日本人にとって憧れの海外スポット「ハワイ」。2025年エクスペディアのゴールデンウィーク人気ランキングで3位、2025年日本旅行の人気ランキングで5位と、円安の影響で若干人気を落としていますが、根強い人気を誇る観光地です。
実際にハワイを訪問するにあたって、どの航空会社を利用した方が便利だったりお得だったりするのでしょうか。各社比較してみました。
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目次
日本・ハワイ路線の現状 2025
2025年現在就航中のホノルル路線
羽田 JAL2便 ANA1便、ハワイアン航空2便、デルタ航空1便
成田 JAL1~2便、ANA1~2便、ジップエア1便
関西 JAL1便、ハワイアン航空1便
中部 JAL曜日限定
福岡 ハワイアン航空
以前はエアアジアXやスクートなどもホノルル・日本路線を運航していましたが、2025年現在5社まで減少しています。
2024年まで、羽田あるいは成田からハワイ島コナ空港へのJAL便やハワイアン航空便が運航されていましたが、2025年の運航予定はありません。ハワイ離島に向かうには、ホノルル空港から乗り継ぎが必要です。
離島便にはハワイアン航空とサウスウエスト航空があります。日本からハワイ離島(ハワイ島やカウアイ島など)を目指す場合、ホノルル空港で乗り継ぎになります。
日本地域別の現状
首都圏はホノルルに向かう選択肢が多いです。羽田・成田からホノルル直行することができます。
関西圏は、JALあるいはハワイアン航空が、中部はJAL便が、福岡はハワイアン航空が路線を維持しています。以前は、デルタ航空やハワイアン航空が多くの路線を持っていましたが、コロナ禍を契機に撤退しました。
したがって、首都圏以外では東京乗り継ぎでホノルルに向かうケースが多いと思います。乗り継ぎの場合、乗り遅れリスクを避けるために一括発券をお勧めします。成田はLCCネットワークが発達していますが海外便との乗り継ぎ発券が難しいので、どうしても羽田乗り継ぎになりやすいのが現状です。
ホノルル路線の航空会社別ポイント
ハワイの観光地化は、20世紀にJALが積極的に推し進めてきました。2019年ANAのフライング・ホヌの登場で、首位の座が揺らぎつつある現状です。
ホノルルには、JAL、ANA、ハワイアン航空、デルタ航空、ジップエアが就航しています。
JAL
JALの専売特許になっていたホノルル路線ですが、ANAの輸送量に後塵を拝する状況になっています。
JALのアドバンテージポイント
JALOALOアプリでHiBusアラモアナルートが無料利用可能
※ビジネスクラスならダイヤモンドヘッドルートも利用可能
ステータス会員ならホノルル空港ラウンジも使える
ハワイアン航空便でJALマイルがたまる
JAL便はエコノミークラスやプレミアムエコノミーでも機内WiFiを1時間無料で利用可能です。
JTBが運用するHiBus(写真はダイヤモンドヘッド路線なのでJALビジネスクラスで利用可)
ホノルル市街地で利用できる無料トロリー(HiBus)が便利ですね。ホノルル動物園~アラモアナショッピングセンター間を自由に乗り降りできます。
ワイキキトロリー・ピンクライン
ほぼ同じルートをワイキキトロリー・ピンクラインも運行していて、JCBカードを持っていれば自由に利用可能です。だから、必ずしも必要なサービスというわけではありません。HiBusはJTBの運営なので、JTBツアー予約ならJAL便でなくても利用可能なことも多いです。
ホノルル空港サクララウンジ
JGCなどのJALステータスを所持していれば、ホノルル空港のサクララウンジが利用可能です。ステータス会員はJAL利用メリットはあると思います。ホノルル空港にはJALダイヤモンド・ファーストクラス用ラウンジが無いので、JALダイヤモンド会員はJGC会員と同じラウンジになります(羽田や成田ではファーストクラスラウンジがあります)。
チャリーズタクシー
JAL便利用者にはチャリーズ・タクシーなどのホテル送迎定額サービス(ワイキキ44USドルチップ税込)が提供されていますが、通常予約(ワイキキ38USドルチップ税別)とあまり差がありません。
ホノルル空港のボーイングB787-9
離島便でハワイアン航空を利用するとJALマイルが貯まります。ただし、JALステータス会員でもハワイアン航空のラウンジは利用できません。
JALまとめ
ホノルルでトロリーを無料利用可能、ただし代替手段もあるから必須ではない
ステータス会員はホノルル空港ラウンジが利用可能だが、ファースト用はない
ハワイアン航空離島便でJALマイルが貯まる
ANA
フライング・ホヌの導入で大量輸送可能になっています。成田便のプレミアムエコノミー席の数は圧巻です。ホノルルにラウンジを新規開設し、ワイキキ街中ラウンジもオープンさせています。
ANAのアドバンテージポイント
ANAアプリでANAエクスプレスバスが無料利用可能
ワイキキのマハロラウンジが無料利用可能
ステータス会員ならホノルル空港ラウンジも使える/ファースト用もあり
機内もハワイアンな雰囲気満載
ANAのホノルル便は、羽田便・成田便ともにハワイアンな雰囲気満載の機内です。搭乗してすぐにハワイにいる気分にさせてくれます。リゾート客にはおすすめですね。逆にリゾート以外で利用するなら引いてしまうかもしれません。エコノミークラスやプレミアムエコノミーでもテキストメッセージの送受信は無料WiFiで利用可能です。

ANAエクスプレスバス
ワイキキ市街とアラモアナをノンストップアクセスできるトロリーバスが便利です。途中下車できないので小回りはききませんが、ノンストップなので速いです。土曜日はカカアファーマーズマーケットに行くこともできます。
小回りが利かない分はワイキキトロリー・ピンクライン(JCBカードで無料利用できるトロリー)で補完することができます。逆に言うと、JCBカードがあればANAエクスプレスバスはいらないかもしれません。
ワイキキ市街地にあるマハロラウンジでは、ジュースなどのサービスを受けることができます。こちらは楽天カードを持っていれば楽天ラウンジが、JCBカードを持っていればJCBプラザラウンジが利用できるので補完可能です。
ホノルル空港のANA SUITE LOUNGE
SFCなどのANAステータスを所持していれば、ホノルル空港のANAラウンジが利用可能です。ステータス会員はANA利用メリットはあると思います。ホノルル空港にはANA SUITE LOUNGEもあるので、ANAダイヤモンド・ファーストクラスの方はさらに上質なサービスを受けることができます。
ホノルル空港のA380 ANA3号機サンセットオレンジ
ANAとハワイアン航空は部分提携していて、ANAサイトでハワイアン航空運航の離島便も一括で発券できます。ただし、ハワイアン航空搭乗分はANAマイルが貯まらないし、ハワイアン航空ラウンジは利用できません。
ANAまとめ
ホノルルでトロリーを無料利用可能、ただし代替手段もあるから必須ではない
市街地でラウンジサービスを受けることができるが代替手段あり。
ステータス会員はホノルル空港ラウンジが利用可能、ファースト用もある
ハワイアン航空便も一括発券できるがあまりメリット無し
ハワイアン航空
ハワイの地元航空会社です。日本路線をかなり重視していて、コロナ禍前は千歳など日本各地へ路線を運航していました。
ハワイアン航空のアドバンテージポイント
フルサービスキャリアの中では安い価格設定
機内WiFi無料
ステータス会員ならホノルル空港ラウンジも使える
機内もハワイアンな雰囲気満載
JALマイル獲得可能
もちろん機内に入った時からハワイアンな雰囲気が楽しめます。機内WiFiが無料なのも利点です。他のFSCより価格設定が低くなっているので、安くハワイに行きたいならおすすめです。
ハワイアン航空のステータス会員ならホノルル空港のラウンジが利用可能です。日本在住でハワイアン航空のステータスを獲得するのはかなり難しいですが、ハワイアン航空Platinum statusはラグジュアリーカード・ゴールドを所持すれば特典で付いてきます(2025年6月30日まで)。さらにアラスカ航空へのステータスマッチも可能なので、ワンワールド・サファイアも獲得可能です。
コナ空港のハワイアン航空ボーイングB717-200
注意点として、JALとハワイアン航空は提携しているのですが、JALステータスでハワイアン航空のフライトに搭乗してもラウンジは利用できません。JALマイルの獲得は可能です。
ホノルル空港第1ターミナル プルメリアラウンジ
ちなみに、日本路線とハワイアン航空離島路線の乗り継ぎを一括発券するメリットはあまりなく、乗り継ぎ空港で預け入れ荷物をピックアップすることが必要です。強いてメリットを挙げれば、一括発券された乗り継ぎの場合チェックイン手続きは不要になり、預け入れ荷物のタグもそのまま利用できます(ANA→ハワイアン航空のケースでも可)。
ハワイアン航空まとめ
エコノミーでも機内WiFi無料
ステータス会員はホノルル空港ラウンジが利用可能
比較的安い価格設定 JALマイル獲得可能
デルタ航空
アメリカの大手航空会社です。前身のノースウェスト時代は日本路線をかなり重視していて、関西や中部などの日本各地へホノルル路線を運航していました。2025年現在、羽田便のみの運航で、羽田発着枠確保のために維持している意味合いが強そうです。
デルタ航空のアドバンテージポイント
機内WiFi無料
ステータス会員ならホノルル空港ラウンジも使える
デルタ航空ではほとんどの機材で機内WiFiが無料になっています。ホノルル便は無料で利用できます。フルサービスキャリアなので、お食事等のサービスはきちんと付きます。
デルタ航空のステータス会員なら羽田やホノルル空港のラウンジが利用可能です。日本在住でデルタ航空のステータスを獲得するのはかなり難しいですが、デルタ航空ゴールドメダリオンはデルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードを所持すれば特典で付いてきます(初年度は無条件、次年度から年150万円の決済が必要)。さらにスカイチームのステータス会員資格にもなります。
羽田空港 デルタスカイクラブ
カード発行だけでステータス会員になれるのはかなりのメリットです。注意点として、クレジットカードによるステータス会員の場合、ベーシックエコノミー運賃でデルタ航空ラウンジ「デルタスカイクラブ」を利用することはできません。
デルタ航空まとめ
エコノミーでも機内WiFi無料
アメックスカードで取得したステータス会員は空港ラウンジが利用可能
ジップエア
JAL傘下のLCCです。成田空港を拠点に中距離路線を展開しています。2025年現在、成田便のみの運航です。2025年現在、ホノルル路線を運航する唯一のLCCです。
ジップエアのアドバンテージポイント
LCCらしい安い価格設定
機内WiFi無料
ジップエアでは機内WiFiが無料になっています。これは日系FSCにもないアドバンテージです。
LCCなので、一番安い価格で購入した場合、機内のお食事や飲み物、空港ラウンジサービスはありません。逆に言うと、有料でこれらのサービスを付加することができます。いろいろつけるとFSCの価格に匹敵してしまうこともあります。
LCCらしい廉価な価格設定で、上手に予約すれば片道3万円台から利用可能です。とにかく安くハワイに行きたいならジップエア一択です。
シートピッチは31インチ(約79cm)です。ANAやJALのエコノミーは33~34インチなので、やはり少し足元が窮屈かもしれません。大手LCCだと28~29インチのものが多いので、広めに設計されています。
アメックスカードなど特定のカードで、決済時に割引が発生するキャンペーンが不定期にあります。上手に利用するとさらに安くなりますね。
ジップエアまとめ
機内WiFi無料
安くホノルルに行きたいならおすすめ
2025年 どのフライトを選ぶか
どのフライトを選ぶかというのは、最終的には財布との相談になるかもしれませんが、サービス面をどこまで重視するかに尽きると思います。
FSC間で比較すると、ANAが一歩抜きんでています。機内サービス、機内雰囲気、現地サービスを総合すると最もおすすめです。A380という大量の席を抱えているので、特典航空券取得のハードルも低く、繁忙期を外せば予約は容易だと思います。
価格で勝負するなら、ジップエアですが、成田の立地とシートピッチに妥協できるかどうかにつきます。次点でハワイアン航空でしょうか。価格とサービスの兼ね合いになります。
海外旅行初心者は日系航空会社のFSCをおすすめします。機内の公用語が日本語になるのはかなり気が楽だと思いますし、飲食物も日本人向けになっています。日本路線なので、外資系でもかなり日本に寄せていると思いますが、やはり日系航空会社の安心感に代えがたいものがありますね。
ホノルル路線でJALのアドバンテージは無くなってきています。強いて言えば、ホノルルマラソンでJALランナーズテントが利用できることぐらいでしょうか。ホノルルマラソンに行くならJAL利用をおすすめします。
2025年 ハワイ・ホノルルの現況
2023年以降、毎年ハワイを訪問しています。2025年現在のホノルルはコロナ禍以前の活気を取り戻しつつあります。ホテル代は高騰しているうえに円安の影響もあり、それなりにお財布の負担も考慮しなければなりません。
コロナ禍以降、アメリカではフードコートのカウンター注文でタブレット式の店舗が多くなっています。コロナ禍の際に飲食店支援の意味合いもあってなされていた「カウンターオーダーなのにチップを払う」風習が、もう根付いてしまっているようです。タブレットにチップ欄があって、払わないわけにはいかない感じですね。実質、便乗値上げです。
ホノルルのホテルの朝食ビュッフェは、一部店舗で再開していますがコロナ禍以前には戻っていません。同様に、ホテルのクラブラウンジも閉鎖されたままです。SDGsといえば聞こえがいいですが、実質的にホテルのコスト削減なのでしょう。ヒルトンやマリオット系ステータス会員向けの朝食無料サービスは、アメリカでは対象外になります。
ハワイのホテルで朝食ビュッフェが実施されている主なホテル
モアナ・サーフライダー「ザ・ベランダ」
プリンス・ワイキキ「ワンハンドレッド・セイルズ・レストラン&バー」
ワイキキ ビーチ マリオット・リゾート&スパの「クヒオグリル」
ESTA2回目以降のアメリカ入国では、MPCアプリを利用して審査が簡略化されてスムーズに入国できるシステムがあります。ホノルル空港ではMPCレーンが設置されているものの、通常の審査が実施されるので、MPCレーンの待ち時間も審査時間も通常レーンとほぼ差が無く、あまり意味がありません。入国には60~80分(繁忙期は120分くらい)かかることを考慮して予定を立てましょう(一部ブログやSNSではスムーズに入国できるという情報がありますが、少し以前の話と思われます)。
アメリカ出国時のステータス会員用優先レーンは、コロナ禍を機に運用が休止されたままです。チェックインカウンターがオープンする9時前後は比較的列が短いですが、日本帰国便の集中する10時~12時はレーンがかなり伸びます。アメリカ出国に30~60分くらいは覚悟しましょう(出国審査は無いのですが保安検査場が混雑しています)。
ホノルル空港のラウンジ内も、10時~12時はかなり混雑します。
これらの情報は2025年春の比較的閑散期のはなしです。夏季休暇で人が多い時期はさらに悪化することが予想されます。ご注意ください。
まとめ
2025年現在、ハワイ・ホノルルに行くおすすめの航空会社を検討してみました。FSCではANAが一歩リード、価格面ではジップエア、バランスを取ってハワイアン航空といったところでしょうか。
ANAはホノルル便の特典航空券が取りやすいのもメリットです。ANAはJALに比べて予約システムが安定していたのですが、2025年春ごろから予約サイトが非常に不安定になって、スムーズに予約できなくなっています。システムがアマデウスに移行した影響と思われます。
Backしていないのに画面のBackをするなとか、別の画面を開くなとか、システム側の誤った認識によるエラーが出て予約に進めないことがしばしばあります。なかなか予約確定できずイライラするケースも。何とかしてほしいものです。