【空港ラウンジ体験記】関西国際空港 第1ターミナル ぼてぢゅう1946

今回、2022年10月にオープンし、12月1日にプライオリティ・パスのサービス対象店舗となった「ぼてぢゅう1946」を訪問しました。実際の体験も含め紹介させていただきます。

2023年6月からプライオリティ・パス対象の専用テイクアウトメニューも実施されています。

プライオリティ・パスとは、イギリスのプライオリティ・パス社が運営する空港ラウンジ利用システムとそのカードを指します。プライオリティ・パスのカードがあれば、世界中の提携ラウンジを使用することができます。

2020年のコロナ禍まで、今回は、関西国際空港第1ターミナルでは「KALラウンジ」と「ぼてぢゅう」で利用可能でしたが、コロナ禍の期間に関西空港第1ターミナル改装に伴い両方ともクローズしてしまいました。

2022年10月に国内線保安検査場通過後エリアがリニューアルオープンしました。そして、リニューアルエリアのレストラン街に「ぼてぢゅう1946」が新たにオープンしました。「Japan Traveling Restaurant by BOTEJYU」という日本地方グルメ店舗も併設しています。というか同じ店舗内で両方のメニューをオーダーできます。

私の国内空港・ラウンジ訪問記 一覧はこちら↓

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プライオリティ・パスのシステムのをおさらい

プライオリティ・パスを持っていると、飛行機の搭乗券がある場合に限り、空港にある提携ラウンジを使用できます。そのパスは無条件に手に入るものではありません。正式に発行する場合は、年会費が発生します。

年間優待回数 年会費 本人利用料金 同伴者料金
プレステージ会員 制限なく無料 469USドル 無料 35USドル
スタンダードプラス会員 10回まで無料 329USドル 35USドル 35USドル
スタンダード会員 なし 99USドル 35USドル 35USドル

提携ラウンジはプライオリティ・パス社が運営しているわけではありません。ラウンジによってはプライオリティ・パスがなくても有料で入場できる場合があります。

以前は利用料が27USドルだったので、スタンダード会員でもややお得でした。2018年に32USドル、2023年に35USドルされたので、プライオリティ・パスを利用しないで通常料金にした方がお得な場合が多くなっています。

ただし、プレステージ会員は本人利用料が不要なので、特に2022年以降の物価高や円安に伴い、プライオリティ・パスの有益性は上昇しています。

とはいえ、元を取ろうと思えば、海外旅行してかなりの回数ラウンジに入室しないとだめです。上のいずれの会員であっても、元をとるのは難しいかもしれません。

プライオリティ・パスで入室できるラウンジは、ほとんどがビジネスクラス用航空会社ラウンジと同等と考えられます。ファーストクラスラウンジ並みの上品さやサービスは期待できませんが、フードサービスやアルコールを含むドリンクサービス、シャワーサービス、WiFiサービスなどが期待できます(サービス内容はラウンジによります)。

プライオリティ・パスが利用できるラウンジは世界で1000カ所以上とされています。かならずしも国際線に乗る場合だけしか使えないわけではありません。国内線でも利用可能なラウンジがあります。

2024年11月現在、日本の国内でもプライオリティ・パスで利用可能なラウンジは以下の通りです。リンク先は実際に訪問した体験記になっています。

成田空港
第1ターミナル
保安検査前
一般エリア
IASS Executive Lounge1(※3)
肉料理 やきすき やんま(※1)
国際線
出国後エリア
I.A.S.S SUPERIOR LOUNGE 希和 -NOA-
Japanese Grill & Craft Beer TATSU(※1)
成田空港
第2ターミナル
保安検査前
一般エリア
IASS Executive Lounge2(※3)
ターミナル前 ナインアワーズ(※2)
国際線
出国後エリア
I.A.S.S SUPERIOR LOUNGE 虚空 -KoCoo-
鉄板焼 道頓堀 くり田(※1)
成田空港
第3ターミナル
保安検査前
一般エリア
ぼてぢゅう屋台(※1)
羽田空港
第1ターミナル
保安検査前
一般エリア
足湯カフェ&ボディケアLUCK(※2)
Power Lounge Central(※3)
国内線
保安検査後
Power Lounge South(※3)
Power Lounge North(※3)
羽田空港
第2ターミナル
保安検査前
一般エリア
Power Lounge Central(※3)
国内線
保安検査後
Airport Lounge South(※3)
Power Lounge North(※3)
羽田空港
第3ターミナル
国際線
出国後エリア
TIATラウンジ
SKY LOUNGE SOUTH<リンク先は改修前>
羽田エアポートガーデン All Day Dining Grande Aile(※1)
中部国際空港
第1ターミナル
保安検査前
一般エリア
くつろぎ処 SOLA SPA 風の湯(※2)
ぼてぢゅう(※1)
国際線
出国後エリア
UMIZEN SORAZEN(※1)
KALラウンジ
Centraiar Global Lounge
Plaza Premium Lounge
中部国際空港 FLIGHT OF DREAMS THE PIKE BREWING RESTAURANT & CRAFT BEER BAR(※1)
大阪伊丹空港 保安検査前
一般エリア
大阪エアポートワイナリー(※1)
関西国際空港
第1ターミナル


国内線
保安検査後
ぼてぢゅう1946・Japan Traveling Restaurant by BOTEJYU(※1)
国際線
出国後エリア
カードラウンジ六甲(※3)、アネックス六甲(※3)、カードラウンジ金剛(※3)
ANAラウンジ(2024年11月末終了)
関西国際空港 エアロプラザ KIXエアポート カフェラウンジ NODOKA
米子空港
(美保飛行場)
保安検査前
一般エリア
LOUNGE DAISEN
注意:海外発行のプライオリティ・パスのみ対象
福岡空港国際線
ターミナル
国際線
出国後エリア
KALラウンジ
ラウンジ福岡
佐賀空港 保安検査前
一般エリア
Premium Lounge さがのがら。
注意:海外発行のプライオリティ・パスのみ対象
鹿児島空港 保安検査前
一般エリア
ボディケアLUCK(※2)

※1:レストラン店舗 ※2:その他サービス店舗 ※3:カードラウンジ相当

レストラン店舗では3,400円分相当のセットメニューや会計割引が実施されます。サービス店舗はシャワーや入浴など、飲食以外のサービス店舗です。

ラウンジ以外のサービス店舗ではアメックス・プロパーカードによるプライオリティ・パスは原則利用できません。MUFGカードの発行分は2024年10月1日以降、JCB発行分は2024年10月31日20:00時以降、利用できなくなります。
※正確にいうと、利用できますが有料になります。

成田空港のIASS Executive Loungeなどは、本来カードラウンジです。日本国内発行の多くのゴールドカード提示でも利用できます。プライオリティ・パスの対象となることで、訪日客も利用可能になっています。

カードラウンジをプライオリティ・パスで利用する場合、契約状況によってはかなり高くつくことがあります(スタンダード会員など都度払いが必要なケースなど)。

一般エリアの場合、原則的に到着便でも利用可能です。関西空港のぼてぢゅう1946は、国内線到着便でも利用可能です。

ぼてぢゅう1946でプライオリティ・パス利用の際のルール

すでに書きましたが、関西国際空港の第1ターミナル2階の国内線保安検査場通過後エリアに「ぼてぢゅう1946」というお好み焼きがメインの和食レストランと、日本地方料理を提供する「Japan Traveling Restaurant by BOTEJYU」が並んでいて、ほぼ一体の店舗として運営されています。

ぼてぢゅうは関西にチェーン店がいくつかあります。プライオリティ・パスを使用すると、3,400円分(税込)までの注文を無料ですることができます。もし、3,400円を超える場合は、超えた分だけ実費で必要です。

関西空港の国内線は、到着便の旅客も国内線保安検査場通過後エリアに入ります。そのため、こちらのレストランは到着便を利用した方も入店可能ですし、プライオリティ・パスを使うことができます。逆に、国際線利用客は利用できません。

利用対象 当日関西空港第1ターミナル国内線で出発あるいは到着する方

プライオリティ・パスは飛行機に乗る方用の優待カードなので、搭乗券が必要なのはあたりまえです。プライオリティ・パスは、名義の記載がある方のみを対象とするのが原則です。家族で使用する場合はややこしくなります。結果、2022年12月現在下記のようになっています(ぼてぢゅうならびにプライオリティ・パス公式ホームページにも掲載されています)。

なお、ラウンジ・キーならびにダイナースクラブでの利用も、ほぼ同じルールに準拠しています。

当日に関西空港を出発する便に搭乗予定であること

2022年現在、搭乗券の提示が必要です。予約券(LCCのジェットスター、ANAのskipなどの用紙)では利用できません。eチケットの場合、スマートホンでチェックイン後であることを証明する画面の提示が必要です。わたしはスマホアプリのQRコードが表示された搭乗券を提示しましたがこれでOKでした。

あくまで想像ですが、キャンセル可能なチケットや偽造の予約確認書などによる利用を防止するためだと思われます。ただ、国内線エリアに入ってますから、搭乗せずに利用することは実質不可能です。

ジェットスターは、公式には出発の3時間前からチェックイン可能なので利用できます(3時間以上前からでも搭乗券発行は可能です)。ピーチは第2ターミナル発着なので利用不可能です。LCCならジェットスターがおすすめです。

同じテーブルでは、全員プライオリティ・パス使用とすること

要は3400円分を複数人でシェアはできないということです。

プライオリティ・パスには同伴者料金が設定されているので、正規のプライオリティ・パスであれば、同伴者1人あたり32USドルが後日請求されます。クレジットカード会社を経由して発行されている場合は、そのカードの規定に従います。プライオリティ・パス発行元のクレジットカードによっては、ラウンジ利用料無料のものもあれば、1,000円のもの、2,000円のものと、さまざまです。同伴者料金はぼてぢゅう側ではわからないので、知りたい方はクレジットカード会社に問い合わせてください。

注文は、1つのカードで複数人分利用するなら、3,400円×人数分をまとめてします。2人分なら6,800円以内、3人分なら10,200円以内で注文可能です(同行者3名まで利用可能)。複数のプライオリティ・パスに分けて清算する場合(夫婦で別々のカードを持っている場合など)、それぞれ3,400円ずつわけてフード注文しなくてはいけないので少し面倒です。

テイクアウトは専用メニューのみ対象

成田空港や中部空港のぼてぢゅうでは、プライオリティ・パスやラウンジ・キーで割引価格(10%オフ)でテイクアウトできるようです。

関西空港では、2023年6月より専用メニューのテイクアウトが可能になっています。

3,400円のセットです。価格的にお土産がもっともウェイトが高くなっています。飲み物は蓋の無いディスポのカップで渡されるので注意しましょう。

実際に注文してみたらこんな感じでした。ビニール袋に入れて手渡されます

2023年12月にもう1種類テイクアウトセットが開始されています。どら焼き+デニッシュ+ソースの3点テイクアウトセットです(以前のセットも継続提供中)。

2024年夏以降、お土産セットは提供されなくなっています。以前からあるテイクアウトセットは継続中です。
7歳未満は無料扱い

今まで幼児の扱いに関して、有料だったり無料扱いだったりとそのときどきで判断が分かれていたようですが、2022年12月現在では7歳未満が無料と明記されています。年齢の証明が必要なようですから、パスポートを持参したほうがよさそうです。無料といっても、大人1名分をシェアするかたちになります。

12月5日追記
当初は6歳未満無料とされていましたが、2022年12月2日ごろにプライオリティ・パスの公式ホームページで、12月5日ごろにぼてぢゅうの公式ホームページで、それぞれ7歳未満と改定されています。
別名義の複数枚のプライオリティ・パスの使用可能

同じ名義のプライオリティ・パスを複数枚使用することはできませんが(プラチナカードを複数所有している方に生じる現象です)、別名義のプライオリティ・パスならば複数毎使用できます。例えば、夫婦でそれぞれの名義でプライオリティ・パスを所持している場合、それぞれ使用できます。夫が自分名義のプライオリティ・パスを複数枚所有していても、夫の分しか使用できません。

ただし、注文は3400円以内ずつ分割することになるので少し面倒です。

注文の実際

さて、実際に利用してみましょう。最初にプライオリティ・パスを利用したい旨を受付でいうと、搭乗券とプライオリティ・パスを確認されます。

その後、店内に案内されて席に着きます。そして、食事を注文します。メニューは税抜き価格で表示されていますが、消費税込みで3400円程度まで注文できます。スマホで電卓機能を使うのがいいかもしれませんね。

席にはプライオリティ・パス利用の札が掲げられます。注文はテーブルに備え付けのタブレットでできます(2023年7月現在)。ぼてぢゅう1946、Japan Traveling Restaurant by BOTEJYUの両方のオーダーが可能ですし、混在オーダーもOKです。タブレット内の料金表示は税込です。

注文した品はカウンターに引き取りに行くシステムで、テーブルの上にある黒い5㎝くらいの受信機がなるので、こちらを持ってカウンターに向かいます。

飲み物はすぐに提供されますが、フードはものにもよるでしょうが15~20分くらいは見ておきましょう(私の訪問時は席が20%程度しか埋まっていなかったのに、20分かかりました)。食事をとるのに20分、ゲート前に出発20分前に着くとして、保安検査場通過は出発1時間前が妥当だと思います(それ以上遅くなると乗り遅れますね)。

お好み焼きは時間がかかるので、急ぐときは避けたほうがいいです(30分くらいかかることもあるので、出発まで60分以上時間があるならたぶんOK)。3回に1回くらい、飛行機に間に合わないと怒っているお客さんを見かけます(笑)。定員さんもあらかじめ説明してるんですけどね。

2023年1月に再訪した時は、テーブルほぼ満席でしたが、10分程度で提供されました。利用客の9割以上がプライオリティ・パス利用者でした。

食べ終わった後は、黒い受信機を会計カウンターにもっていって会計します。3,400円を超えていると、追加でお金を払う必要があります。

ぼてぢゅうのフードの値段は少し高めです。1人3400円だとすると、お好み焼き+つまみ1品+ソフトドリンクで、なんとか範囲内に収まります。アルコールを注文すると、お好み焼きの価格を下げる必要があります。

Japan Traveling Restaurant by BOTEJYUは日本各地のご当地グルメを提供しています。こちらはかほく冷やしそば1,180円(税抜)です。ジュースも500円以上しますから、あまり多くを注文することできません。

こちらは2023年1月に再訪時のメニューです。ハラミ焼肉とごはんセット、コロッケを注文し、税込2,500円くらいになります。アルコールの追加はオーバーしそうなのでやめておき、別のラウンジでいただくことにしました。

朝食時間帯のみのメニューもあります(朝食時間帯はメニューが限定されています)。写真はモーニングコンチネンタルセット(1,380円税抜)です。ボリューム満点ですが、飲み物が付いていないので、付けると+480円(税抜)~になります。

2018年3月までは、伊丹空港でアメリカンエキスプレスのクレジットカードを提示すると、食事券をいただけるサービスが実施されていました。伊丹空港のサービスが無くなり、関西空港でプライオリティ・パスが使用可能となったため、私は関西空港を使用する回数が増えてきています。プライオリティ・パスに関する解説記事も参考にして下さい。

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コメント

  1. Tomo より:

    初めまして、ランキングから来ました。
    ラウンジ一度でいいから使ってみたいですが、元が取れるほど旅行に行けてないです(^^;
    いつかそうなったら使ってみたいと思います。

    • RTW-tabizuki より:

      Tomoさん 当サイトをご訪問ありがとうございます。

      関西空港のぼてぢゅうは旅行客よりビジネスマンをターゲットにしている印象ですね。
      今回の改修で国内線だけで利用可能になったので、よりビジネスマン向けになっています。
      沖縄や千歳路線もあるので、国内リゾート旅行時に利用してもいいかもしれません。
      またの訪問をお待ちしております。