【カードラウンジ】悲報:アメリカン・エクスプレス(プロパー)でカードラウンジの一部が利用不可に おすすめのもう1枚は

はじめに

2025年3月12日アメリカン・エクスプレスから残念なお知らせが発表されました。6月1日以降、日本国内空港に設置されているカードラウンジの約半数がアメリカン・エクスプレスカード(プロパー)で利用できなくなります。

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アメリカン・エクスプレス(プロパー)でカードラウンジの一部が利用不可に

アメリカン・エクスプレス2025年3月12日発表です。

【重要】2025年6月1日以降「空港ラウンジ特典」の対象空港が変更になります。
・2025年6月1日以降、特典対象となる空港
新千歳空港 羽田空港(第1ターミナル・第2ターミナル・第3ターミナル)成田国際空港(第1ターミナル・第2ターミナル)中部国際空港 伊丹空港 関西国際空港 神戸空港 広島空港 福岡空港 長崎空港 熊本空港 鹿児島空港 那覇空港 ハワイ ダニエル・K・イノウエ国際空港
・2025年5月31日をもって特典対象外となる空港
※利用料金をお支払いいただくことで引き続きご利用いただけます。利用料金は空港ラウンジ毎に異なります。
函館空港 青森空港 秋田空港 仙台国際空港 新潟空港 富山空港 小松空港 岡山空港 米子空港 山口宇部空港 高松空港 松山空港 徳島空港 北九州空港 大分空港
アメリカンエクスプレス公式HP<https://www.americanexpress.com/ja-jp/benefits/travel/airport-lounge/>より引用

日本のクレジットカード会社が発行するクレジットカードに付帯する空港ラウンジ特典(通称:カードラウンジ)は、日本独特のものです。日本のカード会社のほとんどは内資ですが、アメリカン・エクスプレス(プロパー)が外資系カード会社であり、独自路線を歩んでいます。

アメリカン・エクスプレスは2019年に他のカードに先駆けて、プライオリティ・パスの利用対象からレストラン・サービス系を除外しました。中部国際空港の「第2プレミアムラウンジ セントレア」や関西空港の「KIXエアポート カフェラウンジ NODOKA」も以前から利用不可です。今回の発表で、全国の約半数のカードラウンジを利用対象外とするようです。

MUFGやセゾンなど、アメリカン・エクスプレス提携カードは従来通り利用可能です。

対象外となった空港は、比較的利用客が少ない空港です。多くの利用者にとって直接ダメージは大きくないと思われますが、自分の最寄り空港が除外になるとそれなりにつらいものがあります。

正直、あまり利用者の多くないラウンジばかりなので、アメリカン・エクスプレス社の負担軽減につながらないような気がします。どうにも意図が掴めない変更です。

航空旅行が好きな方、海外旅行が好きな方は、アメリカン・エクスプレスカード所持者が多いと思います。特に、Marriott提携カードやHilton提携カード、デルタ提携カードなど、複数所有している方もいらっしゃると思います。

アメリカン・エクスプレスカードの改悪を補完するカードは

アメリカン・エクスプレスカード(プロパー)が、他のクレジットカードと比較してネックになるのは、下記2点です。

●利用対象外となるカードラウンジが多い
●プライオリティ・パスでレストランやサービス店舗が利用できない

カードラウンジは、他のメジャー系のゴールドカード以上なら問題なく利用できます。プライオリティ・パスのレストラン利用は、2024年~2025年の改悪ラッシュのため、有効となるカードはかなり限定的です。

このデメリットをカバーするために、私のお勧めする2枚目のカードは下記4種です。

セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード

注目ポイント
・2025年8月から年会費が33,000円にアップ
・2025年3月の発表で、プライオリティ・パスでサービス店舗利用可能と明言
・年会費アップに伴い、永久不滅ポイントの還元率が1%に上昇

カードラウンジは一通り利用可能で、サービス店舗も含めて制限なくプライオリティ・パスの対象になっています。

欠点としては、アメックスの2枚持ちになってしまうこと、年会費が高くなったことです。それでも、プライオリティ・パスの利用制限がないメリットは大きいと思います。

2025年3月、年会費アップとサービス改定に関して発表されています。
エポスプラチナカード

注目ポイント
・年会費が30,000円だが、条件を満たせば20,000円に
・プライオリティ・パスでサービス店舗も無制限に利用可能
・ブランドはVISA

カードラウンジは一通り利用可能で、サービス店舗もプライオリティ・パスの対象になっています。カードブランドはVISAなので、アメックスと相互補完としての相性が抜群です。年間100万円利用すれば、以後の年会費が20,000円になります。

あまり欠点がないのですが、今後もプライオリティ・パスの利用制限がない状態が続くかどうかわからないです。実際、エポスカードでは同伴者も無料だったのですが2024年から有料化しました。今後、さらなる改悪がないとは言い切れません。

dカード・プラチナ

注目ポイント
・年会費が29,700円だが、ドコモユーザーなら大量dポイント還元あり
・プライオリティ・パスでサービス店舗も利用可能(年10回まで)
・ブランドはVISAかマスターカード

カードラウンジは一通り利用可能で、サービス店舗もプライオリティ・パスの対象になっています。カードブランドはVISAかマスターカードなので、アメックスと相互補完としての相性が抜群です。ドコモユーザーなら、ドコモ利用料の最大20%が還元されます。eximoポイ活契約だと、カード利用料の11%(上限あり)も還元され、実質年会費を下げることが可能です。

プライオリティ・パスの年間利用制限(10回)がネックですが、通常ラウンジはアメックスのプライオリティ・パスを利用し、サービス店舗はdカードのプライオリティ・パスと使い分けることである程度対策可能です。

apollostation THE PLATINUM セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード

注目ポイント
・年会費が22,000円とお手頃価格 条件次第で無料に
・家族会員にもプライオリティ・パスが発行可能、国内サービス店舗でも利用可能

セゾン系アメリカン・エクスプレスカードです。カードラウンジは一通り利用可能で、サービス店舗もプライオリティ・パスの対象になっています。家族会員にもプライオリティ・パス発行可能なのも魅力的です。年会費はお手頃で、年間300万円以上利用で無料になります。

欠点としては、アメックスの2枚持ちになってしまうことでしょうか。それでも、プライオリティ・パスの利用制限がないメリットは大きいと思います。

そもそもアメリカン・エクスプレスカードでいいのか?

アメリカン・エクスプレスカード(プロパー)は国内カードラウンジ利用可能ですが、プライオリティ・パスが利用可能なのはゴールドカード以上になります。

申し込み可能なカード
アメリカン・エクスプレス・ゴールドプリファード 年会費 39,600円(税込)

※アメリカン・エクスプレス・ゴールド 年会費 31,900円(税込)新規受付終了
アメリカン・エクスプレス・プラチナ 年会費 165,000円(税込)

プラチナカードはハードルが高すぎるので、ゴールドプリファードで考えてみましょう。

プライオリティ・パスは年2回まで、レストラン・サービス店舗は使えません。フリー・ステイ・ギフト、トラベルクレジットなどの独自トラベルサービスがありますが、利用機会は限定されます。

同ランクのカードでおすすめの代替カードは下記の2種です。

JAL JCB CUBE-Aゴールドカード

JALカードとJCBカードの良いとこ取り

JAL JCB ゴールド コメント
年会費 17,600円 家族会員カード8,800円
ブランド JCB
通常還元率 1.0%(JALマイル) ショッピングマイル込
海外利用手数料 1.6%
海外追加ポイント なし
プライオリティ・パス なし 35USドルLounge Key
海外旅行保険 自動附帯・家族も 傷病疾病200万救援200万
空港手荷物宅配 復路500円 往路15%オフ 復路予約不要
その他

JALCUBE-Aゴールドは海外保険が自動附帯ですが(19歳未満の家族もOK・8,800円の家族会員カードを発行すればその人もOK)、アメックスとJCBは傷病・疾病治療が200万まで自動附帯します(他は150万円)。JCBだと海外利用手数料も1.6%と低く抑えられています。

空港手荷物宅配サービスも帰路500円で利用できます。プライオリティ・パスが利用できないのが残念ですが、1回35USドルでLounge key(ほぼプライオリティ・パスと同じ)が利用可能です(あまりお得とは言えませんが)。JCBプロパー対象の海外追加ポイントは対象外です。

JCBブランドのカードがあれば、JCBプラザ、JCBプラザラウンジも利用できます。ワイキキのJCBプラザラウンジは、冷たい飲み物をいただけてゆったりできるのでお勧めです。

JALカードは原則1人1枚までしか持てません。CUBE-Aゴールドを持つなら、JCBブランドが一番お得と考えます。

アメリカン・エクスプレス・ゴールドプリファードより国内ラウンジ対象が多く、年会費がリーズナブルです。JCBは国内ではアメックスと提携しているので、アメックスの代替決済が可能です。

楽天プレミアムカード

コスパ抜群で海外保険が自動附帯するカード

楽天プレミアム コメント
年会費 11,000円 家族会員カード550円
ブランド V・M・J・A VISAかMASTERがおすすめ
通常還元率 1.0%
海外利用手数料 2.2% 2024年から
海外追加ポイント なし
プライオリティ・パス 本人のみ 2025年~年5回まで
海外旅行保険 自動附帯・本人 傷病疾病300万救援200万
空港手荷物宅配 なし 2025年トラベルコース終了
その他 決済できないことも

年会費11,000円の低価格で傷病・疾病治療が300万まで自動附帯します(家族会員カードを発行すればその家族もOK)。海外利用手数料も低く抑えられています。

楽天カードがあると、ハワイのワイキキやアウラニにある楽天ラウンジが無料で使えます。ときに決済に難渋することもありますが、それは愛嬌と言うことで(笑)。

トラベルコースを選択すると手荷物宅配無料サービス(年2回)が利用できましたが、2025年から選択できなくなります。ただし、2024年までに申し込んでおいた方は、当面利用可能です(サービス利用時に事前申し込みが必要なのが面倒ですが)。

注意点として、2024年から海外手数料が1.6(2.0)%からアップしています。また、2025年からプライオリティ・パスに年5回の利用制限が発生しています(レストラン店舗などは利用不可)。日常的に楽天市場を利用している方なら、持っていて損は無いカードです。

アメリカン・エクスプレス・ゴールドプリファードより国内ラウンジ対象が多く、年会費がリーズナブルです。アメックスブランドを選べば、十分代替可能です。

プライオリティ・パスのシステムのをおさらい

こちらの施設はプライオリティ・パスの対象施設です。国際線・国内線に関わらず、搭乗前あるいは搭乗後に利用可能です。

プライオリティ・パスを持っていると、飛行機の搭乗券がある場合に限り、空港にある提携ラウンジを使用できます。そのパスは無条件に手に入るものではありません。正式に発行する場合は、年会費が発生します。

年間優待回数 年会費 本人利用料金 同伴者料金
プレステージ会員 制限なく無料 469USドル 無料 35USドル
スタンダードプラス会員 10回まで無料 329USドル 35USドル 35USドル
スタンダード会員 なし 99USドル 35USドル 35USドル

提携ラウンジはプライオリティ・パス社が運営しているわけではありません。ラウンジによってはプライオリティ・パスがなくても有料で入場できる場合があります。

以前は利用料が27USドルだったので、スタンダード会員でもややお得でした。2018年に32USドル、2023年に35USドルと価格改定されたので、プライオリティ・パスを利用しないで通常料金にした方がお得な場合が多くなっています。

ただし、プレステージ会員は本人利用料が不要なので、特に2022年以降の物価高や円安に伴い、プライオリティ・パスの有益性は上昇しています。

とはいえ、元を取ろうと思えば、海外旅行してかなりの回数ラウンジに入室しないとだめです。上のいずれの会員であっても、元をとるのは難しいかもしれません。

プライオリティ・パスで入室できるラウンジは、ほとんどがビジネスクラス用航空会社ラウンジと同等と考えられます。ファーストクラスラウンジ並みの上品さやサービスは期待できませんが、フードサービスやアルコールを含むドリンクサービス、シャワーサービス、WiFiサービスなどが期待できます(サービス内容はラウンジによります)。

プライオリティ・パスが利用できるラウンジは世界で1000カ所以上とされています。かならずしも国際線に乗る場合だけしか使えないわけではありません。国内線でも利用可能なラウンジがあります。

2025年3月現在、日本の国内でもプライオリティ・パスで利用可能なラウンジは以下の通りです。リンク先は実際に訪問した体験記になっています。

成田空港
第1ターミナル
保安検査前
一般エリア
IASS Executive Lounge1(※3)
肉料理 やきすき やんま(※1)
国際線
出国後エリア
I.A.S.S SUPERIOR LOUNGE 希和 -NOA-
Japanese Grill & Craft Beer TATSU(※1)
成田空港
第2ターミナル
保安検査前
一般エリア
IASS Executive Lounge2(※3)
ターミナル前 ナインアワーズ(※2)
国際線
出国後エリア
I.A.S.S SUPERIOR LOUNGE 虚空 -KoCoo-
鉄板焼 道頓堀 くり田(※1)
成田空港
第3ターミナル
保安検査前
一般エリア
ぼてぢゅう屋台(※1)
羽田空港
第1ターミナル
保安検査前
一般エリア
足湯カフェ&ボディケアLUCK(※2)
Power Lounge Central (※3,4)
国内線
保安検査後
Power Lounge South (※3,4)
Power Lounge North (※3,4)
羽田空港
第2ターミナル


保安検査前
一般エリア
Power Lounge Central (※3,4)
国内線
保安検査後
Airport Lounge South (※3,4)
Power Lounge North (※3,4)
国際線
出国後エリア
Power Lounge Premium (2024.12.11~)
羽田空港
第3ターミナル
国際線
出国後エリア
TIATラウンジ
SKY LOUNGE SOUTH<リンク先は改修前>
羽田エアポートガーデン All Day Dining Grande Aile (※1)
中部国際空港
第1ターミナル
保安検査前
一般エリア
くつろぎ処 SOLA SPA 風の湯(※2)
ぼてぢゅう(※1)
国際線
出国後エリア
UMIZEN SORAZEN (※1)
KALラウンジ
Centraiar Global Lounge
Plaza Premium Lounge
中部国際空港 FLIGHT OF DREAMS THE PIKE BREWING RESTAURANT & CRAFT BEER BAR (※1)
大阪伊丹空港 保安検査前
一般エリア
大阪エアポートワイナリー(※1)
関西国際空港
第1ターミナル


国内線
保安検査後
ぼてぢゅう1946・Japan Traveling Restaurant by BOTEJYU (※1)
国際線
出国後エリア
カードラウンジ六甲(※3)、アネックス六甲(※3)、カードラウンジ金剛(※3)
ANAラウンジ(2024年11月末まで)
関西国際空港 エアロプラザ KIXエアポート カフェラウンジ NODOKA
米子空港
(美保飛行場)
保安検査前
一般エリア
LOUNGE DAISEN(※3,4)
福岡空港国際線
ターミナル
国際線
出国後エリア
KALラウンジ
ラウンジ福岡
佐賀空港 保安検査前
一般エリア
Premium Lounge さがのがら。(※3,4)
鹿児島空港 保安検査前
一般エリア
ボディケアLUCK(※2)

※1:レストラン店舗 ※2:その他サービス店舗 ※3:カードラウンジ相当
※4:海外発行のプライオリティ・パスのみ対象

レストラン店舗では3,400円分相当のセットメニューや会計割引が実施されます。サービス店舗はシャワーや入浴など、飲食以外のサービス店舗です。

成田空港のIASS Executive Loungeなどは、本来カードラウンジです。日本国内発行の多くのゴールドカード提示でも利用できます。プライオリティ・パスの対象となることで、訪日客も利用可能になっています。

カードラウンジをプライオリティ・パスで利用する場合、契約状況によってはかなり高くつくことがあります(スタンダード会員など都度払いが必要なケースなど)。

一般エリアの場合、原則的に到着便でも利用可能です。関西空港のぼてぢゅう1946は、国内線到着客が出発待合エリアに流入するため到着便でも利用可能です。

まとめ

2025年3月12日のアメリカン・エクスプレスカード(プロパー)の空港ラウンジ利用制限に関する速報でした。旅慣れた方はクレジットカードを1種類しか持っていない方はあまりいないので、それほど大きなダメージはないと思われます。

アメリカン・エクスプレスは「旅のお供に」というテーマで、他のカード会社より旅行系サービス提供に熱心だった印象ですが、変革の時期が来ているのかもしれません。複数のカードを組み合わせて、お得な旅をしていきたいものですね。

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