【世界一周解説編52】関西で航空会社のステータス会員を目指すなら JAL or ANA 【2026年版】

世界一周航空券と直接関係ありませんが、数多くのフライトに搭乗すればステータス会員を獲得できることもあります。関西在住の方が航空会社のステータス会員(JGCやSFC)取得を目指す場合、JALかANAのどちらの方がいいでしょうか。

ステータス会員になると、優先搭乗、預け入れ荷物可能量増加、ラウンジ利用、座席予約優先、マイル獲得増加など、さまざまなメリットがあります。これらを最大限に利用するためには、JALとANAのどちらに利用を集中させるかを考えることが大事ですね。

コロナ禍を経てステータス会員取得要件が大幅に変更され、2026年に入ってから、予約システムや就航便数などが大きく変化しました。

2026年6月現在のこれらの状況を踏まえて、ステータス会員取得の現況と選択方法を考えてみました(私個人で調べているので、漏れがあるかもしれませんがご容赦ください)。

世界一周解説編の前回記事はこちら↓

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1.2026年現在の日本航空会社を取り巻く現況

関西空港と日系航空会社 ~ANAの関西空港撤退~

2026年3月に関西空港のANA国内路線(正確に言うとANA WINGS路線)が羽田便を除き撤退しました。関西在住者にとってANAステータスの価値が軽減したことは否めません。

日本の航空会社は以前から関西空港国際線(に限らず地方国際線路線全般)を軽視しています。とりわけANAはその方針が鮮明です。

ANAはコロナ禍以前から首都圏重視の立場をとっていました。ANA国際線は羽田・成田空港以外の路線がほとんどありません(関西ー北京・上海のみ)。地方空港の国際線はコードシェア便に特化している現状です。

JALは関西にホノルル、バンコク、上海便を、中部にホノルル、天津便を、2026年2月から那覇ー台北便を新設しました(JTA運航ですが)。JALは地方発国際線もある程度運航しています。なにより、JALスタータス会員(サファイア以上)は、関西空港国際線のファーストクラスラウンジを利用できます(というか、関西空港のファーストクラス共用ラウンジ「KIX Lounge Premium」は、ほぼJALファーストクラスラウンジの仕様になっています)。

2026年現在、国際情勢の影響で近距離国際線や中近東路線を中心に運休が相次いでいます。関西空港では日系航空会社便は少なく、外資航空会社がひしめき合っていて、JALもANAも存在感がありません。

関西空港の中・長距離国際線が壊滅

関西空港は日本で2番目に国際線利用客が多い空港(1番は成田空港)です。しかし、その実態は東アジア地域路線ばかりで、中長距離路線は壊滅状態になっています。コロナ禍を経て、特にオセアニア、インド、インドネシア方面の路線がほとんど無くなるかLCCへの移管となっています。

神戸空港の国際線開放

2025年4月から、神戸空港でも国際線が就航しました。2026年6月現在、大韓航空(ソウル仁川)2便、チェジュ航空(ソウル仁川)1便、スターラックス(台北桃園、台中)各1便、エバー航空(台北桃園)1~2便が就航しています(他は長期運休中)。2026年9月からアシアナ航空の仁川便就航が予定されている他、エアロKが臨時の清州便などの運航実績があります。

神戸三宮からのアクセスは関西空港より神戸空港の方が良好です。需要もあるでしょう。ただ、関西圏という同じシェアの中で取り合う状況なので(しかも空港の運営会社は同じ)、規模(資本)の集中という意味では空港運営会社も痛しかゆしといったところでしょうか。

国際線空港ラウンジが2026年5月からオープンしています。名前は「Lounge KOBE」で国内線ラウンジの「ラウンジ神戸(英名Lounge Kobe)」と同じ呼び名になるのでややこしいです。

2.関西空港就航路線<国際線>

関西空港からアメリカ方面

目的地 JAL便 ANA便
ホノルル JL
(HA)
×
グアム × UA
ロサンゼルス JL ×
サンフランシスコ × UA
バンクーバー × AC

HA:ハワイアン航空(アラスカ航空に引継予定) UA:ユナイテッド航空

アメリカ方面はJALだとホノルルとロサンゼルスに行くことができます。ハワイが好きな方はJALの方がよさそうです。

※ハワイアン航空はJALと提携していますが、ワンワールドに正式加盟していないためJALステータス会員でも優先カウンターや手荷物優先などの優遇がありません(マイルは加算されます)。2026年春以降、アラスカ航空名となりワンワールド便となるため、ステータスサービスが利用できるようになります。

ANAは自社便はありませんが、UAの便がグアムとサンフランシスコに出ています。2025年3月からエア・カナダのバンクーバー路線が再開になり、夏季(6~10月)にはエア・カナダのトロント路線が運航しています。

コロナ禍前とあまり状況に変化はありません。アメリカ路線はJAL側に軍配が上がりますが、スターアライアンス系路線が充実してきています。

関西空港からヨーロッパ・中近東方面

目的地 JAL便 ANA便
ミュンヘン × LH
パリCDG (AF)
ヘルシンキ AY ×
イスタンブール × TK
ドバイ (EK) ×
ドーハ QR ×
アブダビ × (EY)

AF:エールフランス AY:フィンエアー EK:エミレーツ航空 LH:ルフトハンザ航空
TK:ターキッシュエアラインズ QR:カタール航空 

関西空港からヨーロッパ・中近東方面は、どちらも自社便を就航させていません。ですが、共同運航便が就航しています(2026年6月現在、一部路線は地域情勢で運休しています)。

コロナ禍前にあったブリティッシュエアウェイズのロンドン便とルフトハンザ航空のフランクフルト便が撤退しましたが、2026年3月からルフトハンザ航空のミュンヘン便が増便になっています。

※エミレーツ航空、エールフランス、エティハド航空は、日系航空会社と提携していますがステータス会員でも優先カウンターや手荷物優先などの優遇がありません(マイルの加算はあります)。

TKのイスタンブール路線とLHのミュンヘン路線、QRのドーハ路線とAYのヘルシンキ路線が、それぞれNHやJLのヨーロッパ路線を補完しています。

関西空港から東南アジア・オセアニア方面

目的地 JAL便 ANA便
クアラルンプール MH ×
シンガポール × SQ(3)
バンコク JL TG(2)
ハノイ (VJ2) (VN2)
ホーチミンシティ × (VN)
ダナン × (VN)
マニラ × (PR2)
セブ (GK) (PR)

MH:マレーシア航空 GK:ジェットスタージャパン VJ:ベトジェットエア
SQ:シンガポール航空 TG:タイ国際航空 VN:ベトナム航空
NZ:ニュージーランド航空 PR:フィリピン航空

関西空港からアジア方面は、ANA便はないものの、スターアライアンスの共同運航便が充実しています。特にシンガポールとバンコクへは、1日2~3便が運航しており、需要の多い路線でもあるため、圧倒的な魅力を見せています。

コロナ禍を経て、NZのオークランド線やQFのシドニー線が撤退し、オセアニア路線が壊滅しました(ジェットスター路線ではマイル付与対象外)。エア・インディアのデリー路線やガルーダ・インドネシア航空のバリおよびデンパサール路線も撤退。関西空港は国際線の活況が報道されていますが、中長距離線はむしろ撤退傾向です。

JALはバンコク便を維持していますが、他の東南アジアへはほとんど便がありません。ベトジェットエアとの提携はかなり部分的で、LCCですからマイル加算すらありません(ベトジェットエアにJAL便名で搭乗する場合は、JALの上級会員でなくても、skybossというベトジェットエアの上級会員待遇になります)。GKもマイル加算はかなり限定的です。

※フィリピン航空とベトナム航空はANAと提携していますがステータス会員でも優先カウンターや手荷物優先などの優遇がありません(マイルの加算はあります)。

まとめると、スターアライアンス系の方が自由度が高そうです。

関西空港から東アジア方面

目的地 JAL便 ANA便
ソウル仁川 (KE4) OZ3
ソウル金浦 (KE2) OZ2
香港 CX6 ×
マカオ × NX
北京 MU CA,ZH,NH
台北(桃園) CI3,CX BR3
高雄 CI2 BR2
台南 CI ×

KE:大韓航空 OZ:アシアナ航空 CI:チャイナエアライン BR:エバー航空
CX:キャセイパシフィック航空 NX:マカオ航空

まず、韓国路線ですが、大韓航空のプサンやチェジュ路線が撤退しました。また2026年末~2027年にアシアナ航空が大韓航空に吸収合併されます。大韓航空はスカイチームですが、JALと提携して数多くの路線で共同運航便を就航させています。スターアライアンス系にとって大打撃です。JALはマイル提携程度なので、これでようやく同じ土俵に上がった感じですね。いずれも自社便がありません。

香港はワンワールド系のキャセイパシフィック航空が充実しています。スターアライアンス系は、エアインディアとNH便が撤退して壊滅しました。ANAはマカオ航空と提携していますが、ほぼマイルのみの提携です。

台湾はスカイチームのチャイナエアラインがJALと提携があります。台北にはキャセイパシフィック航空路線もあります。ただ、スターアライアンスのエバー航空の方が利用しやすいですね。

中国本土は運休路線も多いので今回の考察では対象外にしました。ANAは北京・上海便、JALは上海便を運航しています。

韓国はANA有利でしたがアシアナ航空のスターアライアンス離脱で混沌としてきました。台湾はANA有利、香港はJAL有利といったところでしょうか。

3.関西空港就航路線<国内線>

目的地 JAL便 ANA便
東京羽田 JL3 NH7,7G4
札幌千歳 JL2 ×
那覇 NU3 ×
宮古 NU1 ×
石垣 NU2 ×

7G:スターフライヤー NU:日本トランスオーシャン航空

2026年春以降、関西空港のANA路線は羽田便に特化しました。撤退したのはANA WINGSの沖縄や千歳路線で、一部は伊丹発便と傘下のピーチアビエーションにも移管されます。ピーチだとANAステータス会員サービスの対象外なのでANA会員のメリットは乏しいですね。代替ではありませんが、2026年からANA株主優待としてピーチ便の5%割引が導入されます。

羽田便はANA便(2)、ANA WINGS便(5)、スターフライヤー便(4)が混在しています。ANA WINGSの完全撤退というわけではなさそうです。ビジネス利用におけるANAの優位性は確保されたままです。

JAL系はJTA(日本トランスオーシャン航空)が頑張っているので沖縄路線が維持されています。沖縄リゾート路線はJAL(JTA・RAC)の強みですが、リゾート路線だからこそビジネスで頻用される路線ではありません。フリークエントカスタマーはメジャー路線に集中しがちで、だからこそANAは撤退したのだと思われます。

関西空港の国内線はJALの方がメリットが高い印象ですが、ANAの羽田路線の強みは健在と言えます。

4.神戸空港就航路線<国内線>

目的地 JAL便 ANA便
東京羽田 × NH2
札幌千歳 × NH1,HD2
那覇 × 6J3
松本 JH ×

6J:ソラシドエア HD:エア・ドゥ JH:フジドリームエアラインズ

フジドリームエアラインズが神戸空港から徐々に撤退し、路線を減らしています。JAL便は未就航のままで、ANA便はコロナ禍前と変わりません。

国際線は大韓航空(ソウル仁川)2便、チェジュ航空(ソウル仁川)1便、スターラックス(台北桃園、台中)2便、エバー航空(台北桃園)1便が就航しています(他は長期運休中)。大韓航空はJALとマイル提携を、エバー航空はANAとアライアンス提携を結んでいます。アシアナ航空が2026年9月から仁川線を運行開始予定です(ただしアシアナ航空は2026年中にスターアライアンスを離脱予定)。

総じて、ANAの方がメリットが高い印象です。

4.伊丹空港就航路線<国内線>

目的地 JAL便 ANA便
羽田 15 15
成田 1 1
札幌 4 5
福岡 4 7(2)
那覇 2 5
函館 1 1
青森 3 3
秋田 3 3
三沢 2 0
花巻 4 0
山形 3 0
仙台 7 7(2)
福島 0 4(2)
新潟 4 7(3)
但馬 2 0
出雲 4 0
隠岐 1 0
松山 2 8
高知 0 6
大分 3 4
長崎 4 4
熊本 4(1) 6
宮崎 5 6
鹿児島 8 6
屋久島 1 0
奄美 1 0
全便 88 98

JALの()は天草エアライン、ANAの()はIBEX 一部臨時便含む

ANAは主要路線でJALより若干充実させています。札幌・福岡・那覇便で数便多く設定されています。また、ANAは四国方面(高知・松山)で便数が充実しています。南東北方面(福島・新潟・仙台)もANAが強いですが、これは独立系IBEXエアラインとの提携によるアドバンテージと言えます。

JALの強みは、東北・中国・鹿児島・離島方面です。歴史ある航空会社なので、地方路線が充実しています。関連会社であるJTAやJACを持っているのが強みです。

全便数ではANAが上回っていますが、就航路線はJALの方が多いです。どちらも1長1短ですね。伊丹空港をホームとする京都・北摂・神戸方面の方が、どちらをメインの航空会社とするかはケースバイケースといえます。

5.ステータス会員としてのメリットはJALとANAのどっち?

結局、JALとANAのどちらを選べばいいのでしょうか。これは、①搭乗頻度、②居住地、などにより様々だと思います。

①搭乗頻度から考える

国際線の搭乗頻度が多い場合、関西空港の国際線充実度を考えるとJALの方が優秀になります。特に、ハワイ・香港路線はJAL(およびワンワールド系)の圧勝になります。

ただし、路線にもよります。台北やシンガポールなどはスターアライアンス系が充実しているので、ANAのステータスの方が優秀です。

国内線の場合、リゾート路線をどの程度利用するかも重要なポイントです。関西空港で見ると、JALの方がリゾート路線が豊富、ANAの方がビジネス路線が充実です。リゾート路線が年に1回程度なら、普段はANA利用で、リゾート路線はJALあるいはピーチやジェットスターといった選択肢も可能です。

ピーチやジェットスターなどのLCCにおけるウィークポイントは手荷物預け入れ料金がかかることです。リゾート利用の場合、荷物の量が事前に読めないことが多いため、結果的に高くつくこともしばしばあります。海外旅行も同様なので、関西ー成田路線も使いづらいです。
また、リゾート繁忙期はLCCもフルサービスキャリアと同じくらい高騰します。

忘れてはいけないのは、東京での国際線乗継です。羽田空港で国際線に乗り継ぐなら、羽田路線が充実しているANAの方が優秀です(スターフライヤーは羽田空港の第1ターミナルから発着するので注意)。

成田空港は関西在住者にとって利用が難しく(多くの場合LCCでアクセスする必要あり)、成田のANA・ハワイ路線は利用しづらいです。ハワイ愛好者はJALの方がおすすめになります(2026年6月にホノルルのANAエクスプレスバスのサービスが無くなりました。荷物制限もJALの方がかなり緩いです)。LCC利用の場合、LCC遅延時の乗継保証が無いので注意しましょう。

②居住地から考える

三宮以西に居住している方は、神戸空港のアクセスが良好です(伊丹も悪くないのですが)。神戸空港はANA系のフライトが充実しているので、ANAのステータスが効果を発揮します(ただし、神戸空港には航空会社ラウンジがありません)。

京都、北摂、奈良、大阪市街に居住する場合、伊丹空港のアクセスが良好なので、ANAとJALのいずれでもいいと思います。天王寺や難波より北なら伊丹優先になると思います。あとは利用する路線の設定の有無で考えることになるので、東北に強いJAL、中四国に強いANAといった感じです。

泉南、和歌山地区に居住する場合、関西空港の方がアクセスが良好です。沖縄以外の地方路線は伊丹空港に向かわざるを得ませんが、関西便の方が伊丹便に比べて予約競争率が低いというメリットもあります。今までならANAの方がおすすめでしたが、2026年にANA路線の多くが撤退したため、JALの方が若干有利になります(ANAの羽田路線充実度は健在です)。

まとめ

国際線において、JALはアメリカ(特にハワイ)・香港路線が有利であり、ANAは東南アジア路線に強みがありそうです。いずれもアライアンス頼みなのが関西空港の立ち位置と言えます。

近距離路線ならLCCでも問題ないでしょうが、長距離路線になるほどステータス会員サービスの有効性が発揮されます。

国内線の場合は頻回に搭乗するほどステータス会員サービスが威力を発揮します。神戸空港や関西空港においてANAの羽田路線が充実しているので、ANAの存在はまだまだ大きいです。

JALの場合、JGCのハードルが極端に上昇したため、短期目標はサファイアが現実的です。JALでは半永久ステータス会員継続は難しいので、そういった資格を求めるならANA一択です。ANAは2万株3年以上維持すればダイヤモンドステータスという株主優待もありますが、現実的にはSFCですね。

ステータス会員を目指すこととは別に、マイルの獲得しやすさやマイルの利用しやすさなども忘れてはいけません。JALは特典航空券の必要マイル数が高騰しているため、マイルの価値が相対的に低下しています。ANAの方が陸マイラー活動が若干楽なので(ポイント→マイルの還元率が高い、SFCになりやすい)、陸マイラーにはANAの方が人気です。

ANAは2026年から荷物制限や座席予約制限が厳しくなり、LCC同様に玄人向きに航空会社になっています。リゾート利用など、普段あまり飛行機を利用しない方にはJALの方が制限が緩いので気楽に利用できると思います。

まとめますと、ANAは首都圏一極化が鮮明で「稼げるところに集約」、JALは比較的広く集客を図っていて「広く顧客を囲い込む」、両社の方針の違いが際立ってきています。ANAは陸マイラーや国内ビジネス客(羽田路線ヘビーユーザー)向きと考えられ、JALはライトユーザーやリゾート客(国内外)にお勧めでしょう。

関西3空港の路線は限られているからこそ、慎重に愛用する航空会社を選ぶ必要があります。

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