で、ブルーのラインになっています。

今回乗車するのはJR車両ですね。E721系500番台です。
仙台空港鉄道の自社車両も運行していますが、JR車両と相互乗り入れして仙台駅~仙台空港間を運航しています。仙台空港鉄道の車両も同じ構造です(SAT721系と呼ばれ、外装は少し違います)。

座席はクロスシートがメインになっています。

名取駅に到着しました。ここまでが仙台空港鉄道です。列車はそのまま東北本線に乗り入れて仙台駅へ向かいます。JR東日本管内を走行中、車内放送はJR東日本と同じです。

仙台駅に到着です。各駅停車だったので、所要時間は25分です。

東北本線に乗り入れる各路線とホームを共有しています。

宮城県の中心地、仙台駅に到着しました。
まとめ
2025年春に利用した仙台空港鉄道仙台空港線を紹介しました。仙台駅からの空港アクセス手段として、運行本数が多く所要時間も短いため便利です(というか、ほぼ一択)。
仙台空港は都市部から近いので、空港としての利便性は優秀です。関西圏からのフライトも多いですが、首都圏在住の方にとってはあまり縁のない空港かもしれません(コロナ禍のごたごたで成田便が廃線になり復活していません)。